D211 5/31に2回目の臨時会。 庁舎増築棟関係の契約を承認! 永井は採決を退席! 24/6/4(火)

 6月に入りました。17日の定例会が迫ってくる中、例によって一般質問のことで頭を悩ましていますが、先週の金曜日5/31に2回目の5月臨時会がありました。その報告をしておかねばなりません。

 市の行政機能を集中するために現在の峰山の市庁舎に増築棟を建設するということが、いろいろな議論を経て一昨年決定され、その後実施計画が具体化されて今年の3月定例会でR6年度予算に52億2000万円で盛り込まれました。

 その際永井は、当初の53億7000万円という計画に「身の丈を超える」として反対し、それが修正で36億1000万円になって悩みながら賛成した者としては、この52億円という額は「身の丈から見てどうなのか」ととても複雑な気持ちになる。と言いながら予算全体には賛成しました(共産党の3名の方はこの件も理由の一つとして予算案全体に反対)。

 それに基づいて、具体的な増築棟建設へ向けて業者との契約が整ったとしてその審査が求められたのが今回の臨時会でした。合併特例債の期限に間に合わせるために少しでも早く工事に入りたいということです(R7年度末までに完成が期限)。

 具体的には、①増築棟に関わる本体建設工事、②関連の電気工事、③関連の機械設備工事の3つの契約について内容が説明され承認を求められたということです。

議案は3本。

 それぞれの額は、①本体建設工事19億9364万円、②電気工事6億7210万円、③機械設備工事3億8170万円、合計で30億4744万円。予定価格の98.9%(入札率というのだそうです)という内容です。

 質疑の中で、昨今の経済情勢の中更に額が増えていくのではないか(大阪万博の例を見ても…)? という質問に対し、それはあり得るけれども予算額より2億7000万円ほど安くなっているのでそれで対応していきたい。また契約そのものの中にインフレスライドの内容も入っている(一定の条件の下で物価上昇などに合わせて契約額が増える)のでその面からの増額の可能性もある。というような説明がありました。

 永井は2億7000万円の残額を超えるようなことになったらどうするのか、と質問。返答はその時は補正を出します(更に額が増える)とのこと。

 質疑終了後休憩が少し長めにあって(最大会派はこの間に協議か…)、再開後意見交換、討論、採決という一連の流れとなりました。

 意見交換では、この件についてはその場所や額や内容や議論の経過などいろいろと問題点が多く反対もしてきたがこの契約としては瑕疵(カシ、傷のこと)がないので認めるという内容の意見が政渓会の3名から、この件も理由の一つとして予算案そのものに反対してきたが、予算は決まっているのでこの議案については賛成して事を進めたいという声が共産党の議員から。

 永井はこの件、前日一日間悩みに悩んで以下のようなことを述べました。

 この庁舎増築棟の件で私は、当初の53億円に「身の丈を超える」として反対し、その後修正された36億円に賛成した者です。ところがそれがその後の様々な事情で52億円と当初と変わらない額へ膨れ上がり、「身の丈」を思うどうなのかと複雑な思いを抱えながら3月の当初予算には賛成しました。

 今このような場があり、再度考えてみますと、

  • 本市の人口減少は様々な努力にもかかわらず止まりません。「身の丈」はどんどん縮んでいます(毎年700人以上の人口減)。
  • 一方で増築棟の費用は増える一方です。入札率の高さはその額が更に増えていくことを示唆しています。3件のうち電気工事関係が1回目の入札が予定額を超えて成立せず随意契約となっていることもそのことを示しています。
  • 本市は現在も多くの未解決の地区要望を抱え、その上で都市拠点事業(60億円)、最終処分場建設(80億円)、地域拠点事業(7億以上)、新クリーンセンター建設、久美浜病院改築事業など避けられない大型事業が目白押しです。それらの事業にこの増築棟事業によるシワ寄せが懸念されます。
  • また、12月定例会の一般質問でも述べたように、本市の各財政指数は「健全の範囲」と言われるものの府下の自治体の中でも高い数字を示していて、決して楽な状況ではありません。

 これらのことからこの事業は明らかに本市の「身の丈を超える」と言わざるを得ません。

 そんな中、私は4月の選挙で選挙公報に「市政のチェック」として、財政は大丈夫か? 大型事業は適切か? 新規事業は市民目線か? という言葉を掲げて、そのことをしっかり吟味できる議員が必要だ、私はそれができると訴えて当選しました。その視点からも改めて何が適切なのか判断しなければならないと思っています。

 この永井の意見交換を最後に討論に移り、翔和会の議員より懸案の増築棟を一日も早く実現をとの賛成討論があって採決となりました(反対討論はなし)。

 永井は悩んだ末、この議案に賛成はできない、しかし議員として予算案に賛成した責任もある。一方で反対となれば自分一人だけとなる。ならばこの場から出よう(退席)という判断に至りました(実際には頭の中はグルグル状態、体は熱いし…)。「これで討論を終結します」、という議長の言葉を聞いて議場の外へ出ました。議場の外で「賛成全員、よって本議案は可決されました」という声を聞くこととなりました。

 以上が臨時会での永井の行動の報告です。議案を巡って、何人かの議員が疑問やら反対やらの思いを持っているという事前の話もあり、予算そのものに反対された方々もおられるので最終的にはどうなることかと思って臨んだ議会でしたが、以上のようなあまりない結果となりました。

今も思いは複雑ですが、やっと報告する気分となりました。どのようなご批判も甘んじてお受けします。

2024/6/4(火)午後

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