D69  6月議会終了! 永井の一般質問をまとめました!   21/7/7(水)

 一昨日7/5(月)に6月議会が終了しました。最終日は補正3号で市庁舎問題を巡って色々とやり取りがあり、創明は修正案に賛成し原案に反対しました。そのことは次回詳し目に報告するとして、まずは小生の6/23(水)の一般質問をまとめました。直後の報告では自己採点70点と言いましたが、怪しいなというのが実感です。

令和3年度京丹後市議会6月議会 

一般質問 発言順位14番 永井友昭(創明) 21/6/23(水)

発言順位14番 「創明」の 永井 友昭 です。

 5回目の一般質問を行います。2日目のラスト(7人目、17:35~18:52)ということで私もくたばっておりますが今しばらくお付き合いをお願いします。

 議員になって1年が過ぎ、その責任の重さを益々感じるようになってきました。3月議会終了以後、地域の皆さんの声をいろいろとお聞きしてまいりました。それをベースに3分野で質問を行います。

1,「緊急事態宣言」下の海岸線の観光事業について  

永井:3度の「緊急事態宣言」によって4/25から5月一杯まで本市の海岸線、15の海水浴場は閉鎖され、多大な影響を受けた。この状況を、市はどのように把握し、どのように対応してきたか?

商工観光部長:4/25から5/31まで市の指定管理事業者へは「休業要請」を行った。6/1以降はそれぞれの判断に任せることとした。府からの休業のお願いは6/20までであった。この間、海岸へやって来た方のBBQやゴミ放置などの問題があったが、地区の方で対処していただいた。不法駐車もあったが警察に対応していただいた。

永井:休業を要請した「指定管理施設」への休業協力金は、今年度どうなるのか?

商工観光部長:4/25から5/31までの休業協力金を出したい。議会最終日(7/5)に予算を出したい。※7/5に補正4号として提出され承認、総額約4000万円。

永井:4/23の対策会議で指定管理者への休業協力金は必要ないという話もあったようだが、それは変更されたのか? 

商工観光部長:その資料は私が説明したが、コロナ禍でも業務が維持できることを前提としたもので、R3はコロナによる収入源を見越して管理料を上積みしているのでそれ以上は必要ないということ。休業という想定外のこととなったので別途考慮すべきということになった。

永井:昨年は手続き煩雑で困ったと聞いているが?

商工観光部長:昨年手間がかかったのは承知している。それも含めて検討している。

永井:7/10~8/15が海水浴場の開設期間だが、連絡員への市の手当支援がかつて4/4であったものが、3/4に変更されてきたと聞いている。全体の方針は削減の方向か?

商工観光部長:R1に4/4から3/4に変更した。昨年度はコロナで4/4に戻した。コロナ関係で他にもいろいろ出しており、減の方向ではない。各海水浴場は収益事業として行っており、平時なら税の公平性の観点からも妥当な範囲と考えている。連絡員への市の支援は全国の自治体でも珍しく、コロナ対策も含め他の自治体より本市は手厚い。

永井:本市の重要な夏の産業なので実態に即して厚く支援をしていただきたい

永井:コロナワクチンの接種について、観光関係者への重点摂取を昨日示されたが、海は今始まろうとしている。少しでも早くと思うが市長はどう考えるか?

市長:国の方針が高齢者からという中で市も頑張ってやっている。観光分野は海水浴だけでなく秋以降も本格化する。安心して仕事ができ、安心してお客さんに来てもらい、市民の感染防止にも役立つ。観光分野へのワクチン接種を速やかに用意したい。

永井:コロナ条例には、4条に「市民が協力すること」と記され、3条には「市は適確かつ迅速に対応を実施せよ」と記されている。迅速な市の対応を求める。

2.学校再配置問題、10年間の検証と今後への展望について 

永井:10年前の学校再配置計画の様々な議論の資料を読ませていただいた。それを踏まえてこの10年間のことをいくつか質問したい。

永井:この10年間に教職員の数はどう変化したか?

教育次長:小中合計で、府費の正規教職員数はH22(2010)が514人、R2(2020)が336人で178人(35%)の減。常勤講師が54人から60人の6人増。非常勤講師が47人から66人の19人増。スクールサポーターが34人から48人の14人増。合計で649人が510人へと139人の減(22%)となっている。

永井:正規が減って非正規が増えたという実態も分かった。

永井:教職員の給与総額はどう変化したか?

教育次長:正確な数字は分からないが、府教委の出す府費負担教員の平均給与より算出すると、教員1人の年収平均660万円、これがH22の514人で約34億円。これがR2の336人の約22億円へ約12億円の減。スクルールサポーターは34人の4100万円から48人の7700万円へ3600万円の増。

講師は常勤も非常勤も算出困難だが、一定の増とはなる。

永井:12億円の減、このことが(市の経済に)いろいろと影響してくると思われる。

永井:その事によって市の税収はどう変化したか?

教育次長:教職員は在住が市内も市外もあり、退職もあり、控除額もそれぞれに違うので算出が困難だ。

永井:教育関係での本市への国からの普通交付税の額はどう変化したか?

総務部長:普通交付税で小学校費、中学校費の基準財政需要額で回答する。小中ともに児童生徒数、学級数、学校数毎に区分されて基準財政需要額と言われています。小学校はH22に7億3880万円がR2には6億1322万円で、1億2558万円(17%)の減。中学校は3億2568万円から2億7615万円へ4953万円(15.2%)の減。合計で、10億6448万円から8億8937万円へ、約1億7000万円、16.5%の減となっている。

永井:教育関係での本市の単費支出額はどう変化したか?

教育次長:学校関係全体のH22決算とR2決算見込で比較すると、H22決算で約7億万円からR2決算見込9億5000万円で約2億5000万円の増。これを一般会計だけで見ると、約7000万円の減となっています。内訳を見ると学校数が減って学校管理費が減る一方、スクールバスの運行などが増となり、差し引き7000万円の減ということだ。

永井:特別委員会の議論の中では、学校を残すと財政負担が大変だとの話が最初に出てくるが、議論が進む中で「イヤ、学校を減らしても金はかかる」ということが言われている。その意味がこういうことだと確認できた。学校はなくなっても費用はかかる、楽にはならないということだ。

永井:教育的な分野の変化に移る。

永井:この10年間で不登校の生徒の数はどのように変化したか? 

教育次長:小学校、H22が6人、H28で10人、R2で14人。

中学校、H22で57人、H27年には33人に減るもののH28より増加してR2では50人ということだ。原因は多岐にわたり多様化している。どちらにしても一度不登校になると解消しにくい。

永井:最近の特徴はどのようなとこにあるか?   

教育次長:府はH24より増加、全国はH25より増加傾向にある。市はR1より小学で増加傾向にあり、全国の動きより少し遅れてその現象が出てくる傾向にある。

永井:計画で課題とされた、いわゆる小一プロブレム、中一ギャップと言われる問題はどのように変化したか?

教育長:これは幼保小中一貫教育の取り組みで、10年間を一体と捉えて校種間継続期の課題を解決しようというものだ。5歳児の小学校体験や教師間の交流合同研修、小学6年生の中学校体験などで緊密な連携をはかるなど積極的な取り組みを行っている。 ※取り組みの紹介はあっても変化についての報告はなし。

永井:再配置で目指された「小中一貫教育」の実績はどのようなものか?

教育長:全市での幼保小中一貫教育の中で、小中の接続期の取り組み、小小連携の取り組み、児童生徒の相互乗り入れ、教員の共同研修、1人1人の指導の継続などを行ってきた。R2、10月の学識経験者の評価として、学園として定着し施設分離型の小中一貫教育がうまくいっているとの評価を受けている。本市は全国協議会にも参加している(京都府は京都市と京丹後市のみ)。

永井:10年前の計画には、1町域には1つの小学校と1つの中学校を目指すとの方向が示されてあった。現在の考えはどうなのか?

教育長:計画には確かにその文言があるが、あくまでも子どもたちの教育のための再配置であるので、先々のものとして視野に入れておくというものである。

永井:今強く、ということではないということですね。※教育長頷く。

永井:市教委は「複式学級」を良くないとされるが、「複式学級」と学力や不登校などとの関連をどう考えているのか?

教育長:複式学級のメリットもあり、その学びを否定はしない。複式だから学力が高いとか低いとか、不登校が多いとか少ないとかということは言えない。しかし、これからの教育では、共同的な学び多人数の中での社会性の涵養が大切で一定規模の環境が必要なら整える必要がある。不登校は接続期のものは減っているが、様々な要因で増加している。対策には一定規模の方が効果があると考える。

永井:「複式学級」について学力は向上するという研究を目にするが、そうではないというものはあるのか?

教育長:文科省の調査では、規模の大小による学力差はないと言われている。見える学力では少人数学級で一定の力はついてくると思うが、「見えない」学力、体育や人間性など非認知能力などをつけるには一定規模が必要だと思われる。

永井:私の経験では「複式学級」などを経験して社会へ出た人達に立派な方は多く、そのようなことは全く感じたことがありません。※教育長、思わず頷く。

永井:昨日の質問で、保護者や地域への説明ができていないという状況を聞いた。宇川では、PTAの方から、話を聞かされるだけで、こちらの話は聞いてもらっていない、アンケートへの回答もないと聞いている。どうなっているのか?

教育次長:説明会や意見交流の場を計画したができていない。そこで6月提案を取りやめた。宇川では、もっと保護者の声を聞きたい。全体では意見を出しにくいと思われるので、一学期末にある学級懇談会に行って聞かせてもらい、住民説明会もやりたいと考えている。

永井:全体の場での保護者の意見交流をという声を複数の保護者から聞いている。しっかりと聞いていただきたい。保護者のアンケートへの対応はあるのか?

教育次長:4月以降に宇川小学校でのPTAが取ったアンケートの結果をいただいた。これに我々から何かすることは考えていなかった。今後の説明会などで述べさせていただきたい。

永井:3月議会で再配置の実行には「保護者、地域との合意が必要」と市長は言われたが、市長は何をもって合意と考えているのか?

市長:提案を丁寧に説明し、理解を深めていただき「合意」を得てと言った。一方で、人の思いは複層的でまるきり反対から全面的に賛成までその思いはいろいろとある。提案は3次元的、思いは単純に賛成、反対というものではなくグラディエイトなものだ。決をとって数で簡単に決めるというようなものではない。数字ではなく丁寧に説明する中で総合的に受け止めていくしかない。一部反対の意見があっても総じて理解していただければ、そこかなと私は思う。それが私の「合意」の意味だ。

永井:全員が大賛成でないと合意ではない、などとまでは私も言わない。しかし、「合意」というからには時間をかけた丁寧な対話の中で問題点が検討され、一定の納得、コンセンサスがなければならない。市長の思いもそういうものだと確認させていただく。 ※市長頷く。

永井:再配置で地域の小学校が無くなれば、その地域に子育て世代の方々が移住・定住することは、確実に減る。市長は、昨日の池田議員への答弁で宇川を支援し活性化して宇川の移住定住を増やそうと言われた。この矛盾することは市長の頭の中ではどう整理されているのか?

市長:言われていることは分かるが、大切なのは小学校のあるなしではなく、教育の内容だ。小学校はあるけど小さいというのと少し遠くバスで行かねばならないけど通常の学校に行けるということをどう考えるか。再配置は学校がなくなることではなく少し遠くなるということ、移住したい方がそれをどう考えるかだ。大切なのはすばらしい宇川のことを移住しようとする人にしっかり分かってもらうこと。学校は子ども達にとってどうなのかが大切です。※池田議員、そうだ!

永井:市長のお考えは聞かせていただいた。どちらにしても、一番大切なのは宇川に住んでいる者の思いだ。小学校ならばまず保護者、そして地域に住む者がどのように考えているかということを一番のベースにおいて地域作りも支援方法も出てくる。こういうものだからあなた方は納得しなさいというような形では地域作りはできません。そこにしっかり時間をかけないといけない。私はない方がいいとかある方がいいとかそれが絶対だなどとは言いません。が、この件について地域の方や関係の方々との間でキャッチボール、思いのやり取りがしっかりされるべきだ。その上に立っての地域作りも含めての議論が必要だ。まだまだ全然足りない。ほとんどされていない。地域づくりに学校はとても重要な要素だ。別ものということにはならない。そういう声が宇川には溢れている。そのことを踏まえてしっかり時間をかけてやっていただきたい。

3.米軍基地に関わる問題について  

永井:米軍基地は「二期工事」が終了し、今後生活排水の増加が予想されるが、基地からの生活排水はどこでどのように海へ流されるのか?

中西副市長:3月の「安安連」26で説明を受け、現地の見学もした。基地の生活排水は隣接の自衛隊と同様に処理され、この図のように布団籠に入って勢いが緩和され段の土にしみこんで岩肌を伝って海へ排出される。丁寧な処理です。排水は浄化槽で処理されるが日本の環境基準で適切に管理される(現場の状況は分からない)。8月より軍人の入舎で排水は増える。市から防衛へ引き続いて適切な管理を強く要請していく。

永井:米軍は言葉はあっても数字はださない。排水が直接海に入る画が出せないのか、強く求めていただきたい。

永井:軍人の隊舎入居は予定から大きく遅れているが、その理由は?

中西副市長:先日の第7回「安安連」(書面会議)では本年夏の後半に入居予定とのことだ。遅れたのはとにかく工事の遅れ。悪天候と雪で大幅に遅れた。今後も入居の情報は共有される。

永井:工事は5月中旬には終了している。苦しい説明だが?

中西副市長:私の言葉が足りませんでした。いろいろな契約手続きが遅れているとのことです。

永井:昨年、フォローアップ(検証)に基づいて市が防衛に提出した要望書に対して、その後防衛から何あったのか?

市長:しっかり受け止めて対応すると、防衛局長に要望書を手渡したときに回答をいただいた。

永井:私の入手した国の回答では、「ご要望を真摯に受け止め、引き続き地元の安全・安心の確保に取り組んでまいる所存です」となっており、当初国が言っていた「政府一体となって真摯かつ万全に対応してまいります」から大きくトーンダウンしているように思われるが、市長の見解は?

市長:その時は0からで時間をかけてやられた時のもの。今回はその後の様々な取り組みを経てのもので、思いは当初と同じものと捉えている。

永井:6/16に国会で成立したいわゆる「重要土地利用規制法案」は、重要な米軍基地や自衛隊基地のある本市では極めて影響力の強い法律である。市長の見解は?

市長:とにかく住民の安全と安心が第一として対応したい。この法律は国益のためのものと理解するが、運用はこれからのものだ。まだ定かではない。1年かけて基本方針を作っていくと聞いている。対象は自衛隊基地、米軍基地だけでなく多岐にわたる。指定先もまだ分からない。状況の推移を見て何かあれば要請し、国にもモノ申し、地域の安全を確保したい。

永井:米軍基地を誰一人として望んだ者はいない。であるのに、景勝の地を壊され、信仰の地を汚されて作られ、生活を脅かされてきた。その上に、何の権限があって傍にいるというだけで調べられ、行動を制限されねばならないのか。何が「阻害行為」かは全て政府に白紙委任、大変な問題のある法律だ。市長にはしっかりと市民を守っていただきたい。

永井:最後になりました。私は宇川というところから議員として出ております。宇川というところは本当に大きな問題が次々と起きてまいります。風力発電所の問題も加わりました。やるべき事がまた増えたなーと思っております。

池田議員、桜井議員に宇川のことを(一般質問で)取り上げていただきありがたく思っておりますが、再配置問題においても米軍の考え方においても私は少し違う思いを持ちながら聞かせていただきました。 以上で質問を終わります。  

※池田議員は学校再配置で「複式はとにかく解消すべき」という御意見、桜井議員は「米軍基地に市全体の感謝が必要」との御意見。

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