D78 前田建設、今年のFIT申請を見送る! 市長、審議会へ諮問約束、不安のまま突っ走るような事はあってはならない!! 「チャレンジ5号」できました!!   21/7/29(木)

 昨日7/28(水)の午後、丹後町の風力発電所問題についての上宇川区長会と市長との懇談会が行われ、永井も同席しました。この件での新しい情報があり、市の姿勢が一定確認されましたので報告を簡潔に報告します。

 まず新しい情報ですが

 前田建設工業は、今回の風力発電所計画について地元との協議が進んでいない中での強行は避けたいとして、8月からの予定としていたアセスメント(環境影響調査)に向けた配慮書の縦覧を延期するとともに、9/24が期限とされるFIT(固定買い取り制度)申請を今年度は見送ることとしたということです。7/15に関係者の会議で明らかにされたと市民環境部長から報告がありました。

 このことがイコール全部の進行が1年延びたということにはならないと思いますが、上宇川連合区がこの件について当初より毅然とした態度を取られ、明確な意思表示をされてきたことが一番の理由であろうと思われます。上宇川の区長さん方に敬意を表したい。

 その上で、市長との懇談です。まず連合区長の小倉さんから7/13提出の要望書に沿って、条例に基づく審議会への諮問と専門家を交えた独自の審査をやることと、今後市が主体的に事業者と住民の間に立って仲介・調停を積極的に行って欲しいと改めて要望が述べられました。

 それに対して市長は、

・この事業は基本民間の話ではあるが、事が大きく市政にも関わる問題だと認識している。

・6月議会で永井議員や平林議員によって初めて知ったようなことで、答弁では最低限のこと、アセスメントに関わって法の範囲で対応したいと述べた。

・しかしながら、皆さんからの要望もお聞かせいただき、受け身ではダメだと思っている。2つの要望をしっかり受け止め、まずは審議会に諮問し専門家も交えてしっかり審査をしたい。9月議会に予算提案をするつもりだ。市には担当部局の連携した協議機関も作りたい。

・一方、本市は国の方針に沿ってゼロカーボンを目指すことに価値を認めており、その事との折り合いがつかないものかとも考える。

・全国を見ると風力発電事業が多くの所で展開されているが、地域の反対で計画が中止になったりしているところもある。その違いはどこにあるのかも勉強しないといけない。

・どういう事業なのか誰もが分かるビジュアルのイメージ図も必要だ。

 というような見解を述べました。

 それを受けて各地区の区長さんから

鞍内区(予定プラント直近の集落) 今回の計画では予定の尾根筋に幅5mの作業用道路約10kmと50m四方の風車基壇15個を作ることになりそうだが、そのためには更に広い範囲の山地の造成が必要で試算ではその広さが32.5haにもなる。こういうものが何もなくても鞍内区(13戸25名)では大雨で土砂崩れが起きて孤立状態に置かれたことがある。今全国で被害をもたらしている線状降水帯などにかかれば保水力を失った山の膨大な水が谷に入り大変なことになるのは明白で不安が募るばかりだ。

畑区 今回の計画とも重なるが、今太鼓山のウィンドファーム建設事業が別件で進められていて、それに関わって風車を運ぶために縦貫林道沿いの山を削ったり谷を埋めたりということが計画されている。その場所が畑区の水源地となっておりこれは地区としてとても受け入れられない。

平区 宇川の鮎(先日解禁されたばかり)がこの件で大きな被害を受けることが予想され、漁協でも大変な危惧をしている。

中野区 工事がやられるとなると、毎日狭い生活道路を大きなダンプが大量に通る。高齢者も多く心配でしかたない。そうっとしておいてほしいというのが正直な思いだ。

井上区 縦貫林道沿いには井上区の山がありそこが搬入阻害地になっているが、それを削って谷を埋めることなどとても受け入れられない。

 というようなリアルな声がいくつも出されました。

 これらに対して市長からは、地球温暖化防止、ゼロカーボン、SDGSなどの観点から再生可能エネルギーの活用は必要だというのが基本だが、それが住民の方々のガマンや犠牲の上に立ってのものではダメだ。そういうことはあってはならない。しっかり調査し、不安の払拭がなされないといけない。両立できる具体的な方法を検討もしていき、それでもダメだということならそういうしかない。というような言葉がありました。

 今回確認された市の姿勢をまとめると、

①要望を受け入れ、美しいふるさとづくり条例に基づく審議会に諮問し、専門家も入れて審議を行う。

②関係部局協議会のようなものを作り、研究、検討、調整などに当たる。

③当該地域の方々に不安や犠牲を強いるような事業は避けねばならない。

 というようなことになります。

 6月議会の頼りない答弁よりは相当に踏み込んだ内容になっており、一定の評価はしたいと思います。しかし、市長が風力発電事業の今本的な問題点(本当にCO2削減になるのか、持続可能なのか)についてどの程度の認識をもっておられるのかは今のとこ不明です(今回は永井に発言の機会はありませんでした、密かに期待していたのですが・・)。今後の具体的なしの動きをしっかりチェックしていきたいと思っています。

 更に、この懇談会はあくまでも丹後町の第2風力発電所計画のものなので、大宮の磯砂山発電所計画や太鼓山ウィンドファームの件(これは既に決定され着工段階に至っている)についてがどうなのかはよく分かりません(太鼓山については府の確認をという市長の指示はありました)。

 報告をもう一つ。「チャレンジ通信」5号ができました。丹後町には今日(7/29)折込しました。他の5町には8/1(日)に入ります。風車問題特集を出せという話や、ZOOM報告の2回目をというような声もありますが、今後の課題とします。

 今夜は宇川小学校再配置問題の保護者懇談会(市教委主催)へ出席する予定です。

21/7/29(木)朝

永井友昭チャレンジダイアリーをフォローする!

ご寄付(カンパ)をお願いいたします

永井友昭が代表を務める政治団体「京丹後宇川の風」へのご寄付をお願いいたします。京丹後市外に在住の方でもご寄付を受け付けておりますので、何卒ご支援のほどお願いいたします。