D134 臨時議会、増築棟関連議案を取り下げ再提案!! 議論様々、議員の責任とは!? チャレンジ8号、本日折込!   22/4/24(日)

 前回D133で4/21(木)の臨時議会で庁舎増築棟の設計などを内容とする補正1号は取り下げ再提案の動きがあると報告しましたが、やはりそのようになりました。

 4/12(火)の予算決算委員会でこの補正1号は採決の結果9対9の可否同数となり、谷津委員長決裁の結果否決とすべきとなったものですが、その結果を受けて執行部は本会議も同様の結果となると考えざるを得ず、意見交換・討論の中で何人かの議員から出されていた「規模が大きい」「身の丈を越える」という部分を最大限ギリギリまで絞った規模と額の内容で再提案したということです。

 委員会の決定は議会の付託を受けてのもので当然尊重されるべきものですが、予算案提出の権限は市長にあり、その中には議案の取り下げや修正再提案の権限も含まれます。これが最高の計画案であるとして提案したものだが、議員の皆さんの議論の中で不充分だ、適切でないという考えが多いという現実に鑑み、ご意見を取り入れて可能な限りの再考を行った。とにかく合併特例債を利用して今やる事が、将来世代の負担を軽くして他の事業に財源を振り向ける唯一の道であると確信している。という市長からの謝罪と再提案の説明があり、議会が取り下げを承認し再提案を受けるという形となったものです(法的には議会は首長の予算案取り下げ再提案を拒否できない)。

 質疑の中でもっと時間をかけて再提案の内容を練るべきではないか? 変更できない最高の内容で提案されたものを変更できるのか? というような声が出されました。前者には、合併特例債の期限が迫る中で今すぐ出さねばその一番の価値がなくなる(格安での庁舎整備が不可能になる)という答弁が、後者には最高の内容として出したのは間違いないが議会にそれを認めていただかなければ0になってしまう。それは本市の未来に取って絶対に避けなければならないという答弁が市長よりありました。

 再提案の内容をまとめると

1.増築棟4階建て約6500㎡を、3階建て約5000㎡へ削減する。

2.増築棟収容職員数を、265人から231人へ削減する。削減の25名は子育て関係(子ども未来課と母子保健課)の職員で将来都市拠点に建設予定の子ども関連施設に入れる。

3.1人当たりの面積を、25.75㎡から22.05㎡(現在の本庁舎並み)へ削減して総面積を抑える。

4.4Fに予定していた200人規模の集会施設をやめ、3Fなどに広く取っていた交流スペースも縮減する。

5.これらによって、増築棟の建設費用を、36.5億から28.1億へ8.4億削減する。

6.関連の総額を、53.7億から44.5億へ9.2億削減する。 ※野外部分の大型庇も半分の大きさとする。

7.以上によって真水(市の単費持ち出し額)を22.5億から18.7億へ3.8億削減する。

 というようなものです。

 永井は委員会での意見などで、額が大きくて身の丈に合わない、それを越えている。1人当たりの㎡数は25㎡でなければならないのか、などと言ってきました。その点から見れば執行部がそれなりの努力はしたということを評価はするものです。一方で、それならば「適切な身の丈」がどれほどなのかを明確に示すことができるのかというと、それは中々難しい。この程度でいいのかもっと削減が必要なのかは正直なとこ客観的判断をできません。

 再提案内容への質疑の中には、

①削減が不充分だ。丹後町の庁舎など利用できるものがあるではないか。

②人口はドンドン減っていく、計算の根拠となるR27年には3万人台になり、それに合わせて職員数も減り、福祉センター(立替は単費なら16億円以上)も必要なくなるのではないか。そうなれば真水の意味もごく薄くなる。

③削減された子育て関連25人にかかわる費用が入ってないではないか。

というようなものがあり、

①には、目的の一つである機能の集約化からそれは避けたい。

②には、人口減少は今後の取り組みでとにかく4万人代を維持していくようにあらゆる努力を行い、職員数は極力減らしたくない。

③については、指摘の通りでその分の資料も追加で出したい。

というようなやり取りもありました。

 永井は今回の市庁舎問題の様々な説明や議論を聞く中で、福祉センター(健康長寿福祉部)や網野庁舎別館(建設部)など老朽化の迫る建物が現実にあり、商工観光部が他の施設(ラポート)の間借りをしている中でその解消が必至なのならば、特例債を使ってなるべく安くその入れ物を作るのは大切なことではないかと思うに至ってはおります。

 また合併以来本庁機能が分散した状態が続いている中で、何とかそれを具体的に解消していきたいという強い思いを多くの職員さん方が持っておられることも分かってはきました。さりながら駐車場の問題(大多数の職員の文化会館駐車場や吉原小学校跡地からの毎日の徒歩通勤)は看過できない深刻な問題であることも事実です。

 他方で、この議論は結局峰山、大宮、大きく見ても網野までの3町の話であり、周辺部の活性化からは距離のある事業と言わざるを得ないものだなとも思っています。宇川などの周辺地域の地域づくりこそが人口減少を止め市全体を下から活性化していくのに、そういうことがなおざりにされているとも思うものです。学校適正配置計画もその典型例だと思っています。

 この件は合併以来18年間のいうなれば懸案課題であり、今回見送ってもずっと続いて行くものでもあります。どこかで早めに切りをつける時期であるという見方も一理ある。

 議員の責任ということが言われます。決定したある事業が後々市民全体にマイナスとなった時どのように責任を取るかというのが直接の意味なのかなと思いますが、実際にはそれは何もできないし求められないというものです。その責任として命を求められたり、多額の賠償金を求められたりはしません。今の制度はそういう仕組みになっています(逆に大きな利益に繋がっても褒美をやろうというようなものでもありませんが)。だからこそ、今が重い。4/27(水)の臨時議会最終日には最後の決定がなされます。様々な方から様々な声が永井にも寄せられています。会派としての考えをどうするのか(二人の考えは今のところ一致していません)ということも整理していかねばなりません。

 迷った時にはやってみる、というのもこれまでの人生の中で永井が選んできた方法でもあります。

 「チャレンジ通信」の8号を本日折込しました。3月議会の永井の代表質問のダイジェストと、学校適正配置計画、R4年度一般会計予算、風力発電所問題の状況と永井の思いなどが今回の内容となっています。この庁舎問題については詳細はなしですが、この件で自分自身が(議会の勢力図の中で)分水嶺の上に立っているような気持ちであることを一言コメントしました。

 永井はどんな結論を出すのか。それこそギリギリまで考えねばなりません。

22/4/24(日)朝 

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