D81  宇小下宇川住民説明会の内容! 圧倒的な反対! 宇川を無くす発想から市の未来は出てこない!! 市長、8/20(金)に再度の説明会を!!   21/8/5(木)

 8/3(火)の夜、宇川小学校の再配置問題での下宇川説明会が久僧のアクティブライフハウスであり永井もそれに参加しました。

 参加者は市側が市長、教育長以下8名、住民側は約40名。傍聴の議員も3名(永井を抜いて)、取材の記者1名という構成メンバーでした。

 市教委の進行で、会の流れはまず市長の挨拶、次いで市教委から10年前からの経過、今回の計画の概要、基本的考え方の説明、保護者の声の紹介(各学年と保育園・こども園の保護者の懇談会での声のまとめを抜粋で)、宇小の生徒数の今後の推移解説(来年から宇小で複式がどうなっていくかの数字)などが30分ほど行われ、その後は質問意見と市教委、市の回答というものでした。

 そこからの主なやり取りのエキスをまとめてみます。

Q,住民 7/29の宇小の懇談会の最後に「皆さんの理解は深まった」と市教委は言われたが、参加していてそんな風にはとても思えなかった。どういうことか?

A,次長 それ以前の学年懇談会での内容を踏まえてそのように感じていたのでそう言った。

Q,住民 7/29の懇談会では圧倒的に反対の声が多かったが、それはどうなのか?

A,次長 確かにあの時はそういう声が多かったとは思う。

Q,住民 宇川小と吉野小は同時に再配置ということか?

A,次長 同時に計画に乗せるが、それぞれのその後がどうなるかはそれぞれに改めて協議と言うことになる。

Q,住民 学校作り協議会というものの構成メンバーは?

A,課長補佐 地域の区長さん方6~8人、両方の正副PTA会長さん、双方の学校の校長、教頭などで構成します。

Q, 住民 そこでは学校の存続も協議するのか?

A,次長 それが決まった段階で協議会ができるという順番です。

Q, 住民 昨年、宮津市での小学校統合が議論された時、未就学の子の保護者も含めて全員で賛否を取って決めた(結果統合はせず)。そういうことを京丹後市はしないのか?

A,次長 十分に話をして決めていくということです。 ※要するに賛否を取るということはしない・・?

意見、住民 福井県大野市の教委は今年3月に、今大変な時であるとして、小学校では「肌を話して手を離さず、近い小学校が大切」(統廃合をしない)という方針を決定した。私は外から来た者で子どもを宇小にやりたいが、地元の人が統合をと言われるなら仕方ないかなと思っていたが、地元の人にも存続の声がとても多い。その声を十分に聞いて欲しい。

Q, 住民 説明にあった小規模校の課題の多くは大規模校でもいっしょではないか?

A、教育長 大規模校でも課題はあるが、文科省が小規模校の(程度の強い)課題としてまとめたものだ。全僻研(全国僻地教育研究会)のまとめの中でも課題として上げられている。

Q,住民 10年間の検証がたったこれだけ(6項目)か? 教師や生徒の声はないのか? 学力についての内容もないが?

A,教育長 たくさんの声を聞いて分かりやすくこのようにまとめた。教師の声は校長から、生徒の声は直接にではないが文集などで書かれたものを参考にした。学力については小規模も大規模も特に違いはない。 ※実際には地域の区長、現在のPTA会長、学校長などが直接の聴き取りの対象。

意見 住民 一番大切なのは保護者の受け止めの声だ、7/29の懇談会でも個人的に地域で聞く中でも宇川では圧倒的に多くの人が統合に反対されている。複式ダメというが、まだ経験もしていないという声もある。9月議会へ提案と聞くが、そんなことは馴染まない。合併後人口減少が著しい。宇川では米軍基地もできて若者が寄りつかなくなっている。市長は公約で周辺地域を大切にと言っている。再配置は再考していただきたい。

Q,住民 10年前もそうで10年経っても同じただ数での事。もっと丁寧にやれないか。(小規模校の)やり方はいろいろとある。いつでも僻地にしわ寄せがいっている。孫が間人となれば通学が大変だ。かつて野間の中学で仕事をして女子ばっかりというクラスも経験したが、地域に守られ誇りを持った学校生活を送っていた。立場というものがあるのだろうが、そういうことばかりでなく考えて欲しい。

A,市長 皆さんのお話を一つ一つしっかり受け止めていかなければならない。同時に子ども達の将来を考えた時何が大切かに重点を置かねばならない。地域と学校は一体で切り分けられないそれも考えないといけないが、宇小が今の小規模校から過小規模校になりそうという状況の中で、かつてどの地域でも不安の中で39校を23校にしてきた。その10年間に大きな問題は起きていない。総じて評価を受けている。悩ましいことではあるが、この10年間の経験を伝え、不安を取り除く努力をしていかねばならない。子ども達を正面においての最善の提案である。

Q,住民 市長はここへ何をしに来られているのか? 

A,市長 市の考えを報告し、住民の皆さんと意見交換をいただく場だと思っている。市全体としては市教委も市長も一体である。※議会への提案は市長が行う。

Q,住民 今、小6、小4、小1の3人の子どもが宇小に通っている。私は一貫して学校再配置そのものを見直して欲しいと思っている。再配置、それはもう古い、今の時代に合わない。市の未来を考えるとき、今が絶好のチャンスだ。今ノープラン(まだ何も決まっていない)でこういう時こそ全てを考えるチャンスだ。

 2007年より丹後への移住者が増えている。「山の中で、小さな学校で、目の届くところで、自分の子どもを育てたいという人達ばかりだ。市がそれを活かそうと思えば大きなチャンスだ。私は大阪からの移住者で宇川小学校には何のこだわりもないが、うちには子どもが5人いて、私はここ(宇川)で死ぬつもりだ。そうなれば子ども達は少なくとも20年はこの地に住み、子孫がつながって100年は続いていく。

 学校に地域ごとの違いがあっていいんです。宇川のような小さな学校に行きたい人は宇川へ、峰山や大宮のような少し都会がいい人は峰山や大宮へ、市の中で学校を選んで移住できるような新しい京丹後市にできる。数が減るからというだけの再配置を重ねるのであれば、同じ理論で京丹後市そのものが20年後には福知山市に合併ということになる。宇小を残して活かす発想が京丹後市そのものの未来を作る。新しい事をやりましょう。(浜)副市長さん、どうですか?

A,市長 (副市長を制して)すばらしいお話だと思う。まちづくり全体までの提案として受け止めた。ウィズコロナ、アフターコロナのチャンスの中でもある。一方で教育はいろいろある。今教育大綱を作ろうとしている、意見を活かしたいが、平等性をどう担保するのか、中長期と短期の方向をどうするのかもいろいろある、まず1歩、2歩を進め、付帯条件をつけて・・。9月議会に出して、決まってもその後も色々検討できる・・。 ※市長の発言は何を言われているのかよく分からず。

意見 住民 地域のオジイ、オバアは米軍基地は来る、スーパーはなくなる、中学校はなくなる、しゃーにゃーことばっかりの宇川だと嘆いておられる。そんな中で宇小を無くそうという再配置計画が3月、6月、9月ととにかく急ぐばっかりで、そこに教育の哲学が何もない。例外はないということだが、市長、教育長には教育理念が生きるよう努力して欲しい。

意見 住民 10年前の再配置計画、うまく行ったと言われるが、私は丹後中学(当時の間人中学)にいて大変だった。(久美浜で生徒が2人事故で亡くなった中での再配置でもあった。)不登校になる子を見てきた。バスに乗れんようになるんです。

 吉野小と宇小は違います。宇川はとにかく遠い、そして自衛隊に関わる生徒の出入りが常にあります(4月にそれで生徒が増えて複式が1ヶ月で解消された)。基礎学力をつける小規模校が必要です。子どもに寄り添うことこそ教育、不登校の生徒を作らないことが大切です。一度なったら簡単には回復できないんです。僻地の宇川と市の中心部と両立させて残してほしい。

A,市長 例外、特例をどう設けるかということもあるが、全体の決め事のある中での公平性、平等性をどうするか。我々の思いもさらに伝えたい。

A,教育長 10年経って変わったというが、今のことを常に考えている。グローバル社会を生き抜くために適正な規模が必要だ。オーストラリアに3年いた(1995~98年)が、18人~25人の規模であった。子どもに責任を持つということです。

Q,住民 私は昨年までオーストラリアにいた。その当時と今は違う、いっしょにしてはいけない。また、出された資料には、不登校やいじめ、バスの問題などのデメリットが書かれていない。その検討も必要だ。

A,次長 今後、資料の検討も考える。

最後に教育長の挨拶 これからもこういう場を持ちながら少しずつご理解を深められるようやってまいりたい。

 以上のように市の計画に反対、批判的な質問意見ばかりが出され、先日の宇小での懇談会と同じように市教委や市長から同じ回答ばかり繰り返されるという事がさらにスケールアップして展開されたというのが実態でした。

 今回の計画そのものの内容は皆さんよく分かった上で、自らの経験に即して意見質問を述べておられるのに、市教委、市長の答弁は「子どもの将来を第一に」「平等な条件を」と掲げるものの、要するに数に合わせるということを繰り返すだけと思われました。自分の子どもに対して一番の責任を持つ保護者がそれでいいと言っているのに、「子どもに責任を持って」と繰り返される市側の言葉にはいかにも重みがないと思われました(哲学がない、理念がないという言葉もありました)。

 「宇川小学校を残していくという発想が京丹後市の未来を担保するんです」という発言には、思わず会場から拍手が起こりました。その後に開かれた下宇川の区長会でも大変な評判であったそうです(一方で市長の話は何も分からない・・とも)。

 昨日(8/4)市教委から区長会へ連絡があって、市長の強い意向で8/20(金)に再度宇川全体の説明会をやることにしたとのことです。明日の8/6(金)には上宇川での同じ形の説明会もありますが、その後に8/20をやるということです。

 要するに「合意」の格好がつかなかった下宇川の懇談会の醜態を払拭して9月議会へ計画の提案を行う強い意思を表しておられるということです。

 永井は、8/3の説明会の場で是非発言せねばと意を決して参加したのですが、議会での案件に関わる市当局との話の場では議員は発言してはならない(あるなら議会でやれ)、というルール(明文なのか慣例なのか知りませんが)があるので発言しないようにと参加しておられた先輩議員より釘を刺されました。初めての話でビックリし、衝撃を受けましたが、私の聞きたいこと言いたいことは全て参加された住民の皆さんに言っていただきました。

 特に、「宇川のあり方が京丹後市を未来に続けるキーになる」という最近移住された方の発言には感銘を受けました。

21/8/5(木)夕

本日8/5の毎日新聞。
参加された皆さん。

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