D70  創明がグランドデザイン推進事業に反対した理由!    21/7/11(日)

 7/5(月)、6月議会最後の本会議で会派創明は共産党が提出した「京丹後市まちづくりグランドデザイン推進事業」の中の増築棟推進案と「まちづくり推進基金案」を議案から削除する修正案(その分の予算は予備費に回す)に賛成し、補正3号全体にも賛成しませんでした。

 この件について、永井は意見交換で基金も含めてグランドデザイン推進事業そのものへの批判的意見を述べ、修正案への賛成討論も行いましたが、京丹後市の今後についても非常に重要なことであり議員としての基本的考え方にもかかわる問題なのでしっかりとここで報告しておかねばなりません。

 今議会でも問題となった庁舎増築棟建設計画は、3月議会で多くの批判(市全体としてのまちづくりの視点が示されないなど)を受け否決されそうになり撤回された経過があります。3月議会で永井も市民の思いが反映されていない、今後へ向けての必要性が分からない、多くのお金が動くがその事や将来負担などが示されていないなどの批判的な意見を述べました。

 それが6月議会では「京丹後市まちづくりグランドデザイン推進事業」として、都市拠点の検討(中心は山陰近畿自動車道のアクセス地点を念頭に置いたしんざん小学校隣接地の整備計画)と網野町庁舎跡地利用検討(あみラボ、コフーン構想)の2つと合わせて3月議会の増築棟計画検討をそのまま出され、さらにこのデザインに沿って今後の庁舎整備等へ向けての基金を積み立てよう(今年度より毎年1億円)という予算案も伴ってのものでした。

 3月議会以降執行部が精力的に動いて、様々な検討を行い、一定の将来展望と具体的な数字を伴っての案であったことは、23Pに及ぶ説明資料などでもよく分かります。

 永井はこの提案と資料を最初に読んだ時、3月議会の時に比べそれなりの説得力を持ったものが出てきたなと正直に思いました。一方で、ならば諸手を上げて賛成できるのかというと、ウーンと考えざるを得ない(何かモヤモヤしたものを感じる)という状況でした。

その後議会審議を聞きながら自分でも検討を重ねた結果、

①グランドデザインというが、H28年のマスタープラン(山陰近畿自動車道沿線の大宮、峰山、網野のラインを集中的に開発する、特に大宮―峰山を都市拠点の中枢とする)の下でのグランドデザインであって他の3町、弥栄、久美浜、丹後は地域拠点とあるものの、基本的にサブ(付け足し)である。丹後町に至ってはほとんど蚊帳の外という感じのものに過ぎない。基金条例もそのマスタープランのためのものというのがメインの目的となっている。要するに「グランド」の名に値しない。

②今後の増築棟や庁舎整備に関わっての具体的な試算は、合併特例債をフルに活用してこれをやらなかった場合に比べ8.8億円得であり、行政サービスも格段に向上するというようなものですが、増築棟予算はH28年の試算(約23億円4千万、大型災害は想定されていない)であり、他の庁舎に関わる試算でフェアに計上されていないモノもあり、あくまでも仮のものに過ぎない。いざ作るとなったらあれもこれもと一気に額が膨れていくことは目に見えるようだ。

③市庁舎の集中によって行政の効率化が計れるということだが、要は職員が仕事をしやすくなるということでそれはそれでいいことにしても、多くの市民にとっては全然ピンと来ない。市民とのやり取りがまだまだ足りない。

④今コロナ対策に全力を尽くさねばならない時で、ワクチン接種も途上、感染の今後も見通せない中、基金のまず1億という多額の積み立ては妥当か。今年度はふるさと納税4年で10倍プロジェクトの2年目、しっかり目標通り(10億円)稼いでからでよいではないか。

 以上のような結論に至りました。

 この件、同じ会派の浜岡議員と協議したところ、浜岡議員より「要するに合併特例債(R6年までに事業開始)に間に合わせてという期限のことと、職員が楽に仕事したいという2つの理由に尽きる。市の人口がどんどん減っていく(増築棟完成時は4万人の半ばか)中で、本当に市の将来を見据えた創造的なものに全然なっていない。これでは市民が納得できない」という御意見をいただいた。

 議会内のこの議案への動向は、7人の新政会がほぼ諸手を挙げての賛成、3月議会で批判の中心であった6人の丹政会は会派の要望がほぼ実現しするとして賛成の意向であった。他にやるべき事がたくさんあるとして元々原案反対の共産党(3人)から予算決算委員会と同様の修正案が出されるとのことであった。原案可決の結論はほぼ見えていた。

 それらのことも十分に踏まえた上で、創明としての意思を示そうとなり、修正案に賛成、原案に反対ということになった。

 実際の発言では、意見交換、修正案への賛成討論、ともにものすごく緊張し(実は数日前から)、言葉が思うように出て来ず、恥ずかしい限りであったが、結局は異を唱えた。議員としてのけっこう大きな機点になったかも知れない。

 この数日、家のことや地区のことでバタバタし早く書かねばと思いながらできていなかったことがやっと書けた。

21/7/11(日)朝

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