D113  12月議会、永井の一般質問のやり取りです!   21/12/25(土)

2021年もあと僅か、昨日は大寒波との予報です。新型コロナはオミクロン株などで第6波の兆しがあり、戦々恐々とした年の瀬となりました。12月議会終了から少し時間が経ちましたが、永井の一般質問のやりとりをようやくまとめましたのでアップします。例によって長いですが(A4で7枚)、とにかく明らかにしておきます。

( )や※や★は永井の解説・補足です。

令和3年度京丹後市議会12月議会 

一般質問 発言順位1番 永井友昭(創明) 21/12/8(水)

発言順位1番 「創明」の 永井 友昭 です。     

一般質問、7回目となりました。奇しくも昨年と同じ12月8日にトップバッターです。今回はPPは使いません。今いろいろと話題になっている分野での質問をしようと思います。

1 ゼロカーボン、再エネ、風力発電所計画等について  

(1)ゼロカーボンに向けての市の取組みの現状について

永井 今年度の施策である本市の「脱炭素ロードマップ」の現在の進捗状況はどうか?

市民環境部長 再生可能エネルギー戦略策定業務、脱炭素をめぐる国内外の動向や本市の状況・課題の把握と整理、再エネのポテンシャル調査、脱炭素シナリオや目標、将来ビジョン策定へ向けた温室効果ガス排出量の推定といった業務を同時並行で行っている状況。今後、市内事業者ヒアリングを予定、1月中旬の策定を目指し再エネ種別毎の導入目標の設定、2050年脱炭素社会へ向けた将来ビジョンやシナリオの作成、ビジョンの実現に向けた検討を行っていく。

永井 前回も質問したが、本市の森林の持つ脱炭素効果も込められたマップとなっているのか?

市民環境部長 再エネポテンシャル調査の中でCO2削減能力についても一定整理される。

永井 本市における現在の年間電力使用量はいくらか?

市民環境部長 FITのための環境省の「自治体排出量鑑定」によると、R1(2019)の京丹後市の年間電気使用量は、事業者・個人総計で26万5377MWh(2億6573万3000㎾h)。一般家庭なら、6万1500世帯分。1世帯当たりの平均年間使用料は4322㎾h(月360kWh)。

 ※因みに京丹後市の世帯数は約2万3000世帯です。

永井 本市における現在の再エネ電力の状況はどうか?

市民環境部長 FITの買い取り分で、R1は2万6205MWh(2620万5000kWh)で約10%。6100世帯分。そのうち10㎾未満の小規模が、4203㎿h(4200万㎾h)。10㎾h以上の大規模が2万1997㎿h(2200万㎾h)。

※FIT買い取りでない自家消費分は数字に入らない・・?

永井 第2次総合計画には、本市の再エネ(市内消費電力占有率)は2019年で8.5%(24年の目標は15%)となっているが、その分母と分子は?

市民環境部長 総計の数字とは少し違うが、R1で分母が27万5348万㎿hで、分子は2万3673㎿hで8.6%。

※先の数字より少し多いが・・?

永井 本市における現在のCO2排出量は年間どの程度か?

市民環境部長 R1の本市の温室効果ガス排出量は、産業部門家庭部門両方の電気・燃料・廃棄物焼却の総計で、32万4585t。一般家庭1世帯当たり排出量が3.971t、約4tなので8万1700世帯分のC02を排出。

永井 通常〇〇トンという言い方がされるが、日常的でなくとても分かりにくい。分かりやすい表現方法がないか?

市民環境部長 ないです。

永井 本市における現在の再エネによるCO2削減量はどの程度か?

市民環境部長 R1で太陽光、風力、木質バイオマスなど総計で、7,153t。1800世帯分。

永井 本市における現在の森林によるCO2吸収量はどの程度か?

市民環境部長 R1の人工林、天然林ともで9万1358t。このうちCO2吸収源として認められるのは人工林のみなのでその数字は約2万4000t。約6000世帯分。

★以上のことから、現在の京丹後市の再エネ電力の利用状況は約10%。CO2削減の削減・吸収比率は約9.6%(自然林も入れれば28.2%)ということになります。丹後の山々は大きな力を持っていますね。

(2)風力発電所計画について

永井 「美しいふるさとづくり審議会」での現在の審議の状況はどうか?

市民環境部長 11/11に1回目の審議会を開催した。委員に対してこの事業に関する環境影響調査と国・府への意見について市長が答申を行った。委員に加え専門家と地元代表が構成メンバーとなっている。2回目は12/21、3回目は1月中旬(1/11)にやる。

永井 どのような意見が委員や参考人、アドバイザーから出されているのか?

市民環境部長 意見として、①配慮書、全般に事業者の調査が甘い。②もっと詳細な資料が必要。③騒音、低周波による健康被害には個人差があり国の基準に合えばいいというものではない。最新の知見に従え。④地域社会、地域経済との関連もセットでの事業計画とすること。⑤地元だけでなくより広くの人達の意見を聞け。⑥地元住民の生活に関わる工事の道路の使用について早い段階で示せ。というようなものがあった。

永井 それに対する事業者(前田建設)の回答は?

市民環境部長 事業者からの回答としては、今後アセスを進める中で調査をするのでそれに合わせて詳細は明らかにしたい。2回目の審議会(12/21)にはある程度のものが出せると思う。

永井 新温泉町へ視察に行ったということだが、新温泉町は風力発電所計画が進められていたが現在中止になっていると聞くがその結果はどうであったか?

市民環境部長 新温泉町も風力発電所計画があり、「配慮書」は特に説明会もなく通ったが「方法書」の段階での説明会で、地元から大きな反発が起こり、町長も反対の意思を示して現在は中断状態となっているということだ。

永井 新温泉町の議会は何か意思表示をしているのか?

市民環境部長 聞いていません。 

※新温泉町議会は県にこの件で地元の声を聞いて慎重にやれという趣旨の意見書を出したと聞きます。

永井 自然電力の動きはどうか?

市民環境部長 今、五箇地区や大宮町で説明会をやっている。来年2月には配慮書を出したいとのこと。

永井 審議会の今後の予定は?

市民環境部長 アセスの状況に合わせて、今後4年間段階に応じてやっていきたい。

永井 現在の風力発電事業計画(2業者)について、市はメリットとデメリットをどう考えているか?

市民環境部長 メリットとして一般的に、➀再エネでの地球温暖化対策、SDGSへの貢献。②風力発電の環境教育の教材化。③施設設備関係での地元事業者の受注増加。④固定資産税の増加、などである。

デメリットとしては、懸念も含めて、➀騒音、低周波の健康被害。②景観、環境の変化。③生物多様性への影響。④開発に伴う土砂災害の発生。⑤建設作業に伴う通交車両の事故など。こういうことについて審議会でしっかりやっていただく。

永井 メリットに固定資産税の増加が挙げられたが、固定資産税が増えた分だけ国からの交付税が減るのではないか?

市民環境部長 考え方としてはそういうことだ。 ※そうならメリットに上げてはいけない!

永井 この計画が問題ありとなった時、市は事業を止める方法があるのか?

市長 これだけ大きなことなのでしっかり対応したい。審議会で検討していただいている。行政の仕事は市民の安全・安心の確保が第一、これが地方自治の原点だ。そこに立脚し、市民の皆さんに寄り添いながら説明を尽くし誠心誠意対応していきたい。メリットとしての地球環境への貢献や経済効果ももちろん受け止めながら、環境、防災、除災の観点から真剣な議論をしてもらっている。それを受け止めて発信していきたい。 ※質問に答えていない。

永井 市長には、段階、段階でしっかりモノを言っていただきたい。新温泉町の町長さんのように。

(3)太陽光発電施設販売事業について

永井 現在、弥栄町で進められている太陽光発電施設販売事業について、ある日突然にあなたの家の隣にソーラー発電施設を作りますと言われて困っているという市民の方の話を聞いている。市はこの件をどのように把握しているか?

市民環境部長 10/11に当該の住民より市へお話があり、10/27に事業者の地元での説明会があって市からも出席した。その案件は住んでいる家の隣地面積500㎡のところにソーラーパネル96枚を設置し45.2kWの発電をしようというものである。

永井 そういうことは困る。市民の不安を事前に解消できるような条例など市の規制は考えられないか?

市民環境部長 他市町では大規模施設に対して区域規制、小規模でも説明会や届出の義務などを定める条例を持っているところがある。本市でも太陽光発電の適切な導入に資する仕組みを考えて行きたい。

永井 峰山や大宮では既に売れた物件もあると聞く。とにかく早くやっていただきたい。

(4)京丹後市過疎地域持続的発展市町村計画について

永井 本市は京丹後市過疎地域持続的発展市町村計画で、再生可能エネルギーの利用の推進として「自立・分散型エネルギー源として利活用を進める」と明記しているが、それに向けての具体的な構想はどうか?

市民環境部長 具体的には脱炭素ロードマップで示す。PPAモデル事業(事業者が場所を借りて太陽光の発電を行いその電気を場所の所有者に有償提供するという仕組みの事業)の活用を進めたい。

永井 自立分散型のエネルギー源を目指すという観点から、今回の大規模風力発電計画はどうなのか? 相容れないものではないのか?

市民環境部長 大規模の風力発電事業でも自立分散に該当すると考える。

永井 そんな風にはとても思えない! ゼロカーボンだ、再エネだ、SDGSだという言葉だけが一人歩きして目立っているが、本市の実態がほとんど分からない。先ずはしっかりと現状を把握して、その上に立った自立分散型の再エネ開発を目指すべきではないか?

市長 自立分散は部長の言うとおり、地産地消、他地域のモノを本市で使うのもありこれもゼロカーボンに貢献する。風力発電計画はメリットもマイナス面もどちらも議論をしているところだ。

2 学校適正配置問題について  

この項目は、現在基本計画が提案されて私の所属する文教厚生常任委員会に付託されで審査中です。審査中のものと重なる質問は適切でないと判断し、その部分は割愛して関連した部分の質問となります。

永井 宇川ではこの学校適正配置もひっくるめて地域の将来についての危機感がとても強いが、市長が予てから言ってきた宇川地域の地域振興は、現在、何が取り組まれているのか?

市長公室長 ①アクティブライフハウスの改修はR4予算で検討。宇川活性の拠点として利用のあり方、設備の内容について現在検討している。

②コンビニ誘致の件は、生活支援、地域貢献として市の支援も含め民間事業者と何度もやり取りしてきたが、採算面で課題があって進んでいないのが実情。引き続き諦めず幅広に検討していきたい。

③スマート定住による「宇川金曜市」は、買い物の場として定着し高い評価を得ている。今後も継続してやれるよう9/1より新たな地域おこし協力隊を1名採用して(3年任期)やっていただいている。

④3カ年の最終となったスマート定住の取り組みは、農水省の農山村事業推進交付金を活用して宇川への定住を考える人に対して宇川での農業体験研修を実施、2人のうちの1人が定住を検討している。

⑤グリーンベルト構想は、山と海を繋ぐ、弥栄と間人・宇川を周遊する新たな観光の創造ということで、このためにふるさと創生職員1名を採用し活動を開始している。

⑥宇川への移住定住促進は3年で35人の目標であったが、R3の4/1でU・Iターンは33名である。

⑦道路は上野・平バイパス、宮バイパスを工事中。新たに筆石の仮称屏風岩橋を国・府へ要望している。上宇川の大規模圃場整備が今完了に向かっている。引き続き宇川の総合的な振興へむけ市役所上げてやっていきたい。

永井 買い物問題はとても大きな問題だ。誰かにやってもらうというようなことでなく、宇川の者が関わって自立できるものを住民の意見を聞いて考えよ。屏風岩橋も危険回避で大切だが、(安全確保のために)国道の草刈をとにかく増やせ(一番よく生える夏場に1回だけが実態)という声が地元では多発している。

3 市政の懸案事項について  

永井 今年度始まった市単独の「有害鳥獣防除施設補助金制度」(100万円)の利用現状はどうか?

農林水産部長 現在のところ相談は11件あり、申請受理にいたったものは1件だ。あとの10件の中味は申請前に設置をしていたものが3件、対象が農作物でないものが1件、3人の受益者を集めることが可能で自己負担金のない国の制度への応募へ切り替えたものが5件、来年度に市の制度を検討が1件である。

永井 この制度の売りは、①1人でも申請できる、②早く支援を受けられる、③家庭菜園も対象となるという3つであったが、手間もかかるし仕組みの使い勝手が悪いようだが?

農林水産部長 申請には一定のルール手続きがある。相談をしていただきたい。

永井 相談をしてもこの制度の利用に担当者が熱心でないと聞く。農地を少しでも活用して放棄地を少なくし、お年寄りの生きがいを少しでもサポートしていこうというこの施策の趣旨だが、使い勝手の悪さなどで活かされていない。改善が必要ではないか。

永井 各種料金(手数料)の是正は懸案事項であるが、現在の進捗状況はどうか?

総務部長 R1の6月の議会でその条例案が否決された。その後市民公聴会や福祉団体への聴き取りなどを踏まえて,見直しの進め方について市役所内で検討を進めてきた。R2の選挙で体制も変更され、コロナ対応などで状況も変化した。昨年市長より改めての指示も受け、見直しの考え方の整理を終えつつある。今月より行財政改革推進委員会で各種団体への説明、市民公聴会を開催し市のHPでも意見を集め整理して早期に議会提案をしたい。

永井 今年度中にやりたいということか?

総務部長 いろいろあるのでいつとは言えない。

永井 観光関係の指定管理施設における消費税に対応した料金変更問題はどうなっているのか?

商工観光部長 今年度の早い段階でと思っていたが、新型コロナの緊急事態宣言などの関係でまずは休業協力金の支援を優先した。他の指定管理施設の見直し状況も見据えながらこちらの見直しも検討を進めてきた。現在、消費税を外税扱いとする方向で検討している。使用料等の見直しなどと同じタイミングで出したい。

永井 観光関係の指定管理施設は消費税分を今も負担させられ続け、いつまでガマンさせられるのかと強い声が上がっている。この部分だけでも早めにやるべきではないか?

商工観光部長 早くにの思いは変わらない。だが他との関連もあるので同時にやりたい。

永井 とにかく早くせよ。

4 米軍基地に関わる問題について 

永井 またまた発電機の連続稼働(11/5~17)が起きた。市への通報の経過はどうだったのか?

中西副市長 11/5に防衛から事前の電話連絡があった。緊急メンテナンスで1週間程度ということだった。15:00前に稼働を確認し防衛米軍に対して被害を出さないように申入を行った。防衛からは日に1・2回程度音量チェックをやるとも聞いた。11/12(?)に防衛から部品交換が必要で稼働期間が延長になると報告が来て再度申入を行った。11/17に防衛より18:40に止まったとの連絡があり、その旨プレスリリースした。

永井 防衛が米からこの情報を得たのはいつと聞いているか?

中西副市長 それは聞いていないが、11/5と承知している。

永井 私は米軍から防衛へ11/4に連絡があったと聞いた。確認をしてほしい。連続稼働は何回目か。

中西副市長 落雷対策、台風対応、停電対応、緊急メンテなど12回である。緊急メンテが原因は2回である。

永井 受電設備の不調、緊急メンテということだが、どうして同じことが繰り返されるのか、予備のストックはないのか?

中西副市長 市でも部品のストックをと求め、「安安連」29でも申し入れた。

永井 米軍からの回答は?

中西副市長 米軍からはないが、防衛より米軍へ伝えるということだ。

永井 「安安連」は全国でも珍しい米軍の司令官と我々の側が同席する場所だ。直接に司令官から回答を得るようにせよ。強く要望する。

永井 6月30日の日米合同訓練はどういう内容であったのか?

中西副市長 9月議会での議員の指摘を受け防衛に確認した。不法に基地内に侵入した民間人に扮したテロリストを想定した訓練であったとのことだ。

永井 私も確認した。その具体的な訓練の内容(誰が撃ったのか、どういう状況の時に撃つのか、など)は言えないというのではなく分からないということだった。そんな誰が誰を撃つのか分からない訓練があるのか、分からないままでは住民は不安である。

中西副市長 直接住民生活に影響のあるものはしっかり要請してきたが、訓練の内容まで踏み込んで関与すべきではない。

永井 関与ではなく、知りたいということだ。この件まだ晴れていない。

永井 最近の交通事故の状況はどうか?

中西副市長 R3の4月より物損5件だ。

永井 当初からの総計では何件か?

中西副市長 合計87件だ。

永井 私の集計と同じだ。この件、 ルールを変えて細かい情報が分からない。出すべきである。

永井 隊舎入居の件、「安安連」での説明と新聞報道の内容が違うではないかという地元代表の声があるが?

中西副市長 司令官より「安安連」で、入居の準備ができた。荷物の運び込みをやっている。年内には入居が始まるとの説明があった。 

※「安安連」での説明はバクっとしたもので、会終了後の記者ぶら下がりで12月中入居の説明があったのが実態で、この副市長の説明は事実とは相当異なる。

永井 米軍からの情報が曖昧であり分からないことばかりだ。防衛局だけでなく、市も米軍と直接交渉できるようにならないのか?

市長 先ずは法制として防衛省を通してというのが大原則。それで10項目の申入をやった。それが基本だが状況に応じてやって来た。「安安連」に司令官が出てくるのもそれだし、発電機の問題でも直接司令官へ要請したり、新型コロナの件では米軍の責任者へ度々直接の要請も行い応えてもいただいた。事実上米軍ともやり取りをしている。今後とも基本は防衛として、安全安心の立場から米軍にも要請していきたい。

 先ほどの訓練の問題では、その中味が住民の安全安心に及ぶならば対応するが、それに関係ない基地自治にかかわるものにまで口を出す立場にはない。

永井 以上で質問を終わります。 ※この時、残り時間1秒でした。

以上です。現在これをベースにチャレンジ7号の原稿と格闘中です。発行は年明けか・・。

21/12/25(金)午後

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