D154 9月議会始まる! R3年度決算、京丹後市の財政状況は? 穴文殊の看板はどうなった??   22/9/5(月)

 9月議会(9月定例会)が9/1(木)に始まりました。6月議会終了からあっという間の3ヶ月でした。永井にとっては10回目の定例会(3年目の2回目)となります。

 初日の9/1は例によってたくさんの議案(35本)が提案されました。今回の中心はまず、R3年度の決算(一般会計、特別会計、企業会計14本)、それと長年の懸案であった市の各種料金の改正(8本、なんと47条例の一挙改正)、加えてR4年度の緊急対策などの補正6号(4本)などです。多くの議案が執行部の説明のあと委員会審査に付託されました。

 この日は本会議が16:00頃に終了して、翌日からの委員会審査の確認会議があり、更に広報委員会の分担(前回増築棟関連だった永井は今回8月の市民と議会の懇談会のまとめ)、予定確認会議があって17:00頃に散会。

 翌9/2(金)は先日多くの議案審査の付託を受けた予算決算常任委員会(議長以外の全議員19名で構成、委員長は桜井議員)。

 午前中はR3の補正6号(約5億円)の審査から表決。内容はたくさんありましたが質疑の重なった主な議案を紹介すると、

・ふるさと納税関係で泉佐野市からの出向で来ている職員の期間の半年から1年への延長費用。マスコミでも取り上げられたピーチ、ウィラーとの連携強化を目指す。

・市の職員のPCログイン方法を現在のICカード&PWからマイナンバーカードに切り替える費用。現在職員さんのマイナカード取得率は約50%だが、この比率を高めて将来は全部この方式にするとのこと。マイナカードの取得は個々人の任意によるもの、全員取得を前提としたシステムは問題があるのではないかという批判の質疑がありましたが(永井もその一人)、国の方針である、支障のないように行っていく(マイナカードを取得しない職員さんはPCを使う仕事はさせない・・?)という執行部の説明でした。

・ズワイガニの収量減少対策として「海底耕耘」を経ヶ岬沖などで行う費用。福井県、兵庫県がやるのに併せて京都府もやるということ。要するにズワイガニの生息する海底(水深250mくらい)を船で引かせた道具で攪拌して餌を増やして生息数の拡大を狙う。瀬戸内海などでの実績はあるらしい。

・「夕日」をコンセプトに京丹後の41の宿泊施設の設備投資に国からの補助を半額受ける体制の費用。

・将来多額の費用が予想される廃棄物最終処分場建設のための「整備基金」を創設(毎年度1億円予定)。 など。

 午後はいよいよR3年度決算審査。総額約380億円。昨日の市長の提案説明、監査委員による監査報告に続いて総務部長から概要説明を受けた後、総括質疑→歳入全体→歳出各分野毎という流れでした。

 質疑はそれぞれにたくさんありましたが、ここでは永井の関わった件だけ解説します。まず総括質疑。

永井:本市の財政状況について、監査委員の報告には「硬直化している」とう文言がある一方市長の説明では「十分健全」という言葉となっている。決算説明の中では基金の積立は約100億円と高いレベルにあり、一方で市債の残高は367億円で過去最低額ということだ(どちらも一般会計)。これはどう理解したらいいのか? 人の体に例えるとどのような状態であることになるのか。健康体から瀕死の状態の中のどの辺りと言えるのか?

総務部長:監査の「硬直化」については「経常収支比率」(人件費などの義務的経費が支出に占める比率、高いほど自由に使える財源がない事を示す)が健全値である75~80%に対して90.1%という数字となっていることが具体的な理由と思われる。

市長:人の体に例えるならば「健康体」ではあるが、何か起こればリスクもあるので気をつけろというレベルだ。「実質公債比率」(毎年の借金の返済の大きさを示す指標)は2006年(合併2年後)に17.9%だったものが昨2021年で12.5%へ減少。「将来負担比率」(これから先に支払っていかねばならない借金返済額の大きさを示す指標)は2007年(合併3年後)に179.4%だったものが2021年で120.0%へ減少。市債の絶対額は2003年(合併1年前、6町時代)の合計で403億円だったものが2021年で367億円。これを真水で見るなら2003年の213.7億円が今は78.9億円と大きく改善されているということだ。

 要するに永井が、基金は多く借金は過去最低で黒字決算であるのに「硬直化」=健全でないと監査の指摘を受ける意味を問い、硬直化の要素はあるが十分大丈夫であるという返答が市長から返ってきたということです。

 ただ、今後の大型事業として本市には増築棟約40億円、最終処分場50億円以上、網野給食センター約10億円、都市拠点整備事業ウン十億円、久美浜病院改築ウン十億円などが将来に控えています。

 次に歳出で、教育委員会の文化財保護課の事業に関わって、

永井:R3年度の文化財保護課の文化財保全普及経費に説明看板設置工事費(市教委87P)というのがあって「穴文殊ほか2件」として48万5千円が上がっているが、この決算書には指定文化財看板等修繕として28万8千円となっている。その内容の中に「穴文殊」の言葉がなく、実際に設置もされていない(市教委177P)。どうなっているのか?

R3 教委 87P
R3決算 市教委177P

教育次長:今すぐ返答はできないので分科会で説明します。

永井:予算審査の際に担当部署に「あの大風で倒れた入り口の看板ですか?」と聞いて「そうです」というやりとりがあり、その後設置工事がされないのでどうなってるのかと担当者に聞いたら少し遅れてますけどやりますとのことだった。でもやられていない。この看板の経費は消えてしまったのか? 一方でこの関連事業全体で22万4千円が不用未執行額として残されている。どういう事なのか?

教育次長:分科会で説明します。

 総括質疑などと比べれば額も少なくとてもローカルな件ですが、承認された予算案の個々の具体的事業は年度内に実行されるのが基本、できなければ繰越明許費で次年度に繰り越すとか、債務負担行為で次年度実行を約束するというのがルール。そういうことがなく、議会で承認された事業が知らぬ間にどこかへ消えていくというようなことはあってはならない。

 永井は偶々文殊さんへ毎日お参りに行くので(もう8年以上になります)、当然気がついてずっと気になっていたことなのです。お寺の住職さんからも、音沙汰がないですね、などと言われていました。

 永井は文厚委員会から産建委員会へ替わったのでこの件で直接の審査をできないのが歯がゆいですが、文厚委ではしっかりとやっていただきたい。府のレッドデータブック登録の貴重な文化自然歴史遺産である穴文殊の説明看板は早急に設置していただかなければなりません。

 以上、9月定例会初日(9/1)と2日目(9/2)の永井の報告です。

 一昨日(9/3)の夕方、大雨警報の出る激しい雨が降り峰山では高齢者等避難指示が出されるほどでしたが、宇川でも鉄砲水で国道が不通となったり倒木が駐車の車に当たったりといろいろありました。稲刈り前の永井の田んぼの稲も結構倒れてしまいました。

9/4(日)夕方

本日から産建委員会のR3決算分科会審査です。

22/9/5(月)朝

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