D97 自然電力もFIT申請を見送り! 前田建設、配慮書の準備に入る! 市長、12月議会に学校適正配置計画提出!!   21/10/15(金)

 朝夕はめっきり涼しくなりましたが、昼間は真夏並みの暑い日も続く今週です。

 10/7の9月議会終了後、各分野で動きがあります。その報告を行います。

 まず風力発電所関係、10/3のZOOM報告③の時も少し話しましたが、磯砂山風力発電の自然電力(株)は今年のFIT申請を見送ると決定しました。地域での取り組みが遅れているためというような理由であったそうです。昨日市の担当者に確認したところ、風況調査の件も配慮書の件も同様に遅れていきそうということでした。

 一方、丹後第二の前田建設ですが、地元の丹後町上宇川地区との協議が(市の姿勢が一定明らかになってきたので)再開される状況となってきたとのこと(今月末くらいか)。配慮書へ向けての検討が現在進んでいます。連合区長さんは、配慮書を出すまでに、地元での住民説明会を開くことを求めて行きたいと言っておられました。FIT申請を見送ってもアセスの方はこのように進められているということです。

 市の環境審議会ですが、発足が遅れています。どうなのかと担当へ聞くと、アドバイザーの選任に手間取っていたがメドがついたので、来月には始められそうというようなことでした。磯砂山の自然電力も依遅ケ尾山の前田建設も当初の予定より遅れてきているので、審議会の方も助かっているという感じです。

 これらとは別件ですが、ごく最近弥栄町の黒部地区でソーラー発電への投資という形で土地の売買の動きがあります。年に10%近いリターンありということで土地付きのソーラー施設を700万から900万で買いませんかという広告がネットに出ています。黒部地区で既に3つの物件が紹介されているようです。そのうちの一つの土地の隣接の方が、何も知らない間にそんな事が進んでいると驚いて市へも相談されたと聞きました。民間の事業とは言え、隣接や周辺の住民の生活に関わりかねない(反射や騒音など)施設ですので、いつの間にか作られていたということでは困ったことになります。今後同様の件が増えることは容易に予想されます。

 それでなくてもゼロカーボンのロードマップとかSDGS未来都市とか市は積極的に取り組もうとしている矢先のことです。現在の市民の中での再エネの実態も含め、しっかりと現状を把握して、今後トラブルや問題が発生しないよう早急に検討すべきであろうと思います。

 10/13(木)の夜に、宇川小学校で「学校適正配置に関わる説明会・意見交換会」が行われました。8/3と8/6に下宇川と上宇川で行われた同様の会議で、「統合反対」「宇小を残せ」という声が圧倒的であったのを踏まえ、市は従来の適正配置計画に一部修正を加えた内容で今回の説明をし、その上で参加者との間で質疑、意見交換が行われました。

 市からはこれまで同様、中山市長以下3名と松本教育長以下5名の出席。住民側は総勢約50名の参加者でした。午後7時から午後9時までの予定は、熱心なやり取りの結果午後9時40分頃まで続き、結局は「理解が深まる」ことはない状況で終了となりました。

予定の午後9時を過ぎても発言者は途切れず。

 やり取りは様々ありましたが、住民側の思いは「宇川小学校を残せ!」ということで一致していました。

 その言葉の主だったものを以下に紹介します。

・子どもは地域の宝、学校は地域の拠点です。無くなると地域が壊れます。市長は宇川をどう考えているのか。

・適正配置は大人だけの都合のもの。子どもの視点ではない。小さい学校の子どもは生き生きしています。宇小の子もそうです。

・宇川は今移住定住の取り組みをやっています。簡単に子どもを増やすという実績には繋がりませんが、市の方針にも沿っていろいろと頑張っているところです。小学校が無くなるとその鼻先が折られることになります。まず移住定住、子どもを増やす取り組みを全力でやってからにしましょう。

・伊根町の小学校では複式が通常でやられ、評価を受けています。そういうことを研修されたりはしないのですか。

・宇川は市の一番端っこで米軍基地も置かれた経緯のある特別の地域だ。10年前も例外的な地域とされた。大きな原則があっても「例外」として認められないのか。

・コミニケーション能力を養うために統合と言うが、最新の行動遺伝学の研究では人数とコミニケーション能力は関係ないと結論付けられている。全国には小規模校を開放して逆に生徒が増えたという成功例はたくさんある。京丹後の学校には「丹後学」がある、その最前線の素晴らしい実践が宇川小学校でなされている。ICT教育にSTEAM教育(ICT技術を使って自学し思考力・応用力を高める21世紀の教育と言われるもの)を加えたものがこれからの教育、令和の教育は共創教育、量より質です。小さな規模だからできる。44人、最高じゃないですか。それを宇川のコミュニティが支える。宇川には準備ができています。後は大人の仕事です。宇川は今日本の最先端。計画を白紙に戻し、100年先に通用する教育システムを作って宇川から、京丹後から世界に羽ばたきましょう。(多くの拍手あり)

・積雪時など通学の安全の確保が喫緊の課題です。市内全域のスクールバスを是非実現し、宇川小も残して欲しい。

・私は宇川2年目、5反の田んぼを自然農法にトライしてやりきりました。市にもそういうトライする姿勢がほしい。宇川小は必要です。

・今「宇川小の存続を求めます」という宇川全域の署名活動をしています。近日中に宇川の圧倒的な人の署名を市長へ届けます。その思いをしっかり受け止めていただきたい。

・このように住民は全然納得していない、この最終計画は今日初めてのもの、宇川の一般住民は全然知らない。そんな状況で12月議会へ出すのはおかしいではないか。

これらの意見に対して市の見解(主に市長が答弁)をまとめると

①8月の皆さんの声を聞いて、適正配置計画の中に一項目追加して、「適正配置については、一律的に進めるのではなく、学校・学級の小規模化等の状況と今後の予測を基に、地域住民、保護者との丁寧な話し合いを重ね、理解が深まったと判断された場合、その実施及び時期を決定します。」と明文化した。「理解の深まり」とは、従来の「合意」とか「同意」と呼んでいたものと同じ意味だ。

②今、全体の計画がない状態、これはよくないので全体計画をまず確定したい。

③子どもが減る → 教育条件が悪化する → 適正配置しかない、ということだ。

④例外を認めないものではないが、皆さんの意見も含めいろいろと検証して宇川小を例外とする理由がない。

⑤この案を12月議会へ出したいと思っている。

⑥全体計画が議会で承認されても、個々の学校の統合については地域の同意(理解の深まり)が必要、それを作るための場を何度も持って、それが得られたら「学校づくり準備協議会」へ移って統合ということになる。

 というようなものでした。

 この計画には宇川小学校を適正配置(丹後小に統合する)と書いてある。これが承認されたら、統合しかないわけで、反対も何もないじゃないか? という質問に対して、仮にこの計画が承認されても地域・保護者の理解が深まったと判断されなければ統合への手続きはできないし、しません、とのこと。どうなれば理解深まったと判断するのか? という質問には、このような皆さんとの丁寧な話し合いを持って理解をいただいてということだ(そんなの形だけじゃないか、と複数の声あり)、とのことでした。

 最後の教育長のまとめは、皆さんとの間の必要な説明・意見交換をさせていただきました。賛成反対両面から意見を聞かせていただきました。保護者の方々には必ずしも反対の意見が多数ではなかったと受け止めています(学級懇談会のもの)が、反対の御意見も踏まえ、計画イコール再配置ではないということも明記した見直し案としました。今後その審議を議会の場でということを考えています。仮に議会の承認を得ることとなりましても、改めて地域の皆様と意見交換の場を持たせていただきますので、引き続きご検討ご協議をよろしくお願いします。

 というようなものでした。

 一言言わせてもらうなら、保護者の方の意見を集めた資料(38名)を読むと明らかに賛成の方の方が少ないし(賛成6、反対15他はいろいろ)、こども園・保育所の保護者の方(8名)の意見では賛成はほとんどいないし(6名は明確に反対)、何をもって教育長はそのようなことを言われるのかが大いに疑問です。そして、今回の意見交換会でも事実として賛成の意見は皆無でした。

 住民側の「残して」という熱い思いと、市・市教委側の「統合を」という変わらない姿勢と、どちらが未来志向なのか。永井は、住民側の思いの中にこそこれからの京丹後市の進むべき道があると考えます。そうでない方向は市の弱体化を助長していくことにしかならない。

 発言の中で出てきた宇川小存続の署名ですが、永井の家族は早速全員書いて出しました。まず、この署名がどういう結果になるのかに強く注目します。

21/10/15(金)夜

呼びかけ人、26名。
署名用紙です。

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