D184 補正4号と働き方改革条例への永井の意見です! 23/7/6(木)の2つ目
先ほどD183で報告した野村克也賞事業を含む補正4号全体への永井の意見交換(6/28)と、昨日の働き方改革条例へのこれも意見交換の具体的なものを紹介しておきます。
補正4号では、大学生等への医療費支援、脱炭素事業、デジタルポイント事業、野村賞の4点について意見を述べています。
どちらも一応原稿を書いて本番に臨んだものですが、原稿そのままとはなりませんでした。つい元のきつめの言葉が丸くなってしまっています。
まず補正4号。
230628(水) R5年一般会計補正4号 本会議
12番 創明 永井 意見交換 本番
意見交換
議案第65号一般会計補正4号について意見を述べます。
補正4号は総額5億6295万2千円ということで、36件という多くの事業計画が挙げられています。この中の4点について、私の思いを述べます。
まず、保険事業課の「子育て医療支援事業」。
この事業は昨今の経済事業に鑑み、大学生等の医療費の補助をその保護者に対して総額約1000万円行うという事業です。従来高校生まではそういう措置があり今回1年間という期限付きではありますが大学生等へも拡大するということ、とにかく教育関係は費用がかかります。タイムリーな事業であると評価します。
質疑でも取り上げましたが、1年切りという事業でなく今後も何らかの形で継続していけるよう検討をしていっていただきたい。
次に、生活環境課の「脱炭素社会推進事業」。
この事業はこの補正4号の中で最大の2億170万9千円という大きな事業です。3月議会の一般質問で2030年CO2削減50%を目指そうというのにR5の一般会計で500万円は「しょぼいではないか」と述べ、国の補助金を得て6月議会には相当額のものを出したいと回答されたことの具体的な内容がこの事業ということ。
今後5年間(R5~R9)で国の補助金約4億7000万円を得て総額約6億1500万円という大きな事業(これで6.2%のCO2削減予定)の1年目に位置するものということです。
太陽光発電を中心とした再エネ、省エネを含めた事業内容となっていますが、特に公共施設のPPA方式による発電事業は市民に市の姿勢を示す一番分かりやすい再エネ事業です。混乱のないよう、そして極力安価な電気代で済むようにしっかりやっていただきたい。また、市民や事業者が是非私もというモチベーションの上がる雰囲気作りが大切です。事業者については今年FITの買取価格が20%アップですそういうこともしっかり広報していただきたい。市民に対しては例えば3㎾のパネルを上げたときどれだけの補助があってどれだけのCO2が削減できるのかという具体的な例を示してみんなでやろうという雰囲気作りが工夫のしどころです。また、この事業とは別に進められる森林整備事業(CO2吸収)の拡大もとても重要です。
3つ目に、商工振興課の「地域消費喚起事業」について。
この事業は昨年から始まったデジタルポイントシステムを活用して市民の消費喚起と生活支援を図るという目的での5251万4000円です。課題として強く指摘されているのが、ポイントカードの40%(半分が70台以上の高齢者)が使用されていないということと、利用できる加盟店が約140店舗とあまりにも少ないということです。市民が日常的に近くのお店で使えてお得感があり、お店にもメリットがある。その上で行政サービスなどにも利用できるというのがあるべき姿であろうと思っています。多少の負担があっても地域作りに皆で参加するという意識作りもとても大切です。
国の補助金が使える間に少しでも課題を解決しながら進めていっていただきたい。ただ、課題の多い分担当の職員さんへの仕事の負担も増えるのではないかと危惧もします。その点への配慮は不可欠です。
最後に、政策企画課の「野村克也メモリアルプロジェクト推進事業」です。
この事業については、予算委員会質疑で長時間に渡り様々な観点からの問題点が多くの議員から指摘されました。それを縷々繰り返すことはしませんが、私は「この事業を今年度中にどうしても」というところに根本的な問題があると思っています。私も野村氏の業績を称えるのにやぶさかではありませんが、その冠をいただいた賞を贈るに当たっては、まず市民の皆さんがなるほどあの方ならという人物が不可欠です。私は個人的には本市にゆかりのある人物が適切ではないかと思っています。そういう人物を選び、かつ今後も継続していくというのなら、もっともっと様々な内容が前もって吟味されなければならなかった。来年は市政発足20周年、そこへ向けしっかりと練り直してやられるべき事業だと考えます。 以上、私の意見です。
そして昨日の働き方改革条例。
230705(水) 議案59号 働き方改革推進条例案 本会議
12番 創明 永井 意見交換 本番
議案第59号 京丹後市職員の働き方改革推進条例について意見を述べます。
この条例はその名のごとく現在国を挙げて「働き方改革」が叫ばれる中で、本市も職員の任命権者の基本的な規範を定めて、職員のウェルビーイングの向上を図り、行政運営の効果的かつ効率的な遂行をめざすというものです。
いわゆる理念条例ということで具体的な事が細かに条例に記されているものではありません。「ウェルビーイング」とは要するに持続的な幸福というような意味らしいですが、それが実現するならそれに越したことはないし、真っ向から反対だという性格のものではないと私も思います。
しかし、年間10万時間を超す時間外勤務や多くの職種での激務(事務職、医療職、保育職は特に顕著)などからの人員要求は中々実現せず、業務のスクラップも進んでいない状況と聞きます。現在ウェルビーイングとはとても言えず課題解決への積極的な取組も薄い状況の中で、言葉だけの条例の意味があるのかと思うのが私の正直なところです。
内容の一部には従来にない働き方への移行をめざす趣旨のものもあり、逆に働く環境が激変し新たな問題が出てきたりする可能性も含んでいるようにも思われます。
3月末に、職員から多くの意見を聞いてプロジェクトチームがまとめた具体的な取組方針の「Here We Go!」というビジュアル満載の資料を読むと、最新機器を駆使した様々な仕事の効率化がいろいろと紹介されています。ですが、この資料には働き方改革の根本問題である、人が足らない、事業のスクラップが進まない、そんな中で新規事業がどんどん出てくるという、喫緊の課題にどう向き合うのかという視点が薄いように思われます。
思い返してみると、手書き文書がワープロになり、PCになり、そろばんが電卓になり、エクセルになって私たちの仕事は減ったでしょうか。逆にあれもできるこれもできると増えたのが実態ではないかと思うのです。
様々な最新技術を利用して生み出された時間の余裕が、職員個人や家族や地域での活動にしっかり回されるという担保のようなものがなければ、今この条例を制定する意義は少ないのではと思われます。以上、私の意見です。
この最後のところ、「条例を制定する作業自体がスクラップされるべき無駄な仕事ではないかと思われます」と原稿では書いていたのですが、言い切りませんでした。
23/7/6(木)昼