D121 チャレンジ7号反響いろいろ! 府のアセス委員会、この事業は持続可能なのか? 磯砂山風力審議会1回目、事業者はやる気あるの? 文厚委員会、質疑打ち切り!   22/2/7(月)

 あっという間にまた1週間。この通信、1回分をアップし終えた時には(それが長い時には特に)大きな充実感を得ることができるのですが、その後日が経ちあれこれ事が動いて報告すべきことが溜まっていくに従って、今度は上げねばという強迫感がドンドン積もってきて夜も寝られなくなるのです。というのはウソでよく寝るのですが、妙な夢を見て寝覚めが悪い。

 議会のことがあったりして一日バタバタして家に帰って夕食で一杯やったら、もう後は何をする気力も無く風呂に入って寝るだけということになるので、結局報告書きは土日などの空いた時間ということになってしまうのです。

 チャレンジ7号、いろいろと反応があります。

①ある方から、(7号の)ここの部分は事実に反するのでは? 議員たる者そういうことではイカンわなー。

②あるお店にいったら、レジの女性が突然僕へ「永井さん、風力発電はアカンわ。通信読ませてもらった。止めてーよ。」

③かつての職場の先輩から、通信を読んでの感想をビッチリと書いた葉書が届く。毎回楽しみに読んでます。このところアナタの一般質問は穏やかになってエッジがないのがさみしいな。

④Fbに知らない方から友達リクエスト。義父が永井さんを応援していて興味を持ちました。

⑤ある高名な方から、通信読ませてもらった。中々しっかりしたことを書いておられる。お茶でも飲んで話がしたいが。

①には、次の8号で訂正文章を入れましょう。

②には、僕1人で何とかなるもんではないけど頑張ります。

③は、いやーよく観察しておられる。根が戦いを好まない人間なので、すぐにそうなってしまうのを見透かされています。

④はもうビックリ。レスをしたら、義父というのは選挙の時も手伝ってもらった宇川の同級生の1人で、その同級生にはリクエストをくれた彼と娘の間の子を含めもう5人もお孫さんがいるとのこと。僕の子は2人いるけど孫はいつのことやら。

⑤は、えっほんまかいなと思いながら、「なるべく早めに行かせていただきます」。ということで、なにやら怖いものも感じながらおじゃましていろいろと有り難いお話を聞かせていただきました。これからも気楽に顔を出してくれということです。

 さてそういう世間話は置いておいて、本来の報告です。まず簡単な経過、

1,1/31(月)に京都府の丹後半島第一・第二風力発電に関するアセス専門委員会。

2,2/2(水)に京丹後市「美しいふるさとづくり審議会」磯砂山風力発電の1回目。

3,2/4(金)に市議会全員協議会と文教厚生委員会。

 1の京都府の環境影響評価専門委員会は、1/21に京丹後市、宮津市、伊根町、与謝野町が前田建設の丹後半島第一・第二風力発電計画の「配慮書」について出した意見書を受けて、府独自にこの配慮書を審査するというものです。1回目ということですが、時節柄オンラインのZOOM会議によって開催されました。傍聴もZOOMで、永井も申し込んでZOOM傍聴しました。

 委員の先生方は資料では様々な分野から15名ということですが、今回欠席の先生も複数おられるようでした。委員長は熊本大学の渡邊先生(水循環、地球環境)という方です。

 事務局から会議の主旨と流れの説明があったあと、まず前田建設の事業説明、配慮書の説明がありました。説明者は市内各地の説明会と同じ齊藤さん。内容も口調も同じようなものでしたが、一つだけ配慮書の縦覧が終わって(1/27最終日)の意見書について、1/26までで70件あったとのこと。1/26までのもので市内の投函箱の分は入ってないと思われますが(実際にはもっと多い)、そういう説明はなし。

 その説明を受けての先生方の意見・質問は前田の姿勢と配慮書や計画の不充分さを厳しく問うものでした。主な質問ややりとりを上げると、

・丹後半島は鳥類にとってとても重要な地域である。クマタカもいるし渡り鳥も多く飛来する。それなのに情報が集められておらず、配慮書は不充分である。よく調べもせず、分からないままに影響は少ないように書かれている。 A:クマタカの件も渡り鳥の件も認識しています。今後も調査します。

・生態系への認識が極めて甘い。保護指定の場所でないから影響ないなど考えられない。生態系は保護の場所も含め全体としてあるものだ。保護地域が既に予定ゾーンに入っている所さえある。計画そのものが問題だ。 A:今後現地調査をやります。

・今後面積の低減もなどと書かれてもいるが、どういうことか。 A:計画は最大のものなので、今後調査して変更もありうるということです。

・工事の影響は極めて大きく、その具体的な内容に関わって調べないと風車の場所も決まらない。なのにそれがまだ分からない。これでは始まらない。 A:地元からもそういう指摘を受けています。方法書で具体的に出します。ダメなら場所の変更もあります。

・道路や風車建設でどれだけの(何㎥の)土砂が出るのか。 A:未調査でまだ分かりません。

・NEDの風況マップをベースというが、あれはザックリとしたもので、京丹後市の意見書にも風力が足りないのではと指摘されている。どうなのか。 A:第二は現在風況調査を始めました(依遅ケ尾山の山麓に調査機機械が設置されています)。第一はかつての太鼓山ウィンドファームの時の記録も使って調べます。

これらのやり取りの後、先生方の意見交換に移って、

田中委員

・地滑り地は市のデータによる追加実施が必要。残土処分も地滑り地に関わる。

・土砂災害の危険、残土処理の影響評価が必要。

・既存道路の改修の影響評価が必要。

・事業終了後、原状回復まで配慮書への追記を。

・丹後地域の災害の歴史から学べ。

・景観解析はフォトモンタージュだけでなく、地形断面図解析も必要。

・新聞などでは事業は20年で終わるとのことだが、事業後の生態系評価画必要。

吉村委員

・配慮書に生態系、動物などの内容が足りない。

徳地委員

・20年でゴミになる。家電リサイクル法のようなものがこの分野にはない。「持続可能性」の時代に「物の処分(廃棄)」までセットで考えることを(意見書に)盛り込めないか。 

事務局:可能な限り検討し入れたい。

荒川委員

・広大な森林を開発する(壊す)ことになる。その後、どうやって山を元に戻すのかの視点が必要。

髙野委員

・20年でなくなる。それでよいのか。

田中委員

・トータルに考えると、CO2削減・地球環境の保全を目標にしながら、CO2を固定する森林を壊し、コンクリートで山を荒らし、災害の危険を増やしながら、FIT20年で利益をめざすこの事業がその目的にかなうものなのか。ライフサイクルアセスメント(事業後の最後まで見極めたアセスメント)から事業者へ対応を求めることが必要である。

渡邊委員長

・その観点からの検討は委員会全体の役割である。

髙野委員

・廃棄物の処理もライフサイクルに入れて意見を言うべきだ。

渡邊委員長

・そういったことも皆含めて事務局で素案をまとめていただく。

 事務局からの素案のまとめ方は、全体事項と個別事項という形でいきたいとのこと。この形は京丹後市の意見書(=美しいふるさとづくり審議会答申)の形体を踏襲するようなものだと思われます。委員さんの発言に何度か、新聞報道などではという言葉があって、これは要するに丹後での動きに関わる報道が届いている(多くの方々のいろいろな活動が効いている)ということだなと思いました。

 ただ残念だったのは、「現地を実際に見て」という言葉が、委員さんからも事務局からも出なかったなぁということでした。先日強く要望もしたのですが・・・。

 次回2/25(金)には事務局の素案をもとに答申が作られるという予定です。それまでに関係のどなたかが現地へ入られてもよいようには思いますが・・。

 2の2/2(水)の京丹後市の磯砂山風力発電の1回目の審議会の件に移ります。

 この日は所用があって永井は傍聴できませんでした。新型コロナ感染拡大の影響で傍聴は20人までということになったそうで、何人も入れない方がおられたと聞いています。

 磯砂山風力発電事業は九州の自然電力(株)の計画しているもので、磯砂山系に最大で4200kWクラスを14基(合計5万8800㎾)をというものです。配慮書は3月に入ってからということで、その概要のような資料とその事業計画も大まかなものしか説明されず、質問に対しても「調査はこれから、その件は方法書で」などという言葉が繰り返され、あまり調べてもいないのに「大丈夫(重大な影響は回避、低減できる)」というような記述がいくつも並び、委員さん方から今できることもできてないではないか、という不信の言葉が出るような状況であったそうです。

 当日出された資料を見ると、まず風車の配置予想図がないし、配慮書概要には肝腎の「地質や地形」の項目もありません。資料についているカラーの図が不鮮明で見にくいのも気になりました。

 前田建設に関わる審議会も傍聴された方に聞くと、(あの)前田に比べても具体性が弱く、資料も不充分で曖昧、誠実さを感じない、「あなた方やる気があるの?」という感じが正直なところだったとのこと。

 地元代表として、大宮町から5名の区長さん(上常吉、下常吉、奥大野、口大野、善王寺)峰山町から2名の区長さん(五箇、鱒留)計7名が出席されています。

 区長さん方の声としては、山を切り開くことでの災害への心配(予定地になっている奥山地区では広葉樹を針葉樹に植え替えただけで土砂が出るようになった)や事業者が倒産した場合どうなるのか(幽霊施設になってしまう)という計画への危惧の声が幾つもあり、一方で地元への貢献についての発言もあったということです。

 去る1/17に議長へ「推進を」ということを要望された区長さん方が4名入っておられますが、そういう観点からの発言はほとんどなかったとも聞きました。

 また、委員さんから、

・事業者の倒産を担保するために一定の基金を市が預かるような事が必要ではないか。

・災害の時などに土地を貸した方(地権者)に責任が回ってくるというようないことがないかはっきりさせておく必要がある。

という発言もあったようです。

 2回目は3/3(木)、自然電力の配慮書の縦覧は3/4(金)からという予定です。3/3は現地確認もされるとのことで、可能なら永井も参加したいと考えていますが、3月議会の最中となります。

2/3(木)の毎日新聞

 3の2/4(金)の文教厚生委員会です。

 この日は、全協(議員全員協議会)で庁舎増築棟に関わる執行部説明と質疑の2回目があり、それが終わってから(午後4時を過ぎてから)の文厚委員会となりました。

 内容は、学校適正配置基本計画について、これまで続けてきた委員会審査を今後どうしていくかということ。継続するのか、審査は十分として打ち切るのかということです。

 委員は5人。それぞれの意見は、

川戸委員:特に質疑はありません。 ※川戸委員は前回(1/28)より鳴海委員と交代。

池田委員:質疑はもう尽くされた。質疑を打ち切って意見交換、討論、採決と進むべきです。まだいろいろ聞きたい方もおられるようだけど、その内容は既に執行部の回答を得ているものなので、繰り返す必要はないと思います。

平林委員:「理解が深まった」ということについて次長と市長の言葉が異なっています。そこを質さねばなりません。継続が必要です。

永井:審査の継続を求めます。その理由として2点。

 1点目は、市長も市教委も1次計画の時から国の方針は変わってないといい、1次計画の内容を継続するとしているが、1次計画はH22年からで、文科省の「手引」(公立小中学校の適正規模・適正配置等に関する手引)はH27年に出されている。1次計画が出てから、国の考え、方針は明らかに変わっている。その「手引」の中の、小規模校を残していくケース(第4省(1))の4番目に「学校を当該地域コミュニティの存続や発展の中核的な施設と位置付け、地域をあげてその充実を図ることを希望する場合」と明確に記されているが、この点についての説明で先日教育長はこの4番目には触れなかった(適当な言葉でゴマカした・・?)。この度宇川地域より「小さくても輝いている宇川小学校の存続を求めます」という署名が733筆という圧倒的な住民の声として市へ寄せられている。これこそこの4番目のケースに当てはまる典型的な例ではないか。なぜこれが当たらないのか、市当局に質したい。

 2点目。今回の適正配置計画は、1次計画を継続するものということだが、その事はどこでどのように決められたのか。適正な手続きに基づくものなのか、市民への姿勢として妥当なものなのか再度明確に質したい。R2年11月の教育委員協議会で継続の方向を確認したというが、R3年3月末に1次計画は終了して、4/1からは何もない状態になっており、この日付で教育長も教育次長も交代している。であるにもかかわらず、協議会も委員会も開かれず、パブコメも取られることなくどこかで自動的に継続が決められている。これは問題だと考える。

 更に加えて、質疑ではないが、この委員会のあり方として、これだけ市の未来に関わる重要な案件を市と市教委の一方的な考え方の説明を聞かされるだけで判断していいのか、と私は思う。一番の肝は複式学級はよくないという市の見解をどう考えるのかということだが、今少子化の現実の中で全国各地で複式学級も含めての小規模校の新しい精力的な実践が行われ評価を受けている。文科省も小規模学校の教育こそ「教育の原点」ということを言っている。そういう現場や専門の知見を委員会として研修しようということを度重ねて私は言ってきたが、実現していない。個人的に学習することは大切だしやられてきた方もおられると思うが、委員会としては皆無だ。であるのに計画案について判断するのはいかがかと思う。

以上のように意見が割れた結果、委員長よりではどうするか皆さんに諮りますということで、質疑継続かどうかについて採決。賛成は平林委員と永井の2人で、賛成少数で否決。即ち委員会質疑は打ち切りということになりました。

 では次回に意見交換、討論、採決ということで異議ありませんか、特に異議なしということで、次回には3対2でこの計画が委員会採択されるという方向となりました。

 この時、異議ありとして「質疑をやめるにしても、やれていない研修をすべきだ」と主張することは永井にはできたと思います。が、そう主張しても「その必要はない」と3人が言えばそこまでということ。10分ほどの延長で終わりということが予想されましたし、もうその気力も無かったというのが正直なところかもしれません。

 結局は数という現実を思い知らされたこの日の委員会でした。次の委員会は2/9(水)の予定です。

 以上、また6ページ。永井のになりました。

22/2/7(月)夕

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