D107 風力発電計画、早くゾーニングを! 学校適正配置、問題噴出!  12/8(水)から一般質問!!   21/12/6(月)

 11/26(金)に始まった12月議会ですが、あっという間に1週間経ちました。委員会審査がいろいろとやられています。大いに気になっている2つの件の状況を簡単に報告します。

 まず風力発電所関係、

 12/30(火)に総務委員会があって、風力発電所関係での請願の参考人質疑が行われました。前回の9月議会で、議会がこの問題に積極的に関わって意思表示せよという請願は趣旨採択となったのですが、今回の請願は市の審議会も始まった中で議会の積極的な関与を再度求めるとともに、市が今後策定するという再エネ事業へむけての「ゾーニング」を前倒ししてやることを求める内容となっています。

 「ゾーニング」とは、再エネに取り組む際にその設置場所・地域(ゾーン)を予め定めておくということ。このゾーンはいいけどこのゾーンはダメという規制をかけるためのものです。現在京丹後市にはこれがありません。そんな中で依遅ケ尾山系とか磯砂山系とかに大きな風力発電所計画が出てきている(規制がないから狙われている)ということなのです。

 両計画は今後数年かけて予定地域のアセスメントを行おうとしている訳ですが、その場所は今後設定される規制ゾーンとの関係はどうなるのかということなのです。市が規制ゾーンとしたい場所に事業者が計画を決定したら一体どうなるのか。混乱は必至です。

 市のゾーニング作業はR4年度から数年かけてということですが、この作業と事業者のアセスメントが同時並行で進む事(3~4年間)が予想されます。市がゾーニングをやって、それに従って事業者が場所を選ぶというのが本来の形であるのですが、事業者はその規制を受ける前に決めてしまいたい。そうなる前にゾーニングをやって混乱を事前に防げというのが請願の趣旨となります。京丹後市の霊場、聖域の依遅ケ尾山や磯砂山に関わるゾーンが規制対象になるのは十分に予想されます(というよりそうでなければゾーニングの意味が無い・・?)。そうなれば完全に事業計画とバッティングします。ゾーニングによって事業を止める法的強制力はないということですが、これは現実的に大変な問題です。

 「配慮書や方法書を待って」、などと悠長なことを言っている状況かと思うのですが、総務委員会の今後の議論に注目です。

 次に学校適正配置計画問題、

 11/29(月)と12/1(水)にこの件での文厚委員会がありました。11/29(月)は市教委を呼んでの質疑、12/1(金)は出されている2本の陳情の参考人質疑でした。

 29日の市教委とのやり取りは、11/26(金)の本会議での質疑に続いての委員からの質疑でしたが、多くの質問が委員から出されました。パブコメ、計画の策定経過(教育委員会議までの審査のあり方)、10年の検証の内容、理解の状況、理解についての見解、宇川の声の受け止め方、計画30Pの3の意味、教職員の数や財政のシュミレーションなど、質問は多岐に渡りましたが、市教委の回答は基本的にこれまで言われてきたことを繰り返すだけでした。

 12/1の2本の陳情の参考人説明と質疑は、どちらも実に内容の濃いものとなりました。午前中の1本目は11/12に教育長と市長へ出された宇川小学校地域からの733筆の「存続の署名」を議会でも受け止めて計画の見直しをやってほしいという内容のものでした。

 733筆は宇川の有権者の70%以上であり、その中には多くの宇川小の保護者(約80%)が含まれる、この圧倒的な民意を汲んで、宇川小学校を統合の計画から外してほしいというのが陳情の願意ということです。

 参考人とのやり取りの中から、

・宇川では残してほしいということで、他の地域のことまで云々するものではない。他の地域で統合しましょうというならそういう支援をやってもらったらいいが、宇川にはそういう声は少ないのでそれを尊重してほしいということだ。

・宇川の人口減少は止めることができていないが、様々な取り組みを今やっている最中だ。新しく定住された若い人も増えて活溌な取り組みも始まっている。

・今は残せということだが、今後もうダメだということになるかも知れない。その時はそういう声を上げるのでその時に対応していただきたい。

・30Pの3は宇川でのやり取りが背景になっての一定の配慮ということで評価はするが、だからといってこの計画が妥当とは思えない。

・私たち住民は子ども達を外からしか見ることができないが、しっかりと地域に根ざしたよい子に皆育っている。

・733筆には単に小学校を残せという事だけでなく、今の宇川地域の危機感が込められている。8年前米軍基地が来た時に宇川は中が割れたけれど、今回の小学校問題では一つにまとまって新たな団結が生まれた。

というような言葉をお聞きしました。

 午後には、教育現場を背景にした奥丹教組からの陳情で、

 計画に問題点がいくつもあるので修正をせよ、複式、少人数がよくないと言うがそれを証明するものはない、住民の意見を踏まえて計画を見直せ、「理解が深まった」の検証を行え、市教委と議会の関係を整理せよという内容のものです。

 計画の問題点については、

①計画の決定が11/3の委員会でなされたが、ここに至る議論の経過は全く公開されていない。どのようにされたのかも不明、計画の決定に瑕疵がある。

②計画の中に「新しい地域づくり」が継承されて入っているが、その検証が何もない。

③計画の中に特殊な教育活を引き継ぐということが入っているが、前回10年間の実態がどうであったのか何も検証されていない。統合された学校が統合前にやっていた地域での学習は統合後の学校でほとんどやられていないのが実態だ。

④30Pの3は奇妙な内容で、全体の計画で統合すると言いながら、地域の声があればやらないというおかしなものになっている。これでは議会が決める意味がないではないか。

 という計画についての鋭くて根本的な指摘がいくつもあり、改めて質さねばと思うことが出てきました。また、次長が繰り返す宇川小の保護者の「理解の深まり」について、宇川の保護者38人の声をどう読んでも、統合に賛成という声は反対の声より圧倒的に少ない(6vs15くらい)、なのになぜ多数派が賛成しているようなまとめになるのか不思議だ、そんないいかげんなことを根拠にこの計画がされていることは問題だ、という見解は永井自身がずっと思ってきたことと同じでした。

 この日、前回の市教委の説明の時に資料請求した統合に伴う財政のシュミレーションが届いたのでそれを見てみると、驚くべき事が判明しました。それは統合して宇川小、吉野小を減らして市の財政負担は軽くなるどころか重くなるばっかりということです。6月議会の質問でそうではないかとおおよその見当はついていたのですが、今回実際に数字を見てそのスゴサにビックリでした。宇川小学校をR5年より間人小学校へ統合した場合、R4とR5年の2年で約2800万円の市の持ち出しとなります。学校がなくなることでその維持費が浮きます(年間約1700万円)が、国からの交付金がドンと減り(年間約4100万円)、他の補助金(スクールバス関係など)があるがプラスまではとても行かないということです。宇川小、吉野小の2校でR12までの合計では何と4億円の持ち出しとなります。

 住民も保護者も嫌だと言い、市の財政負担もドンとかかり、経済効果を低下させるようなことを何故に進めなければならないのか、大いに疑問です。改めてこれは市民の皆さん全体に問わねばならないと思っています。

 一般質問、永井は明後日水曜日(12/8)の1番目午前9時からです。風力発電計画、学校適正配置、どちらも聞きます。

21/12/6(月)夜

永井友昭チャレンジダイアリーをフォローする!

ご寄付(カンパ)をお願いいたします

永井友昭が代表を務める政治団体「京丹後宇川の風」へのご寄付をお願いいたします。京丹後市外に在住の方でもご寄付を受け付けておりますので、何卒ご支援のほどお願いいたします。