D93 永井の一般質問をまとめました! やはり甘い質問が多いです!! 21/9/23(木)
9/15(水)にやった永井の6回目の一般質問をなんとかまとめました。例によって膨大な量の文章になりますが、アップします。
自分の質問のやり取りの録音を改めて聞くと、何故そこで止めるの? とか、もっと分かりやすい言い方があるだろ! とか、そこでもっと明解に反論せんかい!! などと思う所ばっかりで大きな溜息ばかり出てきました。総体に質問が甘いし、知識がしっかり入ってないので適切な言葉を適切なところで結局言えていないということです。
今回も課題多い一般質問でした。以下その全容です。
令和3(2021)年度京丹後市議会9月議会
一般質問 発言順位7番 永井友昭(創明) 21/9/15(水)
発言順位7番 「創明」の 永井 友昭 です。
6回目の一般質問を行います。
新型コロナの猛威が続く中、世界も日本も大きな正念場を迎えているように思われてならない昨今の日々です。これからの数年間が私たちの京丹後市の未来にとって、それが「持続可能」かどうかを決める重要な時期になろうと思うようになりました。
そういう問題意識に立ちまして野の声を元に今回も質問を行います。
1,丹後地域の風力発電所計画について
現在丹後半島の山々に3つの事業者が4ヶ所、合計44基の風車で総出力18万㎾という巨大な風力発電所を建設しようという計画があります。そのうち京丹後市内のものは丹後町上宇川を中心とする前田建設工業(株)の丹後第2風力発電(15基、6万㎾)と大宮町と峰山町に関わる自然電力(株)の磯砂山風力発電(14基、5万6000㎾)です。この2つとも今年度になって突然出てきたものです。
(1)風力発電所計画について
永井:丹後町において民間事業者である前田建設工業が丹後第二風力発電所建設を計画されているが、計画に対しての地元丹後町上宇川地域の意向を、市はどのように把握し、それに対してどのように対応してきたのか?
市民環境部長:事業者の地元での説明会に立ち合い、市長への要請等に基づいて市長との懇談の場を持って、そこで出された意見等を十分に把握している。市としては事業者と地元との橋渡しをやってきた。本市の「美しいふるさとづくり条例」に基づいて審議会を設け、そこでも地元の声をしっかり聞き、庁内の関係部署の情報共有のための連絡会議を設け地元の懸念等もしっかり聞いていくこととしている。
永井:7/28に行われた市長との懇談会の内容は?
市民環境部長:要望の内容は審議会を開いてしっかり検討せよということと、市がこの問題に主体的に関われというもので、その要望にお応えして審議会を開いて地元区と一緒になってやっていきたいということを確認しました。
永井:市では、今年度「京丹後市脱炭素(ゼロカーボン)ロードマップ」を作成予定(6月の補正3号)であるが、再生可能エネルギー、殊に風力発電をこの「ロードマップ」の中でどのように位置づける考えか?
市民環境部長:風力のみならずあらゆる再生可能エネルギーのポテンシャルや将来の消費量を調査し、それぞれの導入目標を定め、ゼロカーボンへ向けた今後のヴィジョンを示したい。
永井:ゼロカーボンを急いで自然を壊してしまったのでは何もならない。再エネ以外でも、火力発電の効率化でCO2を減らすことはできる。そういうものも含めて広く環境負荷全体を考えたロードマップが必要ではないか?
市民環境部長:今回はプロポーザル、提案方式を採用する。その中でご指摘の内容も出されてくるかも知れません。とにかくご指摘の件も参考にして行きたい。
永井:業者の選定にはこの観点を入れて行っていただきたい。
永井:丹後地域で計画されている風力発電所事業は、どれもFIT適用(固定買い取り制度)による20年間限定の事業であり、20年後には撤去されることになるが、市はこれを「持続可能」な事業と考えているのか?
市民環境部長:何をもって「持続可能」と言うかは議論のあるところだ。国連では「持続可能な開発とは将来世代がそのニーズを満たす能力を損なうことなしに現在のニーズを満たす開発」と定義している。経済成長、社会的包摂、環境保護の3つを調和させることが必要。風力発電の20年間限定が持続可能かどうかは一概に言えないが、風力発電はカーボンニュートラルによる持続可能に寄与しうると考えている。
永井:私には、20年で終わり、削られた山が残されるような事業が「持続可能」などとはとても思えない。
永井:「風力発電事業は気象条件等により発電状況が変化することから、バックアップ電源として既存の火力・原子力発電との併用が必須で、結果としてCO2削減につながらない。」という指摘があるが、市はその指摘をどのように考えているか?
市民環境部長:それは再エネ全般に言えることで、発電量が足りなくなれば火力等の従来のもので調整されることになる。このことから、再エネが増えれば発電量が増え電力需要への対応を行う比率が増加し、CO2を排出する火力を利用する機会が減少し結果としてCO2削減に貢献すると考える。また、風力は火力に比べCO2ばかりでなく窒素酸化物等も減り環境への影響が軽減される。
永井:部長は「結果として」と言ったが、太陽光は日が差さなければ発電しないし風力は風が吹かなければ発電しない。そうなれば定格出力10万㎾といっても発電はしない。だから、いつでも出力調整できる火力を常にスタンバイさせておかなければならず、CO2が出る。簡単にCO2削減につながるような甘いものではない。 ※部長の論理は太陽光発電や風力発電が増えれば火力を利用する機会が減るということだが、それは逆であり間違っている。
永井:「風力発電」から直接にはCO2は出ないが、「風力発電事業」からはCO2は出る。事業規模が大きくなればなるほど、CO2と縁を切れない仕組みとなっているが、市長の見解は?
市長:そのことは自然エネルギー共通の課題だ。それを言い出したら自然エネルギーでCO2削減ということそのものがダメと言うことになりかねない。根本的なことだ。エネルギーミックスで電力を供給していく、ミックスの仕方が人為的なものか自然由来のものかの違いだけだ。いずれにしても、いろんな形での再生可能エネルギー利用は本市としてやっていきたい。本件については昨日も申している(水野議員への答弁)ように法にもとづいて検討し、市としても様々な声を上げていきたい。
永井:再生可能エネルギーはそれぞれに違う。水力や地熱(バックアップはいらない)と風力、太陽光(バックアップ必要)は違います。共通(の課題)ではない。 それと、私の問題とするのは「事業として」ということだ。個人が自己消費を前提としてやるものまでどうこう言うものではない。 ※市長の論理もよく分からない。
2.学校再配置問題について
永井:宇川小学校を巡る保護者説明会、住民意見交換会における保護者・住民からの反応は統合に対し「宇川小学校を残して欲しい」「今の宇川小学校での教育を続けて欲しい」という声が圧倒的で、市長が言われるところの「大方の保護者・住民の合意が得られた」状況とはとても言えないと感じるが、今後の対応について、市長はどのように考えているのか?
市長:説明会をやって様々な声を聞かせていただいた。市は子どもを中心に再配置を説明してきた。この計画を進めるに当たりこれらの皆さんの声をどう反映させるか教職員課(学校教育課?)を中心に意見を重ねている。改めて説明の場を持たせてほしいと言っている。
永井:私は宇川でやられた3回の説明会、意見交換会に全て参加した。実際に宇川に移住して来られた方々からは、宇川小学校の存続を強く求める声が多くあがっている。市長は私との6月議会のやり取りで、再配置は学校がなくなるのでなく遠くなるだけでそれを保護者がどう判断するかだと言われたが、宇川の保護者にはそういう認識・判断はない。市長の見解は?
市長:「遠くなるだけだ」という所だけを切り取られると少し違う。学校がなくなるわけではないのはそうだ。いろんな声を聞かせていただいた。引き続き率直に意見交換をさせていただき理解を深め合っていきたいと思っている。子どもの豊かな成長を願う思いはよく分かる。一方、我々行政も立ち位置は違うけれども真剣にその事を考えている。であるなら、そこを共通の基点にしながらぜひ理解を深め合ってよりよい条件をどう作っていくのか意見交換を通じて前進発展させていきたい。
永井:思い(子どもの豊かな成長)は同じで、その上に立って皆さん(統合反対の)声を上げておられる。
永井:数が減ったから無くすという発想なら、京丹後市そのものが早晩無くなっていくことになる。そうではなくて、京丹後市の未来を守るためにも、地域の学校を小さくても守っていくという発想が必要だ、と宇川に移住してきた保護者の方が提案された。複式があってもよいではないか。地域、地域にそれぞれの思いがある。小さくなったから大きな所へという地域もあれば、小さくても今のとこでやりたいという地域もある。そういう学校の多様な配置のあり方の可能性はないのか?
市長:10年やって検証し提案している。謙虚に指摘を受けねばということで全国の事例も調査し検討してきた。他の自治体の成功例も勉強している。複式学級は例外的なケースが多い。余りに遠いとか統合の効果が薄いとか、要するに統合しづらい場合がほとんどだ。本市とは違う(本市は統合しづらいわけではない)。
永井:本市にも事情はあり、地域の事情がある。私はフレクシブルな多様な形を残していけることがこれからの勁さにつながるのではないかと強く思う。市長、今後も合意を重ねてやっていくということに間違いは無いか?
市長:具体的な再配置に踏み切るに当たっては、地域の皆さんと理解を深め、見極めながらやっていくという思いは変わっていない。
永井:それを市長はこれまで「合意」という言葉で言ってこられた。宇川での次の説明会はいつ頃に?
市長:是非にと思っているが、9月中は無理。それ以降で調整している。
3 「まちづくりグランドデザイン事業」と合併特例債について
(1)「グランドデザイン事業」について
永井:6月議会の補正3号で「まちづくりグランドデザイン推進事業」が決まった。市は、「都市拠点の在り方」、「網野庁舎跡地活用構想」、「庁舎増築棟整備基本計画」の3つのまちづくりをそれぞれの検討会議で検討としているが、グランドデザイン事業について、合わせてどれくらいの予算規模を考えているのか?
市長公室長:想定の額というのは今のとこ持っていない。「都市拠点の在り方」はR4年に基本計画、「網野庁舎跡地活用構想」はR3年に基本構想、「庁舎増築棟整備基本計画」はR3年中に計画策定ということだ。
永井:「グランドデザイン事業」の事業化に際して、合併特例債を活用するとのことだ
が、その活用額はどれくらいを想定しているか。
市長公室長:想定の額が分からないので言えないが、SDGSの観点や財政展望も持って、財源としてできるだけどの事業にも活用したい。
永井:上記3つの事業化はそれぞれの委員会で検討されるが、グランドデザイン事業全体の進捗や内容を、どういう形で、どこがコントロールしていくのか。
市長公室長:政策企画課と市長公室が全部に関わる。財務も含め市役所全体も関わってやる。
(2)合併特例債の活用について
永井:合併特例債の活用限度額と現在の活用額はいくらか。
総務部長:合併特例債は基金部門と建設事業部門とあるが、活用可能額は基金で37億3790万円、事業で356億8380万円、合計394億2070万円となる。R2年度末での活用額は、基金を全部、事業は217億4520万円で合計254億8310万円となり64.9%の活用ということだ。だから残額としては、139億3760万円となる。
永井:139億円が残とのことだが、これを全部使う予定なのか?
総務部長:合併特例債はR6年までということでできるだけ使いたいというのが基本。他の有利な財源もあるのでそれも使っていきたい。
永井:R2の「財政見通し」では、これからの事業として網野町ゴミ最終処分場37.8億円、網野給食センター10.4億円などと予定されている。これらの額を139億円から引いた額がグランドデザイン推進事業に回るのか?
総務部長:そういうことではなく、過疎債なども色々使いながら全体としてということだ。
永井:再度聞くがグランドデザイン推進事業に残された額はどれだけあるのか?
総務部長:今の時点でいくらとは言えない。
(3)将来の財政見通しについて
永井:本市における人口減少は止まらず毎年700人以上ということだ。これでいくと、庁舎増築棟が仮にR7年(2025)に完成するとしてその時には人口4万9500人、都市拠点の完成をR10(2028)年とすると人口は4万7000人。さらに20年後のR23年(2041)には3万8000人になる。今確認してきたような事業をやって、将来の例えば20年後の市の財政は大丈夫なのか。節度ある事業展開(最小必要限のものを工夫すること)が強く求められていると思うが?
総務部長:20年後のことは誰にも分からないがご心配のことが起こらないようにやらねばならない。人口減は本市ばかりでなく国全体のことで今後国の動きもあるだろう。本市は自主財源を増やす努力もやり、5年先までの財政見通しも毎年出している。
4 米軍基地に関わる問題について
(1)自衛隊と米軍との合同訓練について
永井:6月から7月にかけて全国7ヶ所の軍事施設で「オリエント・シールド21」という大規模な自衛隊と米軍の共同訓練(全国7ヶ所、陸自1600人、米陸軍1400人、合計3000人規模)が行われ、経ヶ岬の日米2つの基地でもこの一環としての、日米共同訓練が行われた(陸自100人、米軍30人)が、この実施についての法的根拠は何か。
副市長:基本的にこれまでの訓練と同じものである。訓練内容としては自衛隊法81条の2の警護出動への自衛隊の訓練。実施そのものは防衛庁設置法4条1項9号(所掌事務の遂行に必要な教育訓練)ということになる。「オリエント・シールド21」全体がそうである。
永井:私はこの訓練の期間中に九品寺にお参りした際、自衛隊基地から銃撃音がするので見てみるとTシャツに短パンという普通の民間人のような人が何人も道に倒れていてそれを武装した兵士が迎撃しながら救護するという、「私服の民間人が銃撃され、それを救助する」という想定と思われる訓練がやられていたのを確認しているが、これは基地周辺の住民が攻撃されることを前提としたものであったのか。
副市長:従来のものと同じ、ドローンの訓練や不審者の取り扱いなどもあったと聞いているが、議員の指摘された訓練については承知していない。
永井:実際にやられていた。その目的が気になる。調べていただきたい。もし一般住民を想定するものであるなら、それは今回の訓練の域を逸脱していると思われる。
(2)「重要土地利用規制法」について
永井:今年6月に成立した「重要土地利用規制法」は来年9/1に全面施行という予定を聞いている。経ヶ岬に展開する日米の基地は、「重要土地利用規制法」による注視区域、特別注視区域の指定地に入ると考えられるが市の認識は?
副市長:経ヶ岬の2つの施設が入るのかどうかまだ情報は得ていない。政府が自民党に示した予定では、来年5月までに区域設定の基本方針を検討し、6/1より一部を施行、9/1より全面施行で注視区域の公示がなされるということだ。
永井:「オリエント・シールド21」に対象になっていることを考えると「特別注視区域」に入ることは十分に予想される。それに向けての準備を市は早急に行え。
市長:今後ということで、そのつもりでいる。事態の推移をよく見ながら、市民の安全安心に懸念があればしっかりと要請していきたい。
(3)基地からの生活排水について
※基地からの浄化槽を経た生活排水の最終の排出場所を実際の写真を示して確認しようとしたが、何故かそこのところだけPPが作用せず写真を示すことができなかったのでその質問はできず。
永井:この処理水の排水に関して、7月初めに排出場所近辺の海水の水質検査が行われた(「安安連」27)と聞くが、その結果はどうであったのか?
副市長:7/1、7/2に基地周辺の海水検査がやられた。結果は分析中とのこと。結果が出れば「安安連」の場や、その場がなければ地元区へ知らせたいとのことだ。
※沖縄の米軍普天間基地で米軍が有機フッ素化合物(PFOSピーフォス)を含む高濃度の汚染水を下水道へ勝手に放出したということが問題となっているので、経ヶ岬ではどうなのかと聞きたかったがもう時間なし。この件は共産党の平林議員が質問され、経ヶ岬ではそういうものは扱っていないとの答弁であった。
永井:関連で、「安安連」28の開催予定はどうなっているか?
副市長:本来なら9月中とかだが、コロナの関係で現在調整中である。
最後に
★ SDGSということが喧伝され、「持続可能な地域づくり、まちづくり」ということが事あるたびに言われます。丹後の山に大きな風力発電所を作ることはその理念から考えてどうなのか。小さな小学校をただ数が少ないから無くしていくということがその理念に合うのか、年に700人以上ずつ人口がドンドン減っていく中でやるべき事業は何が優先されるべきか、京丹後市が未来に生き残るために、この数年が最後の選択の時となるような気がしています。私たちはよく考えて賢明な判断をしていかなければなりません。
これで質問を終わります(残は確か3秒)。と言った時、議長から市長の見解は? と聞かれました。いいです、と断ったのですが、後からあぁ聞けばよかったかと思ったりもしています。
21/9/23(水)夜