D173 3月定例会終了。 R5年度予算全て成立。 太陽光発電施設の規制条例可決! 23/4/3(月)
割と長く続いた満開の桜があちこちで風に舞っています。
3月定例会が3/29(水)に終了しました。定例会が終わるとまず必須の原稿書きをしなければなりません。具体的には議会だより74号の原稿3本。自分の代表質問のまとめ600字、R5予算についての会派の意見700字、広報委員会で今回永井の担当する補正予算と条例の制定、改正関係の1ページ1500字くらい、〆切が明日(4/4(火))で何とか打って送りました。
その次にようやく任意の原稿書きができるようになります。その筆頭がこのD報告ということで、以下簡単に最終日の内容をまとめて報告します。
最終日は議案25本、委員会付託のものがこのうち23本で、まずこれら全てを委員長報告→意見交換→討論→採決という一連の手続きをやって結果全ての議案が可決、承認されました。可決は全員賛成のものと賛成多数(反対者あり)のものとがあります。可決されたものからこれはと永井の判断するものだけを紹介します。
1,議案9号 京丹後市国民健康保険条例の一部改正
これまで40万8000円であった出産育児一時金を48万8000円に増額するというものです。国の意向に沿うものでR5年4/1より実施ということです。この額が十分なものなのかどうかを永井は判断しかねますが、前進と理解します。全員賛成で可決
2、議案5号 京丹後市土木技術職員等修学資金の貸与に関する条例の制定
この条例は公共事業の執行に欠かすことのできない土木技術職員、建築技術職員(主に建設部、農林水産部に所属)の確保が近年非常に難しい状況に鑑み(昨年は募集しても応募者なし)、この分野に進学を希望する者(高卒生)に対し大学等における修学資金を貸与して、将来本市の職員に採用されたらその返還を免除するというもの。
具体的には、R5年度分として3名に月額5万円を1年間というもの。とにかくこの分野の欠員が状態化し、多くの地区要望や災害対策に対応しきれていないまた、現職員の超過勤務の背景となっているという実態を何とか解消できないものかという施策のための条例です。やはり人材不足の医療関係や福祉関係には前から似たような制度があるのですが、今回この分野にも拡大したということになります。
この制度で是非とも人材を市に確保してほしい、額をもっと増やしてもいいのではないかという賛成討論もありました。しっかりと市内外の高校生に広報して実現してほしいと永井も思います。全員賛成で可決。
3,議案8号 京丹後市太陽光発電設備の設置と地域環境との調和に関する条例の制定
この条例は、一昨年(2021年)の10月に弥栄の黒部地区で太陽光発電施設を設置するという話が突然に起こって、その隣接地の住民の方より苦情の声が上がり、永井も直接お話を聞き、現場を見に行き、説明会にも出席ました。その上で12月議会の一般質問で条例が必要ではないか、と取り上げたのが表に出た最初だったように思います。その時の担当部長の、他市町にも例があるし検討したいという回答が1年を経てこの条例になったものです。
市内に設置する一定条件(10kW以上)の地上の太陽光発電設備について、事業者の市への届け出に基づく事前協議などを課し、法令遵守、生活環境の保全、防災対策、設置後の適正な維持管理、近隣住民の安全安心を確保し、秩序ある地域脱炭素の推進と良好な地域環境の維持確保の調和を図る、というものです。
永井は、当初からこの件に直接関わった者として、今回条例の提案に至ったことは確かな前進であると評価する一方で、具体的な内容には課題もある、要するに甘い内容である、運用では市の担当者がよほどしっかりとした判断基準をもって臨まねばならないというような意見を述べて、賛成しました。全員賛成で可決。
4,議案14号 京丹後市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業保育料徴収条例の一部改正
長くてややこしい名称ですが要するに保育所、認定こども園の保育料について第3子以降の保育料を完全無償化するというものです。従来あった条件をなくしてそうするということです。この措置で具体的にどのような恩恵があるのかは、対象3名、1人6万円で18万円ということ、それが実態かと正直に思いました。質問でこれを第2子以降に拡大するといくらかかるのかというのがあり、これへの回答は4000万円弱ということです。なるほど相当な額になると分かりました。「異次元の少子化対策」という事ならここにも切り込んでいく必要があると思います(検討せよという意見がありました)。全員賛成で可決。
5,議案27号 京丹後市てんきてんき村関連施設のうち京丹後市高嶋園地の指定管理者の指定について
これは、永井の住む丹後町上野地区が行っている海水浴場事業の中の高嶋オートキャンプ場について、従来からの市の指定管理がR4年度末で5年間の契約終了となるため改めてそれを継続するという案件(今後5年間の応募申請書が地区から市へ出されています)です。
永井はこの地区の役員(副区長)ということで、直接の利害関係人ということになり除斥対象となって審査には加われないということで、その間は議場から席を外しました(説明、質疑、採決と3回出入り)。
反対なく可決されましたが、審査の資料などを見ると是非直接質してみたいことがいくつもありました。
6,議案28号 令和5年度京丹後市一般会計予算
3月議会のメインです。R5年度は歳入歳出の総額373億6000万円、前年度比4.9%増で過去最高額の予算となっています(10の特別会計と3つの企業会計を含めると約703億6000円となります)。3つの委員会(総務、文厚、産建)で分科会審査を行い、それを予算決算常任委員会で全体審査した上での最終結論ということで、意見交換に永井を含め6人、賛成討論7人、反対討論3人というこの議案だけで1時間以上かかる最重要議案でした。
昨R4年度予算は尖った新規事業が多くいくつも修正されたり付帯意見がつけられたりしましたが、今回は結果としてそういうことはなく(委員の中からは斬新な事業があまりなくて面白くなかったという声も)、全て議案通りで可決されました。
歳入でふるさと納税寄付金が昨年比4億円増の14億円計上され、自主財源比率が30.2%と3割を越え、それが歳出での地区要望実現などまちづくり事業にしっかりと生かされているという評価の声がありました(永井もこの点は評価)。一方でコロナ禍や物価高で苦しんでいる市民に対する施策がまだまだ不充分であるという批判の声もありました。
永井は意見交換(2番目でした)に参加し、この3年間の市を挙げてのふるさと納税寄付金増(R5はR4より5億増えて約15億円)の取組を評価する一方で、具体的事業ではかねてから言ってきた観光の重要分野である海岸線の美化が全く不充分である点、ロードマップができたというのにゼロカーボンへの事業が全くお粗末であるという点、地域づくりの事業ではとにかく住民の声を聞いてやれというような事を指摘しました。採決は賛成。
採決は賛成16,反対3で賛成多数で可決ということです。
7,議案36号 令和5年度京丹後市市民太陽光発電所事業特別会計
これは市がH26年度より行っている太陽光発電事業のR5年度予算6100万円というものです。昨今の再エネ関連の動きの中から永井はこの事業への関心を高めておりましたが、今回の予算案を機に少し全体を調べて意見を述べました。
4つの施設の発電総出力1089kW、年間総発電量約116万kWh、FITによる売電収入は4450万円(3.9円/kWh)、必要経費は約1200万円、この差3200万円余が実質的利益で、ここから借金である市債の返済に約2700万円、今後への積立に約500万円という仕組みの事業となっています。
これで約330世帯分の再エネ電気をまかない、CO2削減は毎年480tという健全な事業であり、FIT期間20年が過ぎても施設のメンテがしっかりできておれば事業の黒字を継続できゼロカーボンに貢献できる。今市が構想している地域新電力のベースになるものだからしっかりやっていただきたいと述べました。
以上の付託議案に追加して最後に一般会計の補正予算が2本出されそれも承認されました。内容は干し芋加工工場増設に約1億5000万円(国府の補助金がメイン)、新型コロナウィルスワクチンの追加接種に2億2700万円というようなものです。
午後3時半に本会議終了。そのあと広報委員会、さらに庁舎整備特別委員会があって全部すんだのは午後5時半でした。これで定例会12回、丸3年の任期を実質的に終えたということになります。あと1年です。
以上例によって遅くなり、かつ長い報告となりました(約3500字、3ページ半)が今後ともよろしくです。
23/4/3(月)夜