D33 一般質問のやりとり!    やっとできました!!  200923(水)

 9/10(木)の一般質問から2週間も経ってしましました。自分のレコーダーを元にそのやり取りを復元し、その概要を整えたのですが、何しろ75分という長いやり取りと聞き取りづらい箇所多数でとにかく時間がかかってしまいました。4連休とは言いながら、予定は色々とあって気が付けば夜、夕食に一杯やればもう身体が動かないというこの2週間、昨日が彼岸の中日でした。

 内容は相当にまとめて記しましたが、それでも生の言葉をなるべく残したいと思い、全部でA4紙14ページにもなります。

 一挙搭載は読む方も大変と思いますので、分けます。今回は冒頭から質問第1分野の米軍関係、コロナ問題の所。この分野は質問数が一番多く、こちらの時間配分も13分、実際のやりとりは35分以上。小生の質問の倍近く向こう側(市長側)が話しているということになりました。

 やり取りは以下の通りです。

京丹後市議会9月議会 永井友昭 一般質問 20/9/10(木)1番

皆さん、おはようございます。

19番「創明」の永井友昭です。

2回目の一般質問を行います。

 6月議会に続き、今回も欲張って5分野、13項目の質問をあげております。6月議会で取り上げその後の経過を確認するものに加えて、新しい事案もいくつか取り上げています。いずれもいろいろと議論されている本市の未来に向けて、野の声を拾い、問題意識を持って出したものばかりです。

1 米軍基地、コロナ問題等について 

① 度重なる要請にもかかわらず市民の安全に関する重要な情報が米軍から出されない状況を市はどう考えるか。

② 本市に米軍がクラスターを発生させた原因を市はどう分析、理解しているか。

③ この件で市は府に何を求め、市独自には何をやったのか。

④ 米軍からの事故情報のあり方について「検討」された防衛省の答えはどのようなものか。

⑤ 日米地位協定が市民の安全安心の大きな障害になっている。市長はその抜本的見直しをより鮮明にすべきではないか。

永井 まず緊急の質問。昨日の朝から米軍基地の発電機が動着続けているが、市は情報を得ているのか?

A, 基地対策室長 宇川地域で昨日午前7時半頃に停電があり、米軍の判断の下で稼働しています。復旧の予定などは聞いていません。

A, 市長 私も今朝聞き、早速防衛局長に連絡をして状況の把握と速やかな対応を求めたところだ。

永井 発電基地ついては6月にもそういうことが起こったばかり、どうして同じことが繰り返されるのか不思議だ。

永井 本題です。全国でコロナ騒動が起こる中、本市は感染者なしをずっと続けてきた。そんな中で7/27に第1号の感染者の発生を知らされた。それが経ヶ岬米軍基地の軍人であったということ、衝撃でした。それから8月13日に至るまでにいずれも米軍関係から15名の感染者。大変なクラスターとなった。この間市長は、防衛局、米軍に対して抗議、要請を熱心にやられ、そのことは評価をしたい。ところが、市民にとって安心できる情報が中々米軍、防衛からもたらされない状態が続いた。最新の9/8の情報では米軍は軍属全員の検査が済んで全員陰性だったとのこと。市長が求めてきた(感染経路などの)情報というのは米軍、防衛からもたらされているのか?

A, 市長 7/27の米軍の1人目の陽性確認以来、市民の皆さんにご不満やご心配をおかけした。その中で、我々としては全力をあげて防衛省、米軍に対して京都府と共に各般の要請を行い、軍人軍属の方全員の検査の実施と、行動履歴や濃厚接触者の感染防止に必要な情報の開示を、累次に渡って強くお願いしてきたところだ。

 直近の状況では、保健当局関連の情報提供、情報共有は改善されたとお聞きをしている。この点については、府サイドからも情報の提供が中々円滑にいかないと聞いた時期があって、8/12に金田議長とともに山本防衛副大臣を訪問した際に、この点についても強く要請をし、同時に大臣からはしっかりやるという話でした。同時に、8/26に経ヶ岬を指揮するダルトン防空旅団司令官が来られた際にも、先方から万全な対応をする、感染者の個人名は出せないがその方がどこに行ってどういう行動をしてどこで過ごしたかという情報については提供すると、その事については同意をする、大切なことだということでした。先般(9/4)は在日米陸軍のルオン司令官から、8/4の時点で我々が出していた一連の要請文に対する返信書簡をいただき、そういった情報提供については透明性の確保に努力するという旨のお話をいただいています。

永井 今、色々と「改善」をされたとお聞きした。ダルトン氏、ルオン氏、それぞれ言葉としては協力する、情報を出すということだが、先ほど言われた個人名はダメだけれど他のことは出すというレベルでの情報の提供が府の方へ、しっかり来ているのか?

A, 市長 個別つぶさに確認しているわけではないが、総じて情報提供を受けていると受け止めている。

永井 私は不十分な情報だと思う。京都府が発表する市民住民の情報に比べるとほんとにごく限られた、名前以外は皆出すということにはとてもなっていない(府のHPにはごく一部しか出されていない)のが実態だ。何度も何度も要望して出てきたのがこういう限られたものであるということで、非常に「良くない」。

 全協(7/31の議会全員協議会)の時、市長は米軍であれ防衛であれ我々市民一緒になって対峙すべきはコロナウィルスであると言われた。確かに皆一緒に戦わなあかんと私も言ったが、その一緒に戦うべき相手で、重要な情報を持っている人達がそれを出してくれないと、信頼関係に立って戦えないではないか?

A, 我々は市民の立場に立ちながら感染防止のために情報開示を含めできるだけのお願いをしてきた。その中で、防衛省も米軍もほんとに真摯に対応していただいています。司令官が、実際にやって来られました。異例のことです。書簡として返事をしていただけることも異例です。それくらいに真っ正面から受け止めていただいて真剣にコロナウィルスの関係で対峙していこうと取り組んでいただいていると僕は受け止めています。引き続きしっかりとその事が継続して保持されるようなコミニケーションを取りながらやっていくということが大切です。真摯に誠心誠意、米軍当局もやるということは私は申し上げておきたい。

永井 異例の対応をしていただいているという言い方をされたけれども、起きていることが異例です。というか異常なことが京丹後市で起きております。その原因は米軍です。この事態全体が異例なんだということを言っておきたい。

永井 次の質問です。今回米軍にクラスターが発生したわけだが、何故このような事が経ヶ岬の米軍基地に関わる人達から起こったのか、市はどのように分析をしていますか?

A, 中西副市長 まず経ヶ岬通信所におきましてクラスター状態となった原因についてでますが、市としてはその原因を分析する立場にはないと考えておりまして、8/7にありました臨時の「安安連」で防衛局から説明を受けておりますので、その事実関係を述べます。まず7/27に公表されました事例の感染者については感染経路は不明であるものの、発症前2週間の間に出入国の履歴はなく、この方が京都と神戸に行かれた際に感染した可能性が高いのではないかとのことです。また2例目以降の感染者については1例目の感染者を起源とする濃厚接触者の関係でありまして、全員の感染経路が分かっています。なお、経ヶ岬通信所におきましては1例目の感染者の出た7/27時点では東京等への移動は制限されていましたが、京阪神への移動制限は緩和されておりまして、1例目の感染者の外出は移動制限の範囲内と聞いております。

 しかし、市としてはコロナ禍にあって米軍でも一定の外出制限や不要不急の社会活動参加の制限など感染予防策を講じられていたところでもあっただけに今回米軍人、軍属の中から感染者が出たことは衝撃を持って受け止めております。市民の皆さんの不安を払拭できるよう強い危機感を持って米軍に対して万全の感染防止を要請してきたところです。今後も基地内外における新しい生活様式や外出自粛の徹底など日頃の感染防止を改めて徹底するよう引き続き要請してまいりたい。

永井 市として分析をする立場にはないと言われたが、「それではダメだ」と私は思う。市民は市の市民として生活している、その安全安心が大きく脅かされている時、市は市で独自に分析をし、市民の立場に立ってものを言うべきだ。

永井 「米軍関係者がマスクをしてないじゃないか」と6月議会で指摘した時、「することになってます」という答えであった。しかし、その後も軍人がマスクをしている姿を見なかった。防止対策への意識が彼らは低かったのではないか。それから防衛局長はマスクをしないのが彼らの文化だ(国民性だ)と言ったとも聞いた。米軍に対する非常に甘い意識、こういうものがクラスター発生の背景にあったのではないか?

A, 市長 誰も感染したい人はいないわけです。そんな中で発生したということで、甘かったかどうかというだが、最初の5月の末にベネディクト司令官が来られたときに、一番に言われたのがコロナ対策でした。で、当時として東京大阪への行動制限を含めて様々な対策をしていくということで、いの一番にそういうお話をされたので、話の中身とともにコロナに対して真摯に向き合っておられるという印象を当初より私は受けました。以来、日本全体で第一波といわれる時期が過ぎ、東京大阪のうち大阪について緩められた時に発生したと受け止めています。何れにしても7月の1人目以来相次いで出てきたということについては、安全安心を脅かしていると言われたが、以来変わらず真剣に要請をしてきた。同時に防衛省も米軍も真剣に受け止めて、いい加減でなく真剣に受け止めてやってくれているというのは、率直に当事者として感じているところです。

 例えばですけど、我々は市民の立場に立ったとき疫学的な必要性は置いておきながらも軍人軍属、百数十人に及ぶ軍人や軍属全員にお願いしたいと申し上げたんですね、これ疫学的に言うと濃厚接触者だけなんですね、本来必要なのは。でもそれを超えて全員お願いしたい、いっしょに住んでいるんだからということでお願いしたんですけども、真剣に向き合っていただいて結果やっていただいた。これも日本側との信頼関係を大切にしたいという米側、経ヶ岬にとどまらず神奈川県の司令部の方も問題意識を共有していただいて、真摯に応じていただいているということは僕らも率直にその点は受け止めないといけないと思います。

 他の問題でも、当初平成25年に了解したように安全安心の格段の様々なことがらに対してしっかりと守っていただき、そして我々も傍観者でなく守っていただくことに対して積極的にコミットしていく姿勢が市当局としては必要だと思うんですね。両者合わさって日米間が住民としてもお互いに安心安全で町作りを高め合って行けるような関係になって、向こうからも溶け込もうという努力は本当にしていただけると思うんですよね。米軍の存在に対する政治的な善し悪しの評価は市民それぞれだと思うんですけど、それは別にして住民として住んでいる事実があるときに相互に交流し合いながら、そしていい意味で仲良く、そして安全安心を相互に高め合って行けるような取り組みが我々も必要だと思うし、向こうも真剣にやっていただいている。その関係を高め合うような環境は市役所としてはしっかりやっていかなければいけないと思っていますし、そういうことでこれからも真剣にコロナにも諸問題にも向き合っていただくようにお願いをし続ける、コミニケーションし続けたいというふうに思います。

N 市民、住民は厳しい目で見ております。ケジメを持った対応を今後もしっかりとしていただきたい。

永井 次の質問です。この米軍にクラスターが発生してそれ以後住民に対しては中々情報がないままいろんな不安が言われた中で、いわゆる保健所を通じての検査態勢というものは京都府がやっていくものであって市の方が表に立ってやるものではないというふうにお聞きし、どの程度検査が進んでいるのか分からない状態が続いたんですが、市から府の方にどのような要請をされて具体的にはどの段階でどんなことを府はやられたのか?

A, 市長 京都府はご案内のように保健行政を総括しているということで、丹後で米軍との関係で言うと、米軍は基地の中に保健医療施設をもってないので保健医療行為が必要な時には市内民間施設また保健所において検査、医療を受けるという環境の中で、米軍の方の検査があれば京都府は情報を選べる、そういう立場になるので、その間はそういう米軍軍属の方の実質的な検査情報について、それは「検査ありました」と市に速やかに情報共有をしていただいています。なので、何を求めたかというよりも実質的な情報共有という点では具体的な連携関係をいただいているということです。その上で、必要な対応を両者しているということですが、例えば、節目節目には現地の丹後同士でなくて京都府知事とも必要な情報共有を直接的に行いながら、保健所に対するお礼を申し上げたりお願い申し上げたりあるいは今後の方針の確認共有など適宜にさせていただいて、連携した対応をしています。また、市独自には市民の不安を払拭する安心につながるように出前講座で課の職員が出向いたり、また防災無線、ケーブルテレビなどで情報の収集をできるような取り組みです。

永井 府と連携してやって来たということですが、国の方では大幅に検査を拡大して行く方向が出されていて、もうポイント、「点ではなくて面で」という捉え方をしてということが言われていますが、この京丹後の場合に限って府はその方向で今後やっていこうという動きはあるんでしょうか?

A, 健康長寿福祉部長 国の方は今議員が言われた方針を出しておられます。それに対して都道府県が計画を立てていくということですので、これから京都府の方が計画を立てて取り組みを進めて行かれるというふうに理解しております。 永井 これから? はいこれからです。

永井 一方で市の独自の取り組みということす。今のとこ皆さんの努力で市中に感染者が出てはいませんが、そういう可能性はあるわけです。その場合に市として、不安を持っている人が楽に検査できる態勢であったり、感染された方が日常生活をする上での不便をケアすることであったり、感染者が出た場合の市の態勢の準備はありますか?

A,  健康長寿福祉部長 そういうことにつきましても京都府の方と一緒になって対応の方は考えて行くことになります。府の指示を仰ぎながら市の方針を決めることになります。

永井 対市民に対する前線はやっぱり市ですので、市の方でも具体的なことを、府の指示を待つというそういうことではなくて、検討をしっかりしていただきたい。

永井 7月の前半に大きな問題となった事故の情報の問題ですけど、酒気帯び運転事故があって、その情報が最初は米軍から出てこなかったというようなことで全協(7/13)もやったわけですが、それに対して市長から防衛局長に強い要望が出されましたが、それに対する回答というものは来ているのですか?

A, 市長 まず先ほどの件(市の感染対応)で誤解のないようにということですが、当然市としてもし仮にコロナの陽性確認があった時の対応については常日頃から準備はしているところで、府の指示を待ってということでなくて、それは広げていくかどうかということであって、現状起きた時にどうするかというのは市も連携もしながら例えばベット数の状況だったりとか後の対応のあり方だったりとかは絶えずアップしながら備えているという状況です。もちろんそういうことにならないように当市の取り組みについて目を光らせている所です。

A, 市長 ご質問の交通事故事案のルールの明確化ですが、これは7/10の「安安連」で申し上げ、同時にいろんな機会にお願いしてまして、8/12の先ほど申し上げました防衛副大臣に対するご要請の際にもお願いし、これは防衛省だけの問題でもありませんので8/26の司令官のお越しの際にもこの点について、事故だけでなく丹後全体的な現象を含めてなんですけどお願いをさせていただいているところでございます。そんな中で交通事故情報のルール化についてはですね、次回の「安安連」が開催されれば、その中で一定の案、考え方というものをご提示いただけるものと考えております。

永井 住民、市民が安全安心というものをしっかり感じられる内容の回答を是非得ていただきたい。

永井 次の質問ですが、今言いました7月の交通事故の情報の問題におきましてもそれから7月終わりからのこの問題におきましても、米軍から、あるいは防衛局からの情報というものが中々出てこないという中で市民住民が大変な不安を抱いてきた。こういうことがずっと続いておりました。基地の大前提である安全安心ということがこの間ほど大きく揺らいだ時期はなかったと思っています。6月の質問で地位協定の抜本的な見直しが必要ではないかということを質問し、「改定に速やかに着手すべきこと」ということはしっかり明記した、と市長は言われた。しかし、それ以後のこの京丹後市での経験(酒気帯び運転事故問題と新型コロナクラスター発生の問題)の中で、私たちは日米地位協定の大きな壁のために、情報が中々出てこない、どうなっているのか分からないということをまざまざと体験させられた。やはり地位協定についてはしっかりと見直していく、という姿勢を市長は更に鮮明にされるべきではないかと思いますがいかがですか?

A, 市長 本市に限る内容ではないんですれけど、本市の立場からもいろんな場を通じてそういう市民の不安解消に直結する課題を中心にお願いさせていただいているところです。もちろん25年の受け入れの際にもそういった努力をお願いを申し上げたところですし、また防衛施設全国協議会という全国の自治体等の団体があるわけですけど、そこに参加し協議会としての要請を行う中で我々の要請として、そういった事件等が発生した際の裁判権の問題であったり、現場への立入調査の問題であったり、運用の改善について速やかな改定に着手して欲しいという旨の要望を全国知事会の提言も踏まえた中でお願いをしているということでして、今後ともいろんな機会を捉えて住民の不安の解消につながるような項目については要請をしていきたいと思っています。

永井 今回の経験をしっかりと今後の活動に生かしていただきたい。

 以上、これで全体のほぼ半分です。向こう側の答弁の特徴は、とにかく同じような事を何度も繰り返してしゃべって質問の本題には中々答えていだけないということでした。聞かされているうちにこちらの質問の肝を忘れてしまいそうになったり、事例を挙げて反論したくてもこちらには時間がなかったり(向こうにはいくらでもある)、俗っぽい言葉を言いかけて止めたり、何ともつらいやり取りでした。

 こうして読み返してみて思うのは、市長の言葉に「米軍にお願いして」という言葉の多いこと。京丹後市(日本)の中で起きていることだというのに、市は(日本は)アメリカにお願いするしかない、何か言葉があるだけでも異例でとてもありがたいということを、繰り返して述べておられます。これこそが日米地位協定による米日の上下関係そのものだということです。対等に要求できなければ信頼関係のベースには立てないと小生は思います。

 副市長の「市は米軍のクラスターの原因を分析する立場にない」という言葉には、「とんでもないことを言うな。市は市民を守るために何もしないのか。」と言葉を荒げるべきであったと強く反省をしています。まだまだ青い未熟な新人議員であります。

20/9/23(水)午後

文字ばかりはなんなので昨日(お彼岸)の夕日を一枚。

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