D120 チャレンジ7号、の本文です!   22/2/2(水)

 1/30(日)に「チャレンジ通信」7号を折り込みますと前回報告しましたが、何を書いたのか、現物のない方には分かりませんので、その本文をアップしておきます。4200字ほどありますので、これだけでまず1回分の報告とします。何とか1月中に間に合いました。※実際に折り込まれたものを一部変更しています。

「チャレンジ通信」7号 

12月議会終了! 議員2年目も終盤です。

新しい年に入りました。今年もよろしくお願いします。昨年の12月議会を中心に永井の一般質問の概要と大規模風力発電計画や学校適正配置計画など最近の重要案件についての7号をお届けします。

1 ゼロカーボン、再エネ、風力発電所計画  

永井:今年度の施策である「脱炭素ロードマップ」の進捗状況は?

市民環境部長:一連の関連業務を同時並行で行い、1月中旬の策定を目指し2050年脱炭素社会へ向けた将来ビジョンを検討している。

永井:本市の年間電力使用量と、再エネ電力の状況は?

市民環境部長:使用量は、環境省の資料でR1(2019)が事業者・個人総計で26万5377MWh。

再エネ電力は、FIT買い取り分で2万6205MWh。全体での比率は約10%。

永井:本市のCO2排出量、再エネによるCO2削減量、森林によるCO2吸収量はそれぞれいくらか?

市民環境部長:R1の温室効果ガス排出量は、産業・家庭両部門の総計で32万4585t。再エネ削減量は、太陽光など再エネの総計で7,153t。吸収量は、人工林、天然林ともで9万1358t。このうちCO2吸収源としての認定は人工林のみでその数字は約2万4000t。

 ※CO2の削減・吸収比率は約9.6%、自然林も入れれば28.2%。丹後の山々には大きな力がある。

永井:「美しいふるさとづくり審議会」の状況は?

市民環境部長:11月に1回目の審議会を開催した。委員、専門家、地元代表などの構成メンバーから、配慮書は全般に事業者の調査が甘い、健康被害の調査は国の基準だけでは不充分、地元に限らずより広くの人達の声を聞け、など厳しい意見が出された。

永井:新温泉町への視察の結果は?

市民環境部長:新温泉町の風力発電所計画は、「方法書」(アセスの第2段階)の説明会でその内容を住民が知り大きな反発が起こった。それを受け町長も反対の表明をして現在は中断状態となっている。

永井:審議会の今後の予定は?

市民環境部長:4段階のアセスの状況に合わせて、今後4年間やっていきたい。

永井:風力発電事業計画について、メリットとデメリットは?

市民環境部長:メリットは、➀再エネでの地球温暖化対策、SDGSへの貢献。②施設設備関係での地元事業者の受注増加。③固定資産税の増加など。

デメリットは、➀騒音、低周波の健康被害。②景観、環境の変化。③生物多様性への影響。④開発に伴う土砂災害の発生。⑤建設作業に伴う通交車両の事故など。

永井:固定資産税は、増えた分だけ国からの交付税が減るのではないのか?

市民環境部長 考え方としてはそうだ。  ※そうならメリットとは言えない。

永井:この計画が問題ありとなった時、市は事業を止める方法があるのか?

市長:これだけ大きなことなのでしっかり対応したい。審議会で検討していただいている。行政の仕事の第一は市民の安全・安心の確保、これが地方自治の原点だ。

永井:現在弥栄町で進んでいる太陽光発電施設販売事業だが、突然に家の隣にソーラー発電施設をと言われ困っているという話を聞くが?

市民環境部長:市へも話があり、事業者の地元説明会に担当が出席した。その案件は民家の隣地500㎡の所にソーラーパネル96枚を設置する計画である。

永井:市民の不安を事前に解消できるよう条例などでの規制は考えられないか?

市民環境部長:他市町には区域規制や説明会・届出の義務などを定める条例を持つところがある。本市でも適切な導入に資する仕組みを考えたい。

永井:本市は過疎地域持続的発展計画で、自立・分散型エネルギー源として再エネの利活用を掲げるがその構想は?

市民環境部長:具体的には脱炭素ロードマップで示す。PPAモデル事業(事業者が場所を借りて太陽光発電を行いその電気を場所の所有者が買って使う仕組み)の活用を進めたい。

永井:自立分散型エネルギー源と今回の大規模風力発電計画は相容れないのでは?

市民環境部長:大規模風力発電事業でも自立分散に該当すると考える。

永井:そのようにはとても思えない。ゼロカーボンだ、再エネだ、SDGSだという言葉ばかりが目立つが、本市の実態に即した自立分散型再エネ開発を目指すべきではないか?

市長:風力発電計画はメリットもマイナス面もどちらも議論をしているところだ。

2 宇川の振興策  

永井:宇川では小学校問題も出てきて地域での危機感がとても強い。市長が言ってきた宇川振興策の現況は?

市長公室長:①アクティブライフハウスの改修をR4予算で検討している。

②コンビニ誘致の件は、やり取りを重ねたが採算面の課題で進んでいない。

③「宇川金曜市」は、高い評価を得ている。9月より新たに地域おこし協力隊を1名採用して継続している。

④宇川への移住定住促進は3年で35人の目標に、R3の4月で33名だ。

⑤道路は上野・平バイパス、宮バイパスを工事中。新たに筆石の仮称屏風岩橋を国・府へ要望している。

永井:買い物問題はとても重要だ。誰かに頼ってでなく、宇川の者が関わって自立できるものを住民とともに考えてほしい。屏風岩橋もいいが、まず国道脇の夏の草刈りを増やせという声が地元に溢れている。

3 市政の懸案事項  

永井:今年度からの市の「獣害防除補助制度」は、1人でも申請可、早い支援、家庭菜園も対象、の3つが売りであるが利用現状は?

農林水産部長:相談は11件あり、申請受理に至ったものは1件だ。

永井:耕作放棄地を減らし、お年寄りの生きがいをサポートというこの施策の趣旨が、使い勝手の悪さなどで活かされていない。改善が必要だ。

農林水産部長:申請には一定の手続きがある。相談していただきたい。

永井:各種料金の是正は懸案事項だが、現在の進捗状況は?

総務部長:R1の議会での否決後、見直しの進め方について検討をしてきた。今後様々な形で意見を集め、整理して早期に議会提案したい。

永井 観光関係指定管理施設での消費税対応の料金変更問題はどうなっているか?

商工観光部長:新型コロナの緊急対策などで遅れたが、現在消費税を外税扱いとする方向で検討している。料金等の見直しと同じタイミングで出したい。

永井:当該施設は消費税分を負担し続け、強い不満の声が上がっている。この部分だけでも早急にやるべきだ。

4 米軍基地問題 

永井:11月にまたまた発電機の連続稼働が起きた。緊急メンテ、受電設備の不調というが、なぜ同じことが繰り返されるのか、予備のストックはないのか?

中西副市長:市でも部品のストックをと求め、「安安連」29でも申し入れた。

永井:6月30日の日米合同訓練はどういう内容であったのか?

副市長:指摘を受け防衛に確認した。不法侵入の民間人に扮したテロリストを想定した訓練とのことだ。

永井:私も確認したが、訓練の内容は分からないということだった。誰が誰を撃つのか分からない訓練があるのか、そんなことでは住民は不安だ。

副市長:訓練の内容まで関与すべきではない。

永井:関与ではなく、知りたいということだ。 米軍からの情報がいつも曖昧だ。市も米軍と直接交渉できるようにならないか?

市長:防衛省を通してが大原則だが、状況に応じてやって来た。新型コロナの件では米軍の責任者へ度々直接の要請を行った。今後とも、そのようにやりたい。

重要案件

①風力発電所問題

12月議会では、大規模風力発電所について議会の積極的な調査と意見具申、ゾーニングの前倒しを求めた2度目の請願が議論となり、結果は9月議会の時と同じ構図(7vs12)で否決となりました(永井は賛成討論)。一方、美しいふるさとづくり条例に基づく審議会が発足し昨年中に2回の審議が行われ、主に前田建設工業の丹後第一風力発電(丹後町依遅ケ尾山系)についての議論が交わされました。委員、地元代表、専門家のアドバイザーの各氏より前田建設の計画や配慮書に対する極めて厳しい意見が数多く出され、「中止も含めた」答申の方向が確認されました。災害の危険、森林の破壊、宇川への影響、景観問題、健康被害など不安が払拭されないということです。

これらのことを危惧する市民団体が「中止を求める」ネット署名を集め、1月7日には1303筆の署名が中山市長に届けられました。一方で、12月10日より第一風力と第二風力についての配慮書の縦覧(公開)が始まり、1月27日まで意見書が受け付けられています。

再エネが大切なことは論を待ちませんが、永井には丹後地域の山々に大規模風力発電所を作ることが将来への「持続可能」に繋がるとはとても思えません。

※1月11日の第3回審議会を経て、市民の懸念が払拭されない場合は「事業の中止」を含め見直しを行うこと、という内容の答申が1月17日に出されることとなりました。

②学校適正配置問題

 宇川小学校、吉野小学校などの存続に関わる学校適正配置基本計画が12月議会に上程されました。本会議の質疑を終えた後、文教厚生委員会に付託されその審査が進められています。この件で永井は3月、6月、9月と市長への質問を重ね、やるなら保護者・住民の合意を得てということを確認してきましたが、市教委の説明はそれも踏まえての提案ということです。

 宇川地域では地域全体に関わる大問題であるとして全有権者の60%を超える「宇川小学校の存続を求める」署名(733筆)が市長に提出されました。合意はないということです。このことを含め、計画の修正・撤回などを求める陳情が3つ出されています。永井の所属する文教厚生委員会は何度か委員会を開き審査しましたが、未だ判断するに至らずということで、3月議会への継続審査としました。

③脱炭素ロードマップ、ゾーニング、地域新電力

 国の2050年ゼロカーボン宣言に対応して、本市は今年度中に「脱炭素ロードマップ」を作成して市としての再エネ促進、ゼロカーボンへの「道」を示す予定です。来年度からはそれをベースに再エネに関わるゾーニング作業に入ります。市長は12月議会の中で再エネ構想に関わって「地域新電力」を目指したいという考えも表明しました。永井はその内容に注目しています。本市の自然を守りながらその資源を活用しての自立分散型エネルギーになるのか、そこが肝です。

議会を終えて

 学校適正配置、再エネの将来ヴィジョン、市のグランドデザインなど、将来を見据えての大きな判断を迫られています。その判断に足るものが自分にあるのか、自問する12月議会でした。

(N)の一言

 相変わらずお叱りを受けることがやみませんが、今年も微力を尽くします。

22/2/2(水)昼

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