D169 チャレンジ11号の内容です。 3月定例会、もうすぐ! 23/2/15(水)
昨日チャレンジ通信の11号を出したと報告しました。苦労したと言いながら、紙面を読めない方には何をどう書いたのか、分かりませんね。以下にそれを上げます。
チャレンジ通信11号 2023.2.12
今年もよろしくお願いします。
12月定例会が終わり、新しい年に入りました。
通信の11号をお届けします。
一般質問
1 ゼロカーボン、再エネ、風力発電
永井:脱炭素アンケート、分析状況は?
市民環境部長:調査は一般家庭と市内事業所を対象に行った。回答率は40%台。省エネ等の取り組みは半数を超えて実践。一方、再エネの導入はまだという回答が8割以上。今後へ向け補助金支援と情報提供を求める声が多い。
永井:今後の戦略は?
市民環境部長:太陽光を設置できる公共施設の選定を加速化し、ゾーニングで再エネ促進可能区域を速やかに抽出したい。補助金は、申請しやすい形へ金額も含めて検討したい。
永井:予算の増額も必要だ。
永井:ゾーニング、現在の状況は?
市民環境部長:事業者を国際航業(株)に決定し、既に作業を進めている。この事業者は、岩手県久慈市や長崎県でのゾーニングの実績がある。現在、マップ作成に必要な基礎資料の収集を進め、自然環境や動植物についてのヒアリング調査もやっている。地域の由来などの調査も年度内にやりたい。
永井:太陽光発電等を規制する条例の状況は?
市民環境部長:来年3月定例会の上程に向けて準備中。事業実施前の事前協議や届け出等の手続きを定める方向で検討している。実効性のある条例にしたい。
永井:市内の太陽光発電施設は、府外の所有者が投資目的で購入したものが多い。責任の所在、トラブルの解消法、FIT後のことなども条例の視野にあるのか?
市民環境部長:一定規模以上の事前届け、計画内容事前協議を考えている。市の指導、勧告という手続きもある。
永井:住民の生活に支障を来すことのない内容が必要だ。
永井:前田建設、自然電力の9月以降の動きは?
市民環境部長:両事業者ともに動きは特にない。
永井:審議会、11月の視察の状況は?
市民環境部長:総勢27名で 4日に三重県度会町役場と度会ウィンドファームを訪問し、関係者の話を聞き発電施設の見学を行った。多くの質問に町の担当課と事業者から回答を受けた。視察の結果は審議会で報告し、市のHPにも掲載する。
永井:今年7月、宮城県では蔵王連山での関電の大型風力発電計画が村井知事と関係自治体からの強い反発で白紙撤回となった。本市の条例には、「豊かで美しい自然環境を保全し、将来の世代に引き継ぐ責務」が謳われている。早い段階での市長の明確な意思表示が必要ではないか?
市長:この件はまちづくり全体に大きな影響を持つ。プラスマイナスある中で専門的な積み上げが必要だ。タイミングや議論の熟度などを判断し市の立場を明確にしたい。
2 市内観光宿泊業者
永井:市内の宿泊業者の中には人手不足や人件費高騰で今苦しい経営を強いられているところが多いと聞く。市の認識は?
商工観光部長:人手不足の実態や人件費高騰の件は、各団体、組織から情報を得て内容を把握している。今観光需要が回復傾向にある中で、宿泊業に関わる求人倍率は急騰し人手不足は深刻だ。
永井:本市にとって観光は将来への生命線だ。迎える側の人的パワーが足りないとせっかくの商品が生かせない。この構造的な問題に切り込む施策が必要ではないか?
市長:夏冬の二季型観光から通年観光への努力を市を挙げてやっている。昨年予算化した「特定事業組合」など通年型雇用を整える環境を作りたい。
3 米軍基地
永井:土地規制法が、9月20日に施行された。9月議会以降この件で国から働きかけはあるのか?
中西副市長:現在のところない。
永井:施行前に基本方針が決定された。この方針へのパブコメは異例の2760件という多さであったが、内容は何も変わっていない。市長の出した3つの修正案も生かされることはなかった。市長は更に何か働きかけをするのか?
市長:パブコメへの回答はないが、出した要望は受け止めていただけると思っている。
永井:受け止めていただけるとのことだが、それを担保するものはない。外部勢力による利用防止と市長は言うが、この法律は外部勢力の土地取得を制限しない。ただ土地に関わる人は調べられ迷惑なだけだ。住民は、願望ではなく確かなものが欲しい。
市長:市は国との約束を持つ。政府の対応いかんにかかわらず、住民の皆さんが「理不尽だ」と思うことがあればしっかりと政府に求めていく。
永井:10月23日夕方、宇川地域だけ停電が起きた。この停電で米軍基地の発電機が緊急稼働し、停電が終わっても止まらず激しい音が続いて地域から大きな苦情があった。市の認識は?
中西副市長:商用電力の安定供給を確認するまでは発電機を止められないので、結果として発電機の稼働が地域の停電よりも長時間に及んだ。
永井:発電機が停止された時刻は?
基地対策室長:住民によると18時前から深夜にかけての稼働とのこと。停止時刻は分からない。
永井:米軍からは聞けないのか?
市長:我々の交渉相手は防衛省だ。日本政府と米国との条約・協定の規定に従って、防衛省を窓口にしてやるのが国の仕組みだ。
永井:ならば防衛局からの停止情報は?
基地対策室長:翌日午前中に発電機を停止し商用電力に切り替えたとのことだ。
永井:もっと厳しく防衛局から米軍に問い合わせよ。停電が止まってもいつまでもうるさいのは問題だ。
永井:11月8日18時過ぎ、国道178号三津バイパスで米軍シェネガ社の通勤ワゴンと近くの老人が接触する事故があった。車はサイドミラーが破損し、老人は左目の瞼を切って救急車で病院に運ばれ診察を受けた。防衛局はこの事故を当初「軽微な事故」と報告し、市は「物損事故」という認識であった。その後、11月28日に防衛局から「人身事故であった」という報告が市にあり、11月30日の「安安連」では「受け身の対応を反省している」という防衛局長の謝罪の言葉もあった。この事故について、市はどのように対応したのか?
市長:その日の夜に匿名で基地対策室に寄せられた情報で事故の発生を知った。翌日防衛省に照会したところ、物損事故だと聞いた。その後関係者から、「人身事故ではないか」という情報が入り、改めて防衛省に照会した。その後やりとりがあって、28日、30日に至ったという経過だ。
永井:市長は防衛局に今回の事態の検証を求めたと聞くが、その検証は来ているのか?
市長:「安安連」の場に近畿中部防衛局長が来て、情報提供の遅れ、受け身の対応など率直な反省の言葉と共に報告があった。それを受けて、これは情報提供の必要なケースであると指摘し、遺憾の意を表し、同時に被害者へのケア・フォロー、再発防止の徹底、今回の件での検証の3点を求めた。検証報告はまだないが、遠くなくあると期待している。
永井:私は11日、13日と被害者の親族、家族から話を聞き現場も見に行った。時速20kmで走行というが、通常は50㎞以上で走っている場所だ。そんな所でのミラーが割れるような接触事故は、まかり間違えば大事故だ。連絡所は17日でも「軽微な事故なので情報はない」と言っていた。その後人身事故に判断が変わり、府へは25日、市へは28日に連絡があった。その間の検証が必要だ。
市長:こういったケースは速やかな情報提供というルールがある。そのルールの透徹こそが信頼感の基礎になる。再発防止の振り返りには、原因の核心を皆で共有していくことが必要だ。報告はしていただける。
永井:検証は、防衛省だけでなく本市も必要ではないか? 早い段階で事故について担当へ伝えたが動きが見えなかった。
市長:市としてしっかりと振り返り今後に生かしたい。
永井:被害者が直接相談をしない限り市は対応ができないと聞くが、そういう原則があるのか?
市長:そのようなことは決してない。
永井:今回はそうではなかった。
市長:その点も受け止め、しっかりと対応したい。
永井:事故の数日後、米軍関係者が謝罪に行っている。米軍は人身事故を認識していたということだ。しかし、その情報が出ていない。防衛局はそれを掴めていない。市も掴めなかった。これが現実だ。米軍、警察、防衛局、市それぞれがしっかり教訓を刻んでいただきたい。
市長:今回の情報遅れは、決して積極的な意図ではなく運用の隙間としてそうなった。指摘のように、まかり間違えば重大な事故であったという認識を関係者皆で共有し、その原因の核心を掴み二度と起こらないようにしたい。
永井:意図的ではないと言うが、意図的と思わざるを得ないことが起きている。
重要案件
1,米軍三津バイパスの事故
この件の経過や当局の動きなどは一般質問の通りですが、一番の問題点は、事故の第一の当事者である米軍からその情報が出ないということです。2020年夏の島津での飲酒運転事故の時も最初の情報は米軍から出ていません。思い返せば、米軍は2018年2月から2019年3月までの1年間以上、13件も起きていた事故情報を全く出しませんでした。その体質が何も変わっていないことが今回も表に出ました。
次の問題点は、防衛局、警察、市などの各当局がこと米軍となるとつい腰が引けて「受け身の対応」になってしまうことです。問わなければ答えない米軍の不確かな情報を質しもせず事なきを得ようという対応が見て取れます。警察の対応にも疑問が残ります。市民住民の確かな情報が中々生かされない実態も見られました。これでは住民の安全安心は言葉だけになります。
米軍に数々の特権を認めた日米地位協定が背景となって、米軍の態度が不誠実になり日本側当局が様々な忖度をする。ここに本質的な問題があります。
2,風力発電、ゾーニング、再エネ条例
市内2ヶ所の大型風力発電所計画ですが、昨年9月以降足踏み状態ということです。その原因は、世界情勢も絡んだ昨今の新電力業界の苦境(かつてほど安定して収益を得られる事業ではなくなってきた)と山を削ってそのようなものを作ることが将来の京丹後に本当にプラスになるのかという地元の声の広がり、この二つにあるように永井は思います。
ゾーニング事業は12月に中間報告が出されました。市は再エネ事業を積極的に進める促進地域の選定を急ぐということです。作成中のマップからは明らかに保護させるエリアは分かりますが、促進地域がどのような所になるのかはまだよく分かりません。考慮すべき情報で収集中のものがまだ多数あるようです。注視が必要です。
太陽光発電等の施設の規制条例の原案が12月の美しいふるさとづくり審議会に出されました。検討を重ねた上での内容とのことです。この条例が京丹後の地域に合致した再エネの普及に寄与できるものになるのか、住民に迷惑をかけるものを実際に排除できるのか、しっかりとした吟味が必要です。
~ 京丹後市美しいふるさとづくり条例 前文より ~
丹後半島の脊梁山脈は、市内を縦断する幾多の清流の源となるなど、豊かで美しい慈善環境を形成し、育んでいる。
この自然環境に暮らす私たちにあっては、恵み豊かな環境を享受する権利を有するとともに、誇るべき財産として保全し、将来の世代に引き継ぐ責務を有しており、一人ひとりが環境の有限性を深く認識し、環境に接する全ての者の参加と協同によって私たちの行動及び活動全般を環境負荷の少ないものに改めていくことが求められている。
12月議会を終えて
議会中、2つの府外視察に参加しました。庁舎整備(奈良県、香川県)と6次産業化(福井県)の先進事例研究が内容です。初めて見、初めて聞くお話はどれも刺激的でした。
(N)のひとこと
議員3年目も終盤。至らぬことがまだまだ多いです。
以上、約4600字です。実物で読みたい方は、直接連絡を下さい。予備はたくさんあります。バックナンバーもあります。
ケータイ090-3272-37125 アドレスtx-nagai@maroon.plala.or.jp です。
あっという間に2023年も2月後半に入ります。3月定例会が近づいてきました。2/27(月)が初日。2/21(火)が質問通告の〆切です。3/9(木)の代表質問(45分)に向けどうしたものかと例によって悩んでいます。
23/2/15(水)夜