D10 第5号補正予算審議! 200622
梅雨の最中、夏のような暑い日が続いています。公用私用ともに慌ただしい中、前1週間の報告ができていません。特に、6/15(月)の予算決算常任委員会は重要ですのでそれを中心に取りまとめて上げておきます。
予算決算常任委員会は、そのメンバーが議長を除く議員全員(19人)で本会議と同じく議場を使用して市長以下の執行部も全員出席する重要な委員会です。本会議との違いは議長席に委員長(丹政会、谷津議員)が座って議事を仕切るということです。
内容は去る6/12(金)の議会でこの予算決算常任委員会に付託された令和2年度第5号補正予算(議案第87号)の審議。5号補正は中山新市長のもとでの各分野での新しい事業をふんだんに盛り込んだ内容で、51事業にもなります。総額は約4億1000万円、6/12に決定したコロナ対策中心の4号補正2億7200万円と含めると、6億8200万円という大きなものになります。
中山市長は5号補正の提案に際し、「誰一人置き去りにされないまちへ」という言葉の下、
①「かせぐ地方創生」で自主財源を確保し地域経済を発展させる。
②「人」を育て「生活の安心」をとことんつくる。
③未来に広がる多彩な産業のまちをつくり、それを日本と世界に発信。
という3つの柱を掲げてこれら多くの事業を提案しているということです。
具体的には、
①は、「ふるさと納税」を市独自のものに作り替えて現在の10倍、30億円の自主財源を作り出そうというものがメインです。
②は、「子育て支援」、「人材のU・Iターン推進」「百歳活力社会の推進」など。特に「U・Iターン推進」では、短期的に市の職員を任用してそれを定住につなげていくという全く新しい事業が盛り込まれています。
③は、市内の各産業(農林漁業、観光業、ものづくり)支援のため新しく「民民連携推進本部」を設置して積極的な産業つくりを推進したい。また、「阪万博2025」と連携する取り組みもやりたい。
というようなもので、それぞれにけっこう大きな目玉的事業が盛り込まれています。
審議の中で質疑が集中したのも当然ながらそういう案件となりました。
最も多くの時間が費やされたのが、②の柱の「U・Iターン推進」に関わる「ふるさと創生職員制度推進事業」(所管は市長公室)についてでした。この事業は市の3年間の短期任用職員として市外から人材を広く採用し、週に2日から4日というとてもフリーな働き方(それぞれの得意分野を担当)をしてもらって、3年度には市内に定住していただこうという取り組みです。毎年20名を採用し3年後に60人で定常化する(制度が完成し60人体制が続く)ということで、今年度は取り敢えず11月からの5ヶ月の20人で約3400万円(月給は21万程度)の予算ですが、3年後以降は60人で毎年この事業だけで2億4000万円の人件費という大きな事業となります。採用には試験があり、定住への熱意や能力をしっかりと見極めるということですが、議員とのやり取りの中で60%定住すれば成功だというような話もありました。
確たる保障のない中でこれだけの額を突っ込む価値のある事業なのか、現在の市の職員との仕事上の齟齬が出てこないか、今頑張ってもらっている地域支援協力隊の方々との整合性やモチベーションに影響しないか、どんな基準で選ぶのか、20人必ず採用するのか、など多くの疑問や質問が出され、小生も数回発言しました。
質疑には馴染まないので言えませんでしたが、定住にはその方が地域に魅力を感じることが前提で、そのためには私たち地域に住む者がどれだけ生き生きと暮らしているかということが不可欠ですが、そのための事業の方は薄いのではないか、ということを強く感じました。
他に質疑の集まった事業をいくつか上げると、
京丹後未来人材育成事業(所管市長公室、520万円、峰高校、峰高などとの連携事業)、ふるさとブランド推進事業(所管市長公室、約1300万円、ふるさと納税拡大のためのブランド開発など)、地域商社支援事業(所管農林水産部、2400万円、丹後の農産物を外へ出して行くための商社を設立)、新シルク産業創造事業(商工観光部、約3000万円、これまでの市のシルク研究の上に立って全国からシルク関係企業を呼び込もうという事業)、などを上げることができます。いずれも外向きには目立つ事業のように思いますが、その成果を短期間で期待できるとは思えないな、というのが全体としての小生の感想でした。
農業関係の事業全般に関わって、「儲かる農業」「大きな農業」への支援策はいくつもあるが、丹後の農業と農地を支えている家庭菜園耕作者や小規模な農業者(高齢者を中心に数は多い)へのものが弱いと思われる、市長の見解を聞きたい。と質問しましたが、「質疑になじまない」ということで、先輩議員の批判も受け、市長からの答弁もありませんでした。
この日は一番最初に財政用語(市債とか、債務負担行為とか)を質問して、先輩議員から「ここはあなたの勉強会の場ではない。そんな基本的な事は自分で調べよ。」というお叱りも受けました。
議会ルールの壁に頭をぶつけながら相変わらず身体で学習をさせていただいております。
今週はいよいよ「一般質問」、新聞折込で議員全員が質問を行うという日程が広報されました。永井は2日目6/25(木)の最後、7人目です。当初3日目の最初と勘違いをしていました。すみません。6/25(木)の午後遅めになると思います。
可能な方は傍聴にもお出で下さい。
20/6/22(月)