D191 チャレンジ14号、発行! 12月定例会、一般質問を通告。 本会議初日は11/30(木)! 23/11/28(火)

 今年は遅かった山の黄葉が一気に進んできました。山だけでなく田の二番穂(ひこばえ)の黄金の波もとても目立ちます。

ひこばえの田んぼ

 あっという間に11月もあと2日となりました。前回報告からまた一月が過ぎ、日々の記録は溜まるばかりですが、このDでの報告までの気力なく日々を過ごしてきました。11/30(木)の12月定例会開始を前に、最も重要な2点を報告します。

まず、11/26(日)に9月定例会の報告であるチャレンジ14号をようやく発行し、市内に新聞折り込みしました。以下のような内容です。

チャレンジ14号(R5 9月定例会)

9月定例会終了。R4年度決算審査、課題山積です!

◆     一般質問 ◆

1 風力発電所計画、ゼロカーボン 

①風力発電所

永井:事業計画を廃止した自然電力だが、市の説明会の要望はどうなっているのか?

浜副市長: 6/30の審議会で、これ以上の要請はしないと判断をされたので市もそれに合わせることとした。

永井:まだ大きな計画の残っている中、なぜ彼らが諦めることになったのかの解明は極めて重要だ。「ああそうですか」といような話ではない。

永井:磯砂風力の風況調査の跡地、現在裸地のままで周辺は植林された細い杉の密生林だ。放置すれば危険とも思うがどう管理するのか?

農林水産部長:5年間「天然更新」を見守る計画となっている。 

※要するに当面放置するということ。

永井:事が起きてからでは遅い。心配だ。

永井:依遅ヶ尾山系に計画を持つ前田建設は、再エネインフラを売却前提で作っている。市はそういう情報を掴んでいるのか?

市民環境部長:そういうことも含め企業の動向は掴むようにしていきたい。

永井:昨年太陽光発電関係の条例を作ったが、その後の状況は?

市民環境部長:今のところ届け出に至るものはない。既設施設の苦情も聞いていない。

②小水力発電  

永井:クリーンで長期の安定した電気を供給できる小水力発電はとても重要だ。丹後町宇川上流の小脇(こわき)水力発電所は1920年から100年以上安定して発電している。将来に向け本市でも研究が必要ではないか?

市長:水力はとても魅力であり注目している。本市は様々な水のある環境を有する。課題はあるが、積極的に向き合っていきたい。

2 市政の諸課題  

①防災倉庫

永井:防災倉庫解体撤去、入札成立と聞く。市の経費負担軽減はどの程度か?

総務部長: R5年度予算で6900万円の工事費を予定していたがその必要がなくなり、応札額は税込み330万円ということで、合計7230万円の経費節減となる。真水(実質負担)で見るなら2400万円程度だ。

永井:防災倉庫については、私の質問に「再利用はムリ」との答弁だったが、こういうことになった。市として反省すべき内容があるのではないか? 

総務部長:今回は極めて希な例であるが、ニーズなどの状況把握が不十分であった。過去の先例にとらわれず柔軟な発想で対応していくことが大切と再認識した。 

②京丹後デジタルポイント事業

永井:今問題となっているこの件に関わって、8月に産業建設常任委員会で視察に行った。成功している自治体のポイントは、a住民全員へのカード発行、b当初のポイント付与の大胆さ、c参加事業者の負担の軽さなどである。市の認識はどうか?

商工観光部長:現在「ありかた検討会」でそのような点を含めて論議している。いただいた意見も参考にしながら検討をしていきたい。

③市内のコウノトリ

永井:本市のコウノトリの生息状況は? 

教育次長:2011年に久美浜の永留地区で営巣を確認してから、11年間でコウノトリの巣立ちは43羽となっている。

永井:今年になって丹後町の竹野川や周辺の田んぼに10羽ほどのコウノトリが棲み着くようになった。健全な自然環境がコウノトリの生息する条件だ。私たちがこのコウノトリの諸君と共に生きていく地域づくりを目指すべきではないか。

市長:兵庫県外では京丹後市が初めての営巣地ということで、豊岡市と京丹後市はH23に「コウノトリもすめるさとづくり共同宣言」を出した。コウノトリは食物連鎖の頂点にある鳥で、コウノトリがいるということはそれだけ自然が裾野広く豊かになっている証左だ。丹後町にもたくさんのコウノトリがやって来て営巣も試みているということは率直に嬉しく感じる。市内中でこうした光景が見られるようにしっかりと取り組んでいきたい。

永井:コウノトリは観光や農業の新しい戦略にも繋がる。竹野川が第二の円山川になればと思う。

丹後町のコウノトリ

④宇川地域の課題

永井:国道178号線の通称上野平バイパス、完成の見通しは?

建設部長: 2014年に京都府が事業着手、現在9年が経過し工事の進捗率は金額ベースで43%。当初、工事の完成予定は2021年とされたが、新宇川橋の設計変更などもあり、完成時期は今のところ分からない。早期の完成を目指して働きかけを続けたい。

永井:現在宇川地域で営業しているガソリンスタンドの存続を危ぶむ声が出ている。宇川地域で生活になくてはならない事業所である。市はこの件に関わって何らかの支援をできないか?

商工観光部長:後継者と設備の更新の問題があると聞いている。経営者の方からは商工会等への相談も受けており、国の事業承継補助金の活用など宇川地域のガソリンスタンドが存続できるような方向について事業者の方とも相談させていただきたい。

永井:地域全体での支援も考えていけたらと思っている。

3 米軍基地に関わる問題 

①土地利用規制法

永井:土地利用規制法、その後市へ国から何かの働きかけはあるのか?

中西副市長:一切ない。そうした中で9/11に3回目の区域指定について特別注視区域、注視区域合わせて180ヶ所が候補地として示された。今回の候補地には始めて米軍関係施設6ヶ所も含まれている。

永井:市長は従来からこの件に関わって現場の声はしっかりと伝える、事によっては国にもの申すということを言ってきた。その姿勢に変わりはないか?

市長:これまでも内閣府にいろいろと言ってきた。その姿勢に変わりはない。

②米軍関係者の事故

永井: 6/26(月)と7/1(土)に米軍関係者の関わる事故がまたあった。事故についての市への情報提供が遅くはないか?

総務部長:防衛局の「対策推進チーム」は、米軍を含む関係機関からの情報収集を速やかに行い、その上で迅速な情報共有をしている。昨年のこともあるので、チーム上げてしっかりやっていただいているところだ。

永井:時間がかかりすぎだ。米軍、警察からの情報提供がもっと迅速になされるべきだ。市の認識は弱いのではないか?

総務部長:今後についても速やかな情報提供を改めて要請していきたい。

 ※防衛局からのそれなりの情報が出されたのは7/6。これで迅速とはとても言えない。

7/1の事故現場

③水質検査、

永井:米軍基地周辺の海水の水質検査でCOD(水の汚染度を示す指標)に高い数値が出ている。数値の高かった尾和沖は米軍基地からの排水が海に落ちる場所に一番近い。その分析は? 

総務部長:3月の検査でCODのやや高い数値が出たが、それ以外の数値は基準内ということで、今回のことで直接的な影響はないと説明を受けている。市としては今後も引き続いて水質検査を継続するように求めている。

④PFOS(ピーフォス)

永井:最近米軍基地の関係自治体で問題視されているPFOS(有機フッ素化合物、毒性あり)の件だが、本市の米軍、自衛隊の基地でこれらが使用されたり保管されたりの実態はないか?

基地対策室長:今回改めて近畿中部防衛局に確認したところ米軍、自衛隊共にPFOSの使用及び保管の実態はないとのことだ。

【重要事項】 

①R4年度一般会計決算

令和4年度の一般会計決算は歳入約394億7000万円、歳出約381億1500万円、実質収支約11億7700万円の黒字という内容でした。

 基金残高は約100億円と前年度末より1.5%増加し、市債残高は約353億8000万円で前年度比3.6%の減少、真水(まみず=実質負担額)で見ると約77億4800万円ということで、全体として見たとき硬直性はあるものの健全な財政の範囲にあるとのことです。

 最終日(10/5)の本会議で、意見交換10名、賛成討論3名、反対討論3名を経て賛成多数で可決されました。永井は、歳入面でふるさと納税事業が進んで(R4年度は前年度比約5億円増の15億3000万円)自主財源比率が向上し(R4年度は2.6%増で28.3%)、それを背景に多くの地区要望等を実現していること評価をする一方、デジタルポイントカード事業の問題点を指摘し、自然あふれるビジネスモデル事業、食品加工支援センター事業、新シルク産業創造事業などの課題点を述べました。 

 また、従来から指摘してきた海岸線美化対策が全くダメ、森林整備対策も不十分と指摘し、加えて農業政策についても減る農地、減る耕作者に歯止めをかける施策が足りないと主張した上で、決算議案には賛成しました。

②財政健全化指数

 R4年度の本市の財政健全化指数は、経常収支比率94.2、財政力指数0.29、実質公債比率12.8、将来負担率118.9ということです。素人目には分かりにくいですが、財政力指数の低さ(1が目標)と実質公債比率の高さ(18になると国の指導あり)から、「健全」とは言いづらいものとなっています(専門家はギリギリと言われました)。最終処分場、庁舎増築棟、給食センター、クリーンセンター、久美浜病院等今後の大型事業を考えると楽観視はとてもできません。

③京丹後市デジタルポイントカード事業

 コロナ下での地域経済循環促進、地域消費喚起を目的として昨年から始まったこの事業ですが、結果として利用率の低さ(約60%)と加盟店舗数の少なさ(約140)が大きな問題となっています。決算審査の中で事業に至る経過もいろいろ聞きましたが、率直に言ってこの事業のありかたや見通しに甘いものがあったと感じています。

 一方永井自身が、事業の提案がなされた時この事業全体の行く末を見据える視点が弱く、そのありかたに具体的な指摘をできなかったことを率直に反省しています。

 産建委員会で同種の地域通貨事業で成功を収めている自治体の勉強をしました。現在「ありかた検討会」で改善への検討がなされていますが、デジタル化と高齢化の同時に押し寄せる昨今の状況の中で後戻りのできない事業です。今後国の動きも踏まえ大胆な施策が必要だと思っています。

④決算審査資料

 今回の決算審査全体で気になったことですが、予算書で「業務委託」と記されている事業が、決算審査でどの事業者に委託されたのかが示されていません。公金の使途ですからそれは示されるべきです。特に数年にわたって数千万円レベルの予算措置がされるプロポーザルでの委託事業については、審査に際しその内容が明確に分かる資料が必要ですが、全く不十分でした。

 また、事業の予算資料に記された各費用が決算資料でどうなったのか簡単には分からないものが何件もありました。

 これらの点は改善の必要がありますので、本会議の質疑と最終の意見交換で指摘をしました。

★9月定例会を終えて 9月定例会は前年度決算審査がメインです。「終わったことを今さら」という声も聞きますが、この審査をしっかりやれないと目の前の今年度事業が分からないし、これから始まる来年度予算編成への視点も持てなくなります。そういうことがやっと分かってきました。

★(N)の一言 調べてみたいこと、読まねばならない資料、行きたいところ、一杯ありますが、4年目ももう半ばです。

 以上約4300字です。早速何人かの方から市の課題が分かりやすいとか文字が大きくて読みやすいとか評価の声をいただきました。ありがたいことです。

 その2日前の11/24(金)には12月定例会の一般質問の通告書を提出し、今日執行部とのヒアリングも済ませました。今回は以下のような内容です。 ※はここだけのコメント。

R5 12月定例会 一般質問通告

1 風力発電所計画、ゾーニング等について

◎風力発電所、ゾーニング事業等への市の姿勢と現況を問う。

(1)風力発電所計画について

・前田建設のその後の動きは? ※おそらく何も無いとは思うが・・。

(2)ゾーニングについて

・先日審議会があったが、中間報告のゾーニングマップには委員やアドバイザーから批判的な意見がいくつも出た。ゾーニングマップについて、妥当な内容と言えるのか?

・京丹後市脱炭素ロードマップにこのゾーニングはどのように生かされるのか?

・区長さん方へのアンケートの結果はどうであったのか?

・資料等の内容や出し方の問題点が指摘されているが、業者の仕事は適切にやられているのか? また、修正等を審議会で確認せずにパブコメに入ってよいのか?

※市の再生可能エネルギーの普及に向けて、このゾーニングマップはとても重要。守るべき区域と促進可能区域を、地域の合意形成を図りながらしっかりと進めていく必要があるが、中間報告ではそれに応えるものになっていない。2年間で5300万円という多額の予算(国の補助金利用)でいい加減なものを作っていては、市民に申し開きができない。

(3)地域新電力について

・地域新電力構想の現状は?

※R4に予算を執行せず、R5は検討継続ということだが、何も言わなければ消えてしまいそうな気配を感じる。R4の予算説明時には市長の勇ましい話を聞いたがそれはどうなったのか、ということ。

2 市政の諸課題について

◎久美浜「参考館」、旧小学校等の施設利用、宇川地区の地域づくり等について市の姿勢を問う。

(1)「参考館」について

・久美浜町神谷太刀宮(かんだにたちのみや)の「参考館」は本市の貴重な文化財であり、府指定の重要文化財であるが、現在老朽化が著しい。修復等、市として何か支援ができないか?

※「参考館」は雨漏り等もある状況で、このまま放置すれば崩壊さえも危惧される。何かしらの対策ができないものか。

(2)再配置後の小学校等の施設利用について

・使用されなくなった小学校などの市の施設を利用したいという声を聞くが、条件がとても厳しい。部分的な利用もできるような検討が必要ではないか?

※市民との懇談会でR7年度再配置の決まっている吉野小学校校区の方々が、地域として学校施設を活用したいと強く訴えておられる。かつて豊栄小学校の再配置の際も問題となったが、条件が厳しくて部分的な利用ができないのが現状であり、財産活用の面からも地域づくりの面からもどうにかならないかということ。

(3)宇川地区の地域づくり等について

・新しい拠点(アクティブライフハウス)作りの検討の状況は?

・9月定例会で指摘したガソリンスタンドの問題は地域で検討の動きもある。市の姿勢は?

・経ヶ岬灯台は昨年国の重要文化財の指定も受け、保存会の皆さんなどが積極的な取組をしているが、市の支援強化も必要ではないか?

・178号線が現在落石のため袖志と蒲入の間で通行止めとなっている。早期の復旧が望まれるが、市は状況をどのように把握しているか?

※3月・9月議会からの宿題と更に追加の課題と。宇川地域は他のいくつかの問題も含め市の地域課題の最前線です。

3 米軍基地、自衛隊等に関わる問題について

◎土地規制法、米軍基地からの排水、自衛隊等の訓練について市の姿勢を問う。

(1)土地規制法に関わって9月議会以降、市へ国から何かの働きかけはあるのか?

(2)米軍基地からの排水について

・米軍基地からの生活排水は崖の先に排出されることになっているが、それは日常的に行われているのか?

・サイトへの坂道の東側の谷の下に常時水のでているパイプがあるが、この水はどういう由来のものか?

(3)自衛隊等の訓練について

・11/7(火)~11/11(土)まで自衛隊基地に相当な人数の部隊と車両が来ていた。この期間にどのような訓練が行われていたのか?

・市にはこの件で事前にどのような情報が入っていたのか?

・昨今の緊迫した状況の中、市内で相当規模の訓練がある時、市民住民に対し確かな情報提供がなされるべきではないか?

※この期間に山地訓練と基地警備訓練があったことは聞いているが、11/7(火)からあれだけ多くの人員や車両が来ていた(11/11夕方の撤収時には数百mの車列)のに、いつ何をやっていたのかの情報がない。「何があったのか」という住民の不安の声も上がっている。そのようなことでいいのか。

 以上です。

一般質問は、発言通告まではあれこれ調べながら何をどう聞くのかと大いに悩み、一旦出してしまうと、今度は時間内に全部やれるのかとまた悩む、そんなことの繰り返しで今回15回目となります。 

とりあえず12月定例会前の報告とします。

2023/11/28(火)

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