D229 12月定例会一般質問のまとめ、その3。 米軍関係に質問4つ! 25/1/8(水)
一昨日、昨日に続いて「その3」です。永井の一般質問の最後の定番となっている米軍基地関係です。前9月定例会からの継続案件とその後の情勢の中での案件とを取りあげました。約5、500字です。
※キャッチの画は今日の米軍基地です。
3.米軍基地に関わる問題について
① 排水検査の結果について
・再度の水質検査はやられたのか? やられたのならその結果は?
② 発電機稼働について
・前回の質問後、市長からも知事からもこの件で米軍への要請が重ねてなされているが、米軍、防衛局の対応の変化はあるのか?
③「キーンソード25」について
・日米合同訓練が経ヶ岬でもあった。期間も規模も過去最大であったが、その事前情報提供は市民、地元へ十分になされたのか?
④日米地位協定について
・新首相も改定に言及しているが、米軍基地を持つ自治体として改めて市長の改定への思いは?
永井:最後の問題に移る。米軍基地に関わる件だ。
一つ目、排水の検査について。
9月定例会で今年は全窒素の数字が非常に上がったという件を聞いたら、秋にも再調査をやりたいということであった。その後どうなっているか?
総務部長:今年の3月に実施された水質検査の結果について、7月に開催された第39回の連絡会において近畿中部防衛局から全窒素の項目のみが環境基準値を上回った(基準の5~7倍)との説明があり、秋頃に再調査ができるよう内部検討しているとのことであった。
このことについて先日11月25日に開催された第40回の連絡会において、内部契約手続に時間を要して水質検査はまだ実施できていないが、年内の天候の穏やかな日になるべく早く調査を行いその結果は次回の連絡会で報告する旨の説明があった。
その後改めて確認をしたところ、12月初旬の海が穏やかな日に検査を実施したということだ。
永井:その数字は次回の安安連で出てくるということか?
総務部長:そのように認識している。
永井:分かった。妙な数字が出てこないことを望む。
永井:2番目、発電機の稼働について。
前回も、発電機が土日や夜間にやたらに動いてとてもうるさい、夜寝られない近隣の方もあるがどうなのかという質問をした。
その旨、その後市長からも、知事からも米軍に要請したということがあった。最近の報道では、地元の方が不誠実な対応に立腹して、「もう協力できない」と言っているということだ。情報の出し方や発電機の稼働のさせ方について。その後防衛局や米軍からの何か変化はあるのか?
総務部長:発電機の稼働については、議員指摘のように米軍の司令官が10月16日に市長に表敬訪問に来られた際に、やむを得ず稼働せざるを得ない場合にあっても、稼働は平日の日中に限定するなど地域住民の生活環境に影響することがないよう十分配慮頂きたい旨とあわせて、稼働の際には可能な限りの事前連絡や、具体的な情報開始時間、停止時間などの情報提供を行うよう、市長から直接司令官に要請をした。知事の方もその旨の要請があったと認識している。
これに対して、指令官からは任務においてどうしても緊急的に稼働しなければならないことがあるものの、できる限り絞った稼働には努めていきたい旨のことが述べられた。
また市では防衛局に対して、引き続き可能な限りの事前の連絡や具体的な情報提供を米軍に求めるとともに、情報提供があった場合は、地元地域及び本市に対して速やかな情報伝達に努めて復旧作業の早期完了と、商業電力への切替えを米軍に求めることを引き続き要請している。
なお質問の米軍近畿中部防衛局の対応の変化だが、要請した10月16日以降発電機の稼働はないものの、市から防衛局に対して、今後稼働する場合は可能な限り事前連絡や具体的な情報提供を引き続き求めているということだ。
永井:稼働の状況情報だが、動く場合は事前に動くならば何月何日の何時何分から、後になってからであっても緊急で動かしたら何月何日の何時何分から動かしましたという情報であるべきだ。止まったときにも、止めたときにも、いつ止めましたという情報であるべきだと思うが、その点についての、防衛局、米軍の回答的なものがあるのか?
総務部長:発電機の緊急メンテナンスという理由で稼働が増えているという実態がある。その緊急メンテナンスの詳細というものを知れる状況にはないが、市では先ほども申した通り夜間や、土日は発電機の活動、稼働しないこと、またやむを得ず夜間土日に稼働する場合にあっても事前の連絡をできる限り徹底するととともに、可能な限り具体の情報として開始停止の予定の時間などを情報提供頂くよう、緊急に中部防衛局を通じて米側にお願いをしているところだ。
このような中、条件によっては稼働終了、時期なども含め、情報を提供頂いている場合もあり、このことからも米側は本市の要請を真摯に受け止めていると承知している。
いずれにしても地域住民の安全安心の確保のために、引き続き市としては可能な限り事前の情報提供を求め、従来通り発電機の稼働の連絡があった際には速やかに住民への周知をしていきたい。
※この件、改善がないのとその意欲がないのとで答弁はいきおい繰り返しのくどいものとなる。
永井:従来の回答と変わらない。真摯に受け止めているのならば、真摯に行動で示していただきたいというのが住民、私たちの思いである。
永井:次に行く。「キーンソード25」と呼ばれる日米の統合合同演習が10月の23日から11月の1日にかけて、日本全国で行われた。
「キーンソード25」全体では、全国23都道府県、100か所以上の施設、米軍基地、自衛隊基地、さらには空港、港湾、離島、あらゆるところであらゆる戦争の訓練が行われた。兵員が、日米合わせて4万5000人。自衛隊の隊員と米軍と、更に外国の軍隊もある(カナダ軍、オーストラリア軍)が、艦船40隻、航空機370機というとても大がかりな国を挙げての大訓練であった。
これがちょうど衆議院選挙の最中に、総理大臣以下全国へ散らばっている、そんな最中に行われていたということであり、大変なことだったと思うのだが、そんな中で経ケ岬では、人員が総計で340人、車両35輌(実際はもっと多い)、その中には機動戦闘車とういわゆる戦車も来ていた。更に、地対空ミサイルを積んだ車両もいた。ヘリコプターも飛んできた。経ケ岬の日米の基地でやられる訓練としては最大であった。
この情報、10月始めに市からも報道発表されたが、このときには具体的な車両とか人数とかそういうものの記載がなかった。
その後私が10月の半ば頃に手に入れた防衛省のHPを見ると、全部で150ページぐらいあるこのような詳しい情報が出ていた。※PPで図を示す。
そんな中で、旧宇川中学校のグラウンドには自衛隊の部隊がやってきて、これまでの規模なら文殊さんの基地の中で十分宿泊できたのが今回はもう多くて、宇川中学校のグランドに30台ほどの車両がたまり隊員が体育館で宿泊をするという状況であった。雨が降ったりする中でもこういう形で1週間いた。この方々が旧宇川中学校にこういう形でおられることも、情報としてはなかったのではないか。それから訓練そのものが始まる10月の23日以前の10月の16日に大きな部隊が自衛隊の基地にやってきてもう既に訓練体制に入っていた。
そのことも情報はなくて、聞くと「準備で来ているんです」と返答が返ってきた。地元の者にするとすごい沢山の人たちが来ていろんなことをやってる、昼も夜もという状況で気になって仕方がない。適切な情報提供がなされなかったと思うが、いかがか?
総務部長:質問頂いた「キーンソード25」の訓練は、日米共同統合演習として全国規模で毎年行われているところだ。たまたま選挙の期日が重なったが、京丹後市内では陸上自衛隊の第3師団の訓練として、10月23日から11月1日までの間で経ケ岬の基地及びその周辺で行われたものと承知している。
先ほどの議員の資料、防衛省のHPと言われこちらのでも確認したが掲載がなかったので、そのことはお伝えをしておく。 ※訓練後に具体的な内容部分はHPから消されたようだが、問い合わせもある中でもっと早く確認することができなかったのか。その意識がなかったとしかいいようがない。
地元への説明だが、近畿中部防衛局及び自衛隊と一緒になり9月19日の日に、地元関係区長、袖志尾和中浜と宇川連合区長に、訓練の期間や場所、参加部隊や人数、おおむね150人程度というふうなこと、それから車両についても60台程度という口頭説明がされており、注意事項として、通学通勤時間などを避けて移動するなどの説明がなされていたと認識している。
市にも同日説明に来て、その際市としては、これまでからある空砲の使用の有無はどうなのか、通勤時間帯の車両の移動は避けていただきたい、早朝夜間の訓練を行う場合には騒音には十分配慮していただきたいという課題認識を持ちながら、地域住民の方の安全安心対策をしっかりと確保すること、また訓練実施によって、住民に不安を与えないようにすることを最大限配慮していただきたいと強く申し上げている。
また報道発表だが、こちらもこの訓練は例年どおりということの中で、自衛隊などからその報道の資料の送付が市の方にあった。それをもって発表をしているということだ。10月の2日付けで報道機関へ投げ込みをさせていただき、市のHPにより広く情報提供を行った。
永井:10月16日に事前準備として来られた件についての情報はいかがか?
総務部長:訓練の開始は10月の23日ということだが、それまでにいろんな打合せがされ、車両の往来はあるだろうというぐらいの言葉を聞いていたが、詳しい情報まではなかったという状況だった。
※全体として適切な情報提供がなされていなかったということが明らかになった。
永井:打合せレベルではない規模で来ていたし、通常の訓練と同じことがもう始まるんかというぐらいの状況であった。しっかりと状況を捉えて情報を出していただきたいということだ。
関連してだが、旧宇川中学校のグラウンドが自衛隊の車両で荒れている(※PPで写真を示す)。きちっと元に戻していただきたいという声を聞くがいかがか?
総務部長:今回の訓練の中で旧宇川中学校の体育館を宿舎として使用をしていただき、議員紹介のようにグラウンドにたくさんの車両が入っている。写真ではひどく荒れているようなことだが、このことについては市からもしっかり直すように伝え、現在については復旧を頂いているという状況だ。
永井:最後。日米地位協定という言葉をこの場でも何度も言ってきた。
新しく首相になった石破さんも、首相になるに当たって正面からこの地位協定の改定に取り組んでいきたいと言明された。従来そういうことを言う首相はいなかった中で、一歩先に出る形で言われた。そんな中で、米軍基地を持つ自治体の長として市長はこれまでも地位協定に対しては様々な機会でその改善、改定ということを言ってこられたが、こういう状況の中で、これまで以上に一歩進んでそういうこと(日米地位協定の改定)を表明されてはと思うが、いかがか?
市長:日米地位協定の在り方については、平成25年に防衛省の方から基地設置について話を頂き、地元として総合的な判断をするに当たり、先立って当時の小野寺防衛大臣に対して、政府として責任ある誠実な対応の確認を求めた10項目の中の1項目として入れ込んで要請させていただいている。
いわゆる事件事故等に係る裁判権であったり立入り調査権など、住民の不安や懸念の解消に係る課題に対して真摯適切に継続的な改善の努力を行ってほしい、改善に努めることということで要請を行っている。
今もその立場はもちろん変わっておらずに、毎年基地設置の全国のいろんな自治体の皆様の協議会の場で、政府に対して様々な要請されることの中にこういった事柄を継続的に、仲間の皆様とも一緒になって入れ込んで要請しているということだ。
永井:絶えざる「改善」をということだが、改善というと「運用の改善」ということで、何かそこでごちゃごちゃ曖昧になる。しっかり「改定」を求める、市長そういうことでよろしいか?
市長:改定の前に改善がある。そういったものをひっくるめて、継続的な改善の努力を行ってほしいということだ。
永井:(市長は)一歩進むということにはならないと確認をした。
もう最後になった。石破首相は2回目の所信表明で石橋湛山さんを引用されたが、この石橋湛山という政治家は、国の自立自尊ということを言われ、特に対米自主外交を言われた方だ。
市長にもその精神をしっかりと持っていただき、自主的に対等の立場で地位協定の抜本的改定を求めていただきたいと述べて、今回の私の質問とさせていただく。
※以上、約70分程度のやりとりでした。
これで何とか一般質問のまとめ終了です。
一般質問は、やるまでの準備にエネルギーを使いますが、やってからのまとめと分析がとても大切です。本番でのやりとりの最中にはメモなどほとんど取れませんし、答弁は回りくどく不明快で数字はドンドン出てくるし、その場で全部を理解することはまずムリです(それでも間髪を入れずに反応しなければなりません)。
そこを改めてしっかり確認し、自分の質問のレベルも含め総括し反省もするのがこのまとめの意味です。時間とエネルギーがかかりますがやらねば先へ進めません。
次はこの2万字を3000字に絞って、チャレンジ19号の原稿にします。
今日は朝から雪が降ったりやんだりです。
2025/1/8(水)午後